トイレやお風呂の洗剤に書いてある「※混ぜるな危険」。「混ぜるな危険」と言われたら混ぜないけれど、もし混ぜたら一体"どう危険"なことが起きるのでしょうか?

サイエンスアーティストの市岡元気先生が自身のYouTubeチャンネル「GENKI LABO」(@GENKILABO)に投稿した動画「【混ぜるな危険】実際に混ぜてみたら怖すぎた・・・※真似禁止※」が話題になっています。

真似は絶対禁止! 混ぜたらどうなる…?

誰しも一度は見たことがあるだろう「まぜるな危険」と大きく書かれた洗剤。なぜ混ぜたら危険なのでしょうか。普段は気を付けていても、「夏休みの自由研究で洗剤を使う人もいると思います。実験のあとで流すときに混ぜちゃうとヤバいんです……」と元気先生。

今回用意された「混ぜるな危険」とかかれた洗剤は、「塩素系」「酸性タイプ」の2種類。「塩素系」同士を混ぜるのは大丈夫ですが、「塩素系」と「酸性タイプ」を混ぜると、"あるもの"が発生するそう。

塩素系の洗剤に入っている「次亜塩素酸ナトリウム(NaCLO)」という成分と、酸性タイプに入っている「塩酸(2HCl)」を混ぜると、「塩素(Cl2)」「塩化ナトリウム(NaCl)」と「水(H2O)」ができます。

塩化ナトリウム(塩)と水は安全ですが、この「塩素」が猛毒だと元気先生は真剣な表情で話します。塩素を吸収すると体内の水と反応して、目・鼻・喉や肺にダメージを与えてしまうため、「絶対にマネしないでください」と繰り返し注意を伝えます。

なお、元気先生の今回の実験では、有毒なガスを排気する局所排気装置「ドラフトチャンバー(ヒュームフード)」で行っていきます。「塩素ガス」は第一次世界大戦で兵器としても使われたほど毒性が高いそう。

塩素系と酸性タイプの洗剤を「混ぜる」!!

しっかりと安全を確保したうえで実験の準備を行う元気先生。いよいよ「混ぜるな危険」を混ぜていきます。

酸性に変わったら色がわかるよう、「塩素系」の洗剤を入れたあと、酸性・中性・アルカリ性によって色が変わるpH指示薬のBTB溶液を入れます。

さてここでクイズです。アルカリ性にBTB溶液を入れると何色になるでしょうか?

答えは「青色」! アルカリ性の間は塩素が発生しないので、BTB溶液が黄色=酸性になるまで「酸性タイプ」の洗剤を入れていきます。

「まぜるな危険!」、混ぜたら一体どうなるのか……。

酸性タイプの洗剤を入れると、青色だった液体が黄色に変化……つまり、塩素が発生しています。

「もうちょっと足していきますかね?」と、元気先生。

酸素タイプの洗剤を追加すると、黄色いガスがブクブクと発生します。さらにさらに、今度は漂白剤(塩素系)を追加して、混ぜるな危険をさらに混ぜる!! アルカリを多くすると、ガスの発生は収まる様子。自宅では絶対にできない、危険な実験です。

発生した気体を別のフラスコに集め、塩素ガスの完成! この黄色も塩素ガスの特徴です。

このガスは、吸う強力な酸性で体内の粘膜にダメージを与える「ヤバい毒ガス」。元気先生はこの塩素ガスを前に、「混ぜると毒ガスが発生しますので、皆さん絶対にマネしないでください」と再度注意喚起しました。YouTubeのコメントでは、「子どもに『なんで混ぜたらいけないのか?』を説明するのに、実際にその場で実験するわけにもいかないので非常にありがたい」「これは有意義な動画。大人も見るべきと思う。そして改めて扱いに気をつけようと思った」と数多くの声が寄せられています。

塩素ガスを発生させた後、さらにYouTubeの動画では「真っ赤なバラを塩素ガスにさらしたらどうなるのか?」という実験も行われます。人体に影響を及ぼす毒ガス、植物が触れたらどうなってしまうのでしょうか……。

最後に、今回の実験を振り返り「『※混ぜるな危険』は皆さんの命を守る警告ということがわかったと思います。大切な人が危険な目に合わないように、共有していただければと思います!」と締めくくりました。

なお、今回のこの動画は、公開12日で55万回再生(記事執筆時点)と多くの方が視聴しています。

この反響について元気先生に伺うと、「沢山の方に危険性について知っていただけて、とても嬉しく思っております。科学は汚れを落とすなど、とても便利で役立つ一方で、使い方を誤ると危険になることもあります。科学の知識を持つことで、自分自身や大切な人を守れることを多くの方に知っていただきたいと考えています。これからも、身近な科学をテーマにした動画を作成し発信してまいりますので、ぜひご覧いただければ幸いです。」とメッセージをいただきました。

市岡元気先生のYouTubeチャンネル「GENKI LABO」(@GENKILABO)では、他にも数多くの学べてためになる実験動画が投稿されています。気になった方はぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。