
湘南各地に存在する商店街を紹介する企画「湘南の商店街を歩く」が始まりました。商店街の魅力は、ショッピングモールやチェーン店にないローカル(地元)な雰囲気を味わえること。この企画では、そんな視点で商店街の魅力に迫っていきたいと思います。
第1回目となる今回、訪れたのは鎌倉市にある腰越の腰越商店街です。果たしてどんな出会いがあるのでしょうか?
腰越商店街の歴史
腰越商店街(組合名は腰越協栄会)が誕生したのは1947年(昭和22年)、今から78年前となります。漁港の町である腰越を象徴するように多くの鮮魚店が並び、新鮮な魚を求めて多くのお客様で賑わったようです。
腰越の魅力は何といっても、商店街のど真ん中を江ノ電が走ることでしょう。お店で食事をしながら目の前を通る江ノ電を眺めることができます。全国的にも珍しいこの風景は1906年(明治39年)から続き、湘南を代表する景観とも言えます。
しかしながら時が経つにつれて、腰越商店街も経営者の高齢者問題や後継者不足に悩まされ、年々お店が減少しているとのこと。そんな中、腰越を盛り上げるべく誕生したのが、腰越を愛する地元の有志が立ち上げた「チーム腰越」です。

画像提供:チーム腰越
メンバーの一人である中嶋さんは、東京出身でありながら腰越の魅力にどっぷり嵌り、腰越に訪れた3日後には引っ越しを決意して即移住してきたという強者です。
そんな腰越愛に溢れたチーム腰越は、腰越商店街と協力し様々なイベントを通じて腰越を盛り上げています。この夏行われた花火のイベントやハロウィンのイベントなど、腰越商店街と連携して行われた企画に多くの方が参加し、今では腰越にとってなくてはならない存在となっています。
全国的に商店街の存続が懸念される中、チーム腰越と腰越商店街の連携は地域活性化のヒントになるかもしれません。
海沿いの街ならではの商店街
腰越は海が目の前ということもあり、「池田丸」「しらすや」「波平」「ことぶきや」など海鮮料理のお店が多いことで知られています。
とはいえ、土日祝のみ営業する「腰越レモネード」や若手和菓子職人の「菓子屋 中島」など新しく誕生したスイーツのお店、新進気鋭のコーヒースタンドやベーカリーなど多種多様なお店が並び飽きません。
ほかにもチーム腰越のスタッフが作る腰越御朱印帳(お寺や江ノ電グッズショップで購入可能)、古民家を利用したレンタルスペースの「Folk Koshigoe」、さらに歴史ある神社や寺も数多くあります。
鎌倉魚市場|サクサク絶品の「アジフライ」に舌鼓
そんな腰越で最初に訪れたのは、魚にうるさい腰越の人たちも一目置く1872年(明治5年)創業の「鎌倉魚市場」です。
神奈川県が認定する地方卸売市場でもあるこの鎌倉魚市場には、相模湾各地で水揚げされた新鮮な魚が毎朝届きます。そしてその鮮魚を求めて湘南の有名ホテルや飲食店が買い付けに来るそうです。なお、一般の方も購入が可能なので、朝から賑わっていました。
全国的にも珍しい民間の魚市場で、平日は海鮮丼や刺身の盛り合わせ、土日祝日は寿司が販売されますが、その日の水揚げに左右され争奪戦となる日もあるようです。
地元腰越民も絶賛するのが特製の「地魚フライ」 ¥540(税込)です。新鮮で肉厚な身とサクサクな衣のハーモニーは絶品でした。
この日は鯵のフライでしたが、季節や水揚げによって魚の種類が変わるようなので、どんな魚のフライがあるのかも楽しめます。
店舗名鎌倉魚市場住所鎌倉市腰越 3-21-1(江ノ電電車通り)営業時間11:00-17:00頃(品切れ次第終了)定休日水曜日公式HPhttps://kamakura-uoichiba.com/鎌倉 波平|昼食は鎌倉を代表するしらす料理に舌鼓
この日の昼食は、これまでも多くのテレビや雑誌などで紹介された海鮮料理の「鎌倉 波平」に決めました。
相模湾に面していることもあって腰越も「しらす料理」が有名ですが、波平の「しらす三色丼」は鎌倉・江の島の絶品どんぶり3選に選ばれており、ほかにはないオリジナルの「しらす料理」を食べることができます。
店主の波木井さんは石川県の能登で修業した経歴があり、新鮮な能登の海鮮を直接購入することができます。
昼食に頼んだのは、もちろんその生しらすをふんだんに使った「柚子生しらす丼」¥2,200(税込)です。特殊な加工を施した水と柚子を使用することで、生臭さがまったくない味わい深いしらす料理となっています。
さらに店主が能登だけでなく、長野などで入手する地物野菜を使ったサクサクの天ぷらや、石川県から取り寄せたおいしいお米など、相模湾の海鮮と能登の食材を組み合わせた絶品料理に言葉が出ません。
昼はランチメニューのみとなりますが夜は様々なメニューが味わえます。特に12月は石川県の「香箱蟹(雌のズワイガニ)」や、石川県の猪肉を使った「ぼたん鍋」がオススメで、常連さんに大人気とのこと。
どちらも入荷は不定期なので事前に確認が必要ですが、これは絶対に食べなければと決意しました。
店舗名鎌倉 波平住所鎌倉市腰越3-2-14(江ノ電電車通り)営業時間昼12:00~15:00 夜17:00~21:00(17時からは予約可能)定休日火曜日・水曜日(臨時休業あり)公式HPhttps://k-namihei.com/小動神社|腰越に隠れ絶景スポットを発見
波平を出てさらに腰越を散策すると、海沿いに神社があることに気づきました。腰越には、ほかにも神社や寺はありますが、海沿いの神社はここだけです。
この「小動神社」は鎌倉幕府が誕生したとされる1185年(文治元年)頃に創建され、1333年(元弘3年)には新田義貞が鎌倉攻めの戦勝を祈願したと伝えられています。
神社といえば御朱印。住職さんがいらっしゃれば直接書いていただけるとのことで、事前に確認してお願いしてきました。御朱印は1枚500円あたりが相場ですが、ここは1枚300円という破格の料金設定です。
神社の奥から見える景色は絶景です。高台から相模湾や江ノ島が一望でき、潮風を感じながら壮大な景色に圧倒されることでしょう。
店舗名小動神社(こゆるぎじんじゃ)住所鎌倉市腰越2-9-12営業時間御朱印の購入は事前に確認が必要定休日なし公式HPhttps://cms.trip-kamakura.com/place/japanheritage/176.htmlラージャーコーヒー|単一農園産にこだわり。希少なコーヒーを堪能
さて小動神社を出発して、次の目的地は以前から気になっていた「ラージャーコーヒー」に向かいます。商店街の外れ、少し小道を入ったところに佇む一軒家のようなアットホームなお店です。
ここは1階のカウンターでコーヒーを注文し、2階で海を見ながらゆっくり飲むことができます。もちろんテイクアウトも可能ですので、コーヒーを片手に食べ歩きもいいでしょう。
このラージャーコーヒーのこだわりは、世界各地にある単一農園で生産されたコーヒーを提供していることです。同じ地域の別の農園のコーヒーを混ぜ合わせず、単一農園で生産された豆だからこそ、深い香りと味わいを堪能できます。
その種類は多く、私が訪れた時にはエチオピアやエルサルバドルなど10カ国11種類のコーヒーが販売されていました。その中で今回私が選んだのは、「ベトナム アナエロビック ナチュラル」¥1,200(税込)というコーヒーです。
ベトナム全体でも数%しか生産されていない貴重なアラビカコーヒーで、香りは豊潤で苦味は控えめ、それでいてコクがあってとても飲みやすかったです。いつまでも口の中に余韻が残るような深い味わいでした。
ホットコーヒー以外にもアイスロイヤルミルクコーヒー、さらにティラミスやケーキなどスイーツも豊富にあり、幸せなひとときを過ごすことができました。
店舗名ラージャーコーヒー ロースタリー&カフェ住所鎌倉市腰越2-6-3-1営業時間7:30~19:00(期間により18:00)定休日火曜日公式HPhttps://www.rajah-llc.com/h[blogcard url="https://shonanjin.com/gourmet/rajah-coffee-roastery-cafe/"]
お土産はやっぱり腰越の海産物で決まり!
楽しい時間もあっという間に過ぎ、最後にお土産を購入して帰路とします。今回お土産の店として選んだのは、最初に訪れた「鎌倉魚市場」です。
購入したのは「鮮魚の盛り合わせ」¥594(税込)です。相模湾で獲れた天然のカンパチやマグロが入って、この値段はかなりお得といえます。
「鎌倉魚市場」は年末に歳末セールを開催するとのことで、タラバガニやマグロ、ウニなど様々な海産物がお得に購入できるようです。
腰越商店街の魅力
今回訪れた腰越商店街は、古き良き時代がもつ商店街の名残を残しつつ、新しい腰越の息吹も感じさせてくれました。もちろん、ここで紹介したお店は商店街の一部の店であり、腰越の魅力のほんの一握りでしかありません。
まだまだ隠れた名店や個性的なお店、歴史的な観光スポットが腰越の商店街に詰まっています。ぜひ、一度訪れてみてください。
おわりに
湘南各地の商店街を紹介する「湘南の商店街を歩く」第1回目の腰越商店街はいかがでしたでしょうか。私にとってはこれまで何気なく歩いていた腰越の街でも、新たな魅力に気付けたのが一番の収穫でした。
商店街とチーム腰越の腰越に対する熱い思いを聞くことができ、今後腰越がどんなふうに変わっていくのか興味が尽きません。今後も腰越の商店街、そしてチーム腰越の活動に注目していきたいと思います。
腰越商店街
アクセス
江ノ島電鉄腰越駅
住所:神奈川県鎌倉市腰越
駐車場:あり














