自然食研は9月8日、「二日酔いしやすいお酒ランキング」に関する調査の結果を発表した。調査は2025年8月18日~8月19日、内科医503人および、週に1回以上飲酒する20~60代の男女522人、計1,025人を対象にインターネットで行われた。

約7割がお酒で失敗した経験があると回答

  • あなたは「お酒で失敗した!」と思ったことがありますか? そのように感じるのはどのくらいの頻度ですか?/飲んだ後の二日酔いがひどかったお酒の種類は何ですか?

    あなたは「お酒で失敗した!」と思ったことがありますか? そのように感じるのはどのくらいの頻度ですか?/飲んだ後の二日酔いがひどかったお酒の種類は何ですか?

「お酒で失敗した!」と思ったことがあるか、そのように感じる頻度について尋ねたところ、「失敗したことはない」と回答した人は約3割にとどまり、多くの人が飲酒での失敗経験があるとわかった。

頻度として「数年に1回程度」が最多になったが、「月に数回」「年に数回」「ほぼ毎回」という人も一定数おり、飲酒に伴うリスク管理は重要であることが明らかになった。

また、失敗のシーンを年代別に考えてみると、20代では飲酒を出来るようになり、大学やサークル活動で盛り上がりすぎてしまったり、社会人になり会社の飲み会で羽目を外してしまうケース、30代・40代では仕事の会食や同僚との飲み会でつい深酒してしまうケース、50代以降では地域の集まりや友人との再会の場で羽目を外すケースなど、ライフステージごとに異なる背景があると推察できる。

では、飲酒した次の日の二日酔いがひどかったお酒の種類は何なのか。

前の質問で「失敗した経験がある」と回答した人に、「飲んだ後の二日酔いがひどかったお酒の種類」について尋ねたところ、「日本酒(49.0%)」が最も多く、「ワイン(37.2%)」「ビール(24.6%)」「ウイスキー(24.6%)」となった。

「日本酒」が約半数と最多という結果に。日本酒はアルコール度数が比較的高い一方で口当たりが柔らかいため、気づかないうちに飲みすぎやすい傾向があるのかもしれない。また、「ワイン」や「ビール」なども不調の原因になりやすいとされており、飲む種類によって翌日の体調に差が出ることがうかがえる。

続いて、飲酒時に一緒に摂ることが多い食べ物についても調査した。

  • 飲酒時に一緒に摂ることが多い食べ物は何ですか?/飲酒後のケアとして、あなたがよく行う行動を教えてください

    飲酒時に一緒に摂ることが多い食べ物は何ですか?/飲酒後のケアとして、あなたがよく行う行動を教えてください

「飲酒時に一緒に摂ることが多い食べ物」について尋ねたところ、「枝豆や漬物などあっさり系のもの(51.7%)」「揚げ物や脂っこいもの(51.0%)」「焼き鳥や焼き肉などの肉料理(49.4%)」が上位に挙がった。

「枝豆や漬物などあっさり系のもの」という回答が最多になったが、全体として、味が濃く、脂っこい料理が好まれている傾向がみられた。対照的に、「炭水化物」や「スイーツ」といった食べ物の割合は低く、飲酒時は食事より"つまみ"が中心となることが一般的のようだ。

次に、「飲酒後のケアとして、あなたがよく行う行動」について尋ねたところ、「水分を多めに摂る(61.5%)」が最も多く、「すぐ寝る(28.2%)」「しじみ汁・味噌汁などを飲む(17.6%)」となった。

飲酒後のケアとしては、脱水対策が最も多い結果となった。また、「早めの就寝」「汁物を飲む」など、身体の回復を意識した行動が多く挙げられており、二日酔いの軽減を目的とした工夫をしている様子がうかがえる。

二日酔いを軽減するために取り入れている工夫

飲酒による不調を軽減するために、取り入れている工夫やライフハックについて詳しく尋ねたところ、「水をたくさん飲む」(20代/女性/高知県)、「空腹時の飲酒はしない」(40代/男性/神奈川県)、「飲まない日を1日おきにつくる」(50代/女性/神奈川県)といった回答が寄せられた。

水分補給や空腹時を避けるといった"その場の工夫"に加え、休肝日の設定といった"長期的な習慣"まで、幅広い対策が意識的に実践されている。いずれも身体の負担を軽減しようとする行動であり、日常生活に無理なく取り入れられることが背景にあると考えられる。

医師が意識するとよいと考える生活習慣とは?

  • 二日酔いになる原因で影響が大きいものは何だと考えますか?/飲酒習慣がある方に対して、肝臓ケアをしながらお酒を楽しむために意識するとよいと考える生活習慣を教えてください

    二日酔いになる原因で影響が大きいものは何だと考えますか?/飲酒習慣がある方に対して、肝臓ケアをしながらお酒を楽しむために意識するとよいと考える生活習慣を教えてください

内科医に「二日酔いになる原因で影響が大きいもの」について尋ねたところ、「アセトアルデヒドの分解能力が低い(肝機能の問題)(50.5%)」が最も多く、「アルコールの摂取量が多い(46.7%)」「飲み方の問題(空腹・速飲みなど)(39.8%)」となった。

二日酔いは単に「飲みすぎた結果」だけではなく、肝機能の問題やアルコールの摂取量、さらには飲酒時の状況によって大きく左右されることが示された。

次に、「飲酒習慣がある方に対して、肝臓ケアをしながらお酒を楽しむために意識するとよいと考える生活習慣」について質問したところ、「肝臓に良い栄養素・食材の日常的な摂取(オルニチン、クルクミン、ビタミンB群など)(41.6%)」「飲酒前の準備(食事・水分補給など)(40.6%)」「適量を守る(飲酒量のコントロール)(37.6%)」が多く挙がった。

肝臓の代謝をサポートするとされる成分

  • 肝臓の代謝をサポートするとされる成分をお選びください/食品から摂取しづらいと感じる成分は何ですか?

    肝臓の代謝をサポートするとされる成分をお選びください/食品から摂取しづらいと感じる成分は何ですか?

内科医に「肝臓の代謝をサポートするとされる成分」について尋ねたところ、「タウリン(49.1%)」「オルニチン(47.9%)」「クルクミン(42.0%)」が上位を占めた。これらの成分は一般的に肝臓の代謝をサポートすると考えられており、また、ビタミンB群やシリマリンといった成分も一定数の支持があることがわかった。

「食品から摂取しづらいと感じる成分」について尋ねたところ、「タウリン(47.5%)」「オルニチン(40.8%)」「クルクミン(36.0%)」が上位に挙がった。これらの成分は魚介類やしじみ、香辛料などに含まれているが、日常の食事で十分な量を摂るには、かなり大量に食べる必要があるため、現実的には不足しがちだと認識されているようだ。