JR貨物は、2026年3月14日のダイヤ改正に合わせ、東北本線を中心に活躍している交直流電気機関車EH500形の運用区間を上越線へ拡大する。「輸送障害時の迂回輸送対応力を強化し、関東⇔東北間におけるリダンダンシーを向上します」とのこと。

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    EH500形が牽引し、宇都宮線(東北本線)を走る貨物列車

近年、気候変動を主要因として自然災害が激甚化・多頻度化しており、鉄道ネットワークにも大きな影響を及ぼしている。JR貨物も災害時のBCP対策(BCPは「事業継続計画」と訳され、自然災害等の緊急事態に遭遇した際、事業継続に向けた手段・方法など取り決めておく計画のこと)に取り組み、対策強化の一環で機関車の運用区間を拡大するという。

「ECO-POWER 金太郎」の愛称を持つEH500形は、平時に東北本線を走行する交流・直流両用の電気機関車だが、自然災害等の異常時に上越線から日本海縦貫線(信越本線、羽越本線、奥羽本線など、日本海側の大動脈として鉄道輸送を支えるルートの総称)へ走行できるようにするため、出力装置の改造をはじめとした走行対応化工事を実施。東北本線が被災し、寸断した場合でも、北海道・東北方面と関東・関西方面を結ぶ「う回列車」を迅速に設定できるという。

機関車の運用可能範囲を拡大し、関東・東北間のリダンダンシー(「冗長性」「余剰」を意味する英語。自然災害等による障害発生時、一部区間の途絶が全体の機能不全につながらないように、交通ネットワークを多重化するなど予備の手段が用意されているような性質を示す)を向上させることで、「北の大動脈におけるバックアップ体制強化」を図るとしている。