――大学入学で上京されて10年になりますが、井桁さんにとって思い描いていた10年ですか?
10年前に、10年後のことを何も思い描いてなくて(笑)。だから、まさかこんな場所にいさせていただけるとは、想像すらできていませんでした。最初の頃はモデル活動や『ZIP!』のレポーターや、初めてのホラー映画で物語の最初に食べられたりしていましたが(笑)、自分に何ができるのか、何がしたいのかというのを、探し続けた10年だった気がします。
――その中で、ターニングポイントを挙げるとすると何ですか?
『仮面ライダーゼロワン』は大きかったですね。一度は「もうお芝居はやりたくない」と思ったけど、「やっぱりやりたい」と思えた1年半を経験しました。
――松本若菜さんにお話を聞いたとき、『仮面ライダー』は厳しい現場で、新人時代に鍛えられたとおっしゃっていました。
私の時もシビアな現場で、自分のキャラクターをどう自分が守っていくかというのを、役者個人に任せられている部分が大きいんです。脚本家の方が何人もいらっしゃる中で、1年半同じ役をやるとなると、自分が曲げずにやらなきゃいけないところと、柔軟に動かないといけないところがあって、すごく役に向き合わないと、いかようにもなってしまう。そうやって、役に対しての責任感を学びました。
――その原点が、今作に臨むにあたっても生き続けているのでしょうか。
そうですね。『仮面ライダー』では、キャラクターと人気が直結するということも学びました。好まれに行くのが正解なのか、嫌われるが正解なのか、物語としては何が正解なのか、自分としては何が正しいのかと、いろんな面から作品のことやキャラクターのことを考えるという経験ができたので、すごくいい勉強をさせてもらいました。
――今回の役は、愛されそうですか?
視聴者の皆さんと一緒に進んでいける、成長できる役なのかなと思います。それが、この作品の中での役割でもあると思うので、その軸がブレないこと。そして、莉沙が見放されてしまうのは作品のゴールと違うので、自分の中で調整しながら、客観的にも見てやっていかなければと思います。
――『おしゃれクリップ』のMC就任でお話を伺わせていただいた時に、目標として佐藤栞里さんの名前を挙げられていました。俳優業でもバラエティのMCでも活躍されている今、ご自身として近づけている実感はありますか?
栞里さんを目指してバラエティも頑張ってきた中で、自分の進みたい道が変わったという感覚があります。栞里さんは栞里さんでしかないし、そこに近づけている感覚は全然ないのですが、栞里さんの背中を追いかけて走っていたらまた新しい道が開けたので、今は背中を追っているという感覚ではなく、また新たな違う場所で近づければと思っています。
今年の夏は「地獄の先に行ってました(笑)」
――では最後に、ドラマのタイトルにかけまして「地獄」のような経験というのはありますか?
今年の夏の酷暑は結構、地獄でしたよね(笑)。でも、そんな地獄のような暑さの中でも、運動をするんです。外を走って汗をかききると、地獄が気持ちよさに変わるので。
――地獄の先に爽快感が待ってるんですね(笑)
地獄の先に行ってました(笑)。おしゃれな服を着て、汗をかきたくないと思うと地獄ですが、今年の夏は「もう汗かいていいんだ!」と決めて、ガシガシ洗えるTシャツばかり着てましたね。走り終わったらシャワーを浴びて、ちょっとジャンキーなものを食べて、結局プラマイゼロになっているかもしれませんが(笑)、それがストレス発散にもなっていました。
●井桁弘恵
1997年2月3日生まれ、福岡県出身。2015年に早稲田大学への進学を機に上京し、本格的に芸能活動を開始。女性ファッション雑誌のモデルや『ZIP!』(日本テレビ)のリポーターを務め、19年には『仮面ライダーゼロワン』にレギュラー出演。その後、ドラマ『紅さすライフ』(日本テレビ)、『メンタル強め美女白川さん』『私の町の千葉くんは。』(テレビ東京)、『私がヒモを飼うなんて』(TBS)、映画『4月の君、スピカ。』、『イソップの思うツボ』、『仮面ライダー』シリーズ、『釜石ラーメン物語』などに出演。21年からは『おしゃれクリップ』(日本テレビ)のMCを山崎育三郎とともに務めている。
■ヘアメイク:竹川紗矢香
■スタイリスト:南まりい
■ドラマDEEP『そこから先は地獄』
日本テレビ系全国ネット 火曜プラチナイト10月7日スタート
毎週火曜24時24分~24時54分放送、TVer・Huluでも配信


