暑い暑い、一体いつまで夏なんだとボヤいていたら、突如、冬のような寒さに見舞われて着る服に困った……今年、そんな経験をした人は多いんじゃないだろうか。秋冬物に衣替えをするタイミングを逸したまま、短い秋を経て、すでになんとなく冬っぽい。一体何を着ればいいんだろう? 筆者も日々クローゼットの前で、“今日着る服選び”に悩む民の一人だ。

  • ユニクロ調査で、約6割が「大規模な衣替えはしなくなった」と回答した

    ユニクロが提唱する“ネオ四季”時代と「衣備え」とは

■約6割が「大規模な衣替えをしなくなった」

気候変動の影響によって移ろいが曖昧になっている昨今、「日本の四季よ、どこ行った?」と戸惑う多くの人たちの声を受け、このほどユニクロでは、全国の男女1,000人を対象に「生活者が感じる現代の四季についての調査」を実施。その結果、実に約9割が「四季らしさがなくなってきている」と回答し、衣類選びにおいても大きな変化が起きていることが浮き彫りになったという。

  • ユニクロ調べ。「生活者が感じる現代の四季についての調査」調査概要より

    ユニクロ調べ。「生活者が感じる現代の四季についての調査」調査概要より

アンケートでは、すでに約6割が「大規模な衣替えはしなくなった」、さらに約半数が「寒暖差に備えて服を持ち歩いている」と回答。これは筆者自身の実感とも重なる。暑くなるのか寒くなるのか分からないから、すぐに羽織れるものを持って出かけたり、インナーとアウターの組み合わせで調節したりと、それぞれが自分なりの“備え方”を模索しているのだ。

  • ユニクロ調べ。「生活者が感じる現代の四季についての調査」調査概要より

    ユニクロ調べ。「生活者が感じる現代の四季についての調査」調査概要より

また、「日本の季節は今いくつあると思うか」という質問に、本来の春夏秋冬の「4つ」と答えた人は 24.1%。それに対して夏・冬の「2つ」と答えた人が 29.1%、春・夏・冬の「3つ」と答えた人が 34.6%で、なんと「四季」よりも「二季」や「三季」と答えた人の方が多かったとのこと。やはり多くの人が、「もはや日本に四季はない」と感じているのか……。

■「衣替え」から「衣備え」へ、ユニクロの提案

こうした“従来の四季”と実際の季節感にずれが生じている現代の四季を、ユニクロは「ネオ四季」と命名。「衣替え」に代わる、新しい気候への備えとして「衣備え」という考え方を打ち出した。

  • 遠藤真廣氏/ファーストリテイリング グループ執行役員

    遠藤真廣氏/ファーストリテイリング グループ執行役員

「新しい季節感のもとでお客様のライフスタイルが非常に変化していることが、数字でもはっきりと分かりました。私たちは“ライフウェアブランド”を標榜している以上、こうしたお客様の意識や行動、習慣の変化に、しっかり対応していかなければいけない」と、ファーストリテイリング グループ執行役員の遠藤真廣氏は語る。

“ネオ四季時代”になってきたことによる衣類の困りごととして、アンケートでは「昨日は春、今日は冬、明日はまた春……って感じで季節が日替わり。服選びが難しすぎる」「朝の冷え込みに負けて厚着したら昼のぽかぽか陽気でアウターが荷物になった」「秋気分でいたら不意打ちの寒波。服選びでミスって震える事態に」など、思わず「あるある!」と頷いてしまうような意見が集まったそう。

  • 【グラフ】寒暖差ジェットコースターに共感!? 「ネオ四季あるある」TOP16

    ユニクロ調べ。“ネオ四季”あるあるランキング

「1日ごとに暑くなったり寒くなったり、1日の中でも寒暖差が大きかったり、気候・気温の急激な変化によって衣類の選び方や扱いに悩みを抱える人も増えています。そうした現代において、従来の『衣替え』に加えた新しい考え方として、私たちは『衣備え』を提案したいと考えています。これは、気候・気温の大きな変化に“備える”という発想から生まれた新しい暮らしの知恵です」(遠藤氏)

では「衣備え」とは具体的にどういうことなのか。それは、衣替えのように“服をしまう”のではなく、“備えておく”こと。いつでも着たり脱いだりできる服を、手の届くところに備えておくということが、ネオ四季時代の新しいライフスタイルにふさわしいのではないかという考え方だという。

■体験型展示イベント「パフ展」が期間限定開催

そんなユニクロの「衣備え」の考え方を楽しみながら体感できる体験型展示イベント「パフ展」が、10月31日から、期間限定で開催される。

  • 「パフ展」会場風景

    「パフ展」会場風景

衣類選びに難儀しがちなこの“ネオ四季時代”を快適に乗りきるために、いつでも着たり脱いだりできる一枚を備えるべし、それにはユニクロ史上、最も軽くて暖かい高機能アウター「パフテック」だね! ……ということで、毎日の衣類選びが難しい時代に快適に過ごすためのヒントを、さまざまな仕掛けとともに紹介。

  • 「パフ展」会場風景

    「パフ展」会場風景

たとえば、来場者の投票で会場内の気温を決めたり、自分の衣備えタイプがわかる診断コンテンツ、ふわふわ素材にパフっと体ごとはまりながら撮影できるフォトスポットなど、“ネオ四季時代”の快適な過ごし方が楽しく体感できる体験型コンテンツを用意。さらに「パフ展」について写真付きでSNSに投稿した来場者に、毎日先着150名限定でふわふわのわたあめがもらえるうれしい企画も実施する。ちなみに投稿者は全員、会場内特設の「UNIQLOCOFFEE」のドリンクを1杯無料でもらえるそう。

  • 「パフ展」会場風景/パフっと体ごとはまりながら撮影できるフォトスポット

    「パフ展」会場風景/パフっと体ごとはまりながら撮影できるフォトスポット

何を着ればいいか分からない、そんな“服選び迷子”な日々を乗り切るヒントが見つかるかもしれない「パフ展」は、10月31日~11月3日まで、東京・原宿の「クレインズ6142」で開催。入場は無料。

■information
ネオ四季時代にパフっとはまる部品たち「パフ展」
会場:クレインズ6142(東京都渋谷区神宮前6-14-2)
期間:10月31日~11月3日(11:00~19:00 ※11月3日のみ17:00まで)/入場無料、予約不要