(左から)広島東洋カープの林晃汰、阪神タイガースの井上広大、中日ドラゴンズの土田龍空(写真:産経新聞社)

 日本野球機構(NPB)は、12月9日に2025年度の現役ドラフトを開催する。同制度は各球団2人以上の対象選手を選出し、他球団から必ず1人以上指名する。移籍の活性化により、出場機会に恵まれていない選手の新天地での飛躍が期待される。ここでは、今季の現役ドラフトで特に注目したいセントラル・リーグの野手を紹介したい。

林晃汰

[caption id="attachment_239896" align="aligncenter" width="530"] 広島東洋カープの林晃汰(写真:産経新聞社)[/caption]

・投打:右投左打

・身長/体重:181cm/98kg

・生年月日:2000年11月16日

・経歴:智弁和歌山高

・ドラフト:2018年ドラフト3位(広島)

 

 高卒3年目の2021年に10本塁打を放ち、ブレイクの兆しを見せていた林晃汰。しかし以降は伸び悩み、一軍では不本意なシーズンを過ごしている。

 

 智弁和歌山高時代には3度の甲子園出場を果たし、高校通算49本塁打を記録。強打の内野手として注目を集め、2018年ドラフト3位で広島東洋カープに入団した。

 

 

 高卒3年目の2021年にシーズン途中から三塁のレギュラーに定着し、102試合出場、打率.266(規定未満)、10本塁打、40打点と大きく飛躍。

 

 ところが、翌2022年は打撃不振に陥り、まさかの一軍出場なしに終わった。

 

 その後も低迷したシーズンが続き、今季は22試合の出場で打率.188、2本塁打、4打点といまひとつの結果に。同じポジションの佐々木泰が入団したこともあり、一軍では徐々に厳しい立場となっている。

 

 それでも、二軍では71試合出場、打率.284、8本塁打、32打点と優秀な数字を収めている。現役ドラフトの対象となれば、獲得を狙う球団もありそうだ。

勝又温史

・投打:右投左打

・身長/体重:180cm/90kg

・生年月日:2000年5月22日

・経歴:日大鶴ヶ丘高

・ドラフト:2018年ドラフト4位(DeNA)

 

 野手転向4年目にして一軍初安打を放つなど、高い打撃センスを示している勝又温史。だが、レギュラー奪取には激しい競争を勝ち抜く必要があり、出番が限られている状況だ。

 

 日大鶴ヶ丘高から2018年ドラフト4位で横浜DeNAベイスターズに投手として入団。高卒3年目の2021年オフに野手転向を決断し、育成選手として再スタートを切った。

 

 

 転向初年度から二軍でまずまずの成績を記録し、2023年オフに支配下登録を奪取。今季は待望の一軍デビューを果たし、プロ初安打を放った。

 

 最終的に一軍では7試合の出場にとどまったが、打率.333(9打数3安打)をマーク。二軍では71試合出場、打率.263、3本塁打、21打点、4盗塁と一定の結果を残した。

 

 その一方で、チームの外野陣には蝦名達夫、梶原昂希、度会隆輝など、近い年代のライバルが多い。

 

 他球団であれば出場機会が増えるポテンシャルを秘めており、現役ドラフトの対象となる可能性も否めない。

岡田悠希

・投打:右投左打

・身長/体重:184cm/86kg

・生年月日:2000年1月19日

・経歴:龍谷大平安高 - 法政大

・ドラフト:2021年ドラフト5位(巨人)

 

 二軍では走攻守で高いパフォーマンスを示すも、一軍では思うような結果を残せていない岡田悠希。心機一転、環境を変えることも選択肢になり得るだろう。

 

 法政大から2021年ドラフト5位で読売ジャイアンツに入団。ルーキーイヤーは一軍で守備固めを中心に33試合に出場したが、打率.095と打撃面で苦しんだ。

 

 

 それでも翌2023年は、一軍の舞台でプロ初本塁打を記録。二軍では90試合の出場で打率.281、12本塁打、42打点の好成績を収めた。

 

 しかしながら、その後は一軍定着には至らず、プロ4年目の今季はわずか11試合の出場に終わった。

 

 一方、二軍では90試合に出場し、打率.280、8本塁打、40打点、8盗塁と走攻守で一定の結果を残し ている。

 

 巨人は今年のドラフト会議で、皆川岳飛(中央大)を支配下指名。外野手争いは激化しており、岡田が現役ドラフトの対象になる可能性も否定できない状況だ。

土田龍空

・投打:右投左打

・身長/体重:180cm/80kg

・生年月日:2002年12月30日

・経歴:近江高

・ドラフト:2020年ドラフト3位(中日)

 

 高い守備力を武器とし、一時は正遊撃手の座を手中に収めていた土田龍空。しかし、近年は打撃でつまずき、ファームを主戦場とするシーズンが続いている。

 

 近江高から2020年ドラフト3位で中日ドラゴンズに入団すると、高卒1年目から一軍デビュー。

 

 

 翌2022年にはシーズン後半から遊撃のレギュラー格となり、62試合出場、打率.248、12打点、3盗塁を記録した。

 

 しかし、2023年には自己最多の114試合に出場するも、打率.187、1本塁打、18打点と打撃では低調な結果に。

 

 昨季は一転、二軍暮らしがメインに。高卒5年目の今季は、二軍で70試合出場、打率.274、5本塁打、27打点、9盗塁と結果を残したが、一軍では20試合の出場で打率.137と振るわなかった。

 

 球界屈指と評される内野守備は大きな魅力だが、レギュラー争いから後れをとっている状況だ。

 

 現役ドラフトの対象となれば、多くの球団が関心を寄せる存在となるだろう。

井上広大

・投打:右投右打

・身長/体重:189cm/100kg

・生年月日:2001年8月12日

・経歴:履正社高

・ドラフト:2019年ドラフト2位(阪神)

 

 入団時から大きな期待が寄せられながらも、伸び悩んでいる井上広大。今季は1試合の一軍出場にとどまっており、現役ドラフトで新たな環境に身を置くことも選択肢といえそうだ

 

 履正社高では4番打者として打線を牽引し、全国制覇を経験した井上。高校通算49本塁打の強打者として注目を集め、2019年ドラフト2位で阪神タイガースに入団。

 

 

 ルーキーイヤーから二軍で9本塁打を放つなど高い長打力を示し、将来の4番候補に名乗りをあげた。

 

 しかし、その後は思うようなキャリアを描けず。高卒5年目の昨季は一軍で自己最多の23試合に出場したが、打率.212、3本塁打、8打点に終わった。

 

 今季は開幕直後に一軍へ昇格したが、わずか1試合の先発出場でファーム降格。

 

 以降は昇格がなく、二軍では88試合出場、打率.230、8本塁打、34打点と殻を破り切れなかった。

 

 長距離砲は細川成也(DeNA→中日)、水谷瞬(ソフトバンク→日本ハム)などのように、移籍によって大化けするケースも多い。現役ドラフトの対象となれば、興味を示す球団もありそうだ。

濱田太貴

・投打:右投右打

・身長/体重:177cm/81kg

・生年月日:2000年9月4日

・経歴:明豊高

・ドラフト:2018年ドラフト4位(ヤクルト)

 

 長距離砲として期待されるも、殻を破り切れないシーズンが続く濱田太貴。今季はシーズン終盤に4本塁打を放ったが、厳しい立場に置かれている。

 

 明豊高から2018年ドラフト4位で東京ヤクルトスワローズに入団。高卒4年目の2022年に一軍での出番を増やし、6本塁打を放った。

 

 

 さらに、翌2023年は自己最多の103試合に出場し、打率.234、5本塁打、22打点を記録。

 

 ところが昨季は一転、わずか10試合の一軍出場で打率.077と低迷。今季もシーズン前半はファームを主戦場とし、二軍でも打率1割台と苦しい時期が続いた。

 

 夏場に状態を上げて一軍昇格を果たしたが、最終的に34試合出場、打率.221、4本塁打、9打点という成績でシーズンを終えた。

 

 高卒7年目を迎え、チームでの徐々に苦しい立ち位置となっている濱田。心機一転、新たな環境に身を置くことも1つの選択肢になるだろう。

 

 

【了】