フジテレビ系ドラマ『明日はもっと、いい日になる』(毎週月曜21:00~ ※これまでの全話はFODで配信中)の第9話が、1日に放送された。
海沿いのある街の児童相談所を舞台に、そこに出向を命じられた所轄の刑事・夏井翼(福原遥)をはじめとした個性的な面々たちが、子供たちの純粋な思いに胸を打たれ、その親までも救っていく姿を温かく描く、ハートフルヒューマンドラマだ。
【第9話あらすじ】児相に保護を求めてきたきょうだい児
浜瀬市児童相談所に13歳の橘柊果(畠桜子)がやって来て「私を保護してください」と訴えた翼が対応すると、柊果は両親と姉・菫玲(今野百々菜)との4人暮らしだが、両親から暴力を振るわれたり、話しかけても無視されたりしていると言う。特に目立ったアザなどは見当たらなかったが、所長の桜木里治郎(勝村政信)は一時保護を決定する。
事情を知って駆けつけた柊果の両親・桜(西原亜希)と治(金子岳憲)は虐待を否定し、柊果に会って誤解を解きたいという。だが蔵田総介(林遣都)は、現段階での面会はできないと伝える。蒔田向日葵(生田絵梨花)による心理テストでも、柊果からは虐待に直結するような反応は見られなかった。翼が姉の菫玲に話を聞くため病院へ行くと、菫玲は先天性の疾患で歩行に障がいがあり、柊果は“きょうだい児”であることが分かる。
きょうだい児のSOSを見逃さない翼たち
“きょうだい児”とは、病気や障がいを持つ兄弟や姉妹を持つ子どものことを言う。ドラマの題材にもたびたび登場するようになり、今クールでは『19番目のカルテ』(TBS系)でも扱われた。先日の『24時間テレビ48』(日本テレビ系)では、きょうだい児が安心して過ごせる保育室のリフォームに取り組む企画も紹介されていた。きょうだい児には家族のサポートだけでなく、安心できる場所の確保も必要とされている。
「かくれんぼって、実は見つけてもらう遊び」。何げない子どもたちの無邪気な遊びの中に、そんな大事なメッセージがあることを知る。誰もが自分を、自分の心を見つけてほしいのだ。
柊果も本当はそうだった。しかし、出てきた言葉は「お姉ちゃんを助けて」。姉の心を守るために自ら児相に来たと言うのだ。なんて健気なのだろう。菫玲の障がいのことで家族が協力し合い、一見、仲良く見える橘家。しかし、お互いに思いやっているからこそ、我慢して本音が言えずにいた。まさに「家族の絆は強くもあるけど脆(もろ)くもある」と南野(柳葉敏郎)が言う通りだ。
“虐待”から保護を求めてきたわけではないが、“違和感”から感じるSOSを見逃さず、その心を解いていく児相の職員。奥が深く、範囲はとどまるところを知らない仕事だと感じた。しかし、柊果にも嫉妬が全くなかったわけではなかった。その“違和感”も見逃さず、「お姉ちゃんばかりずるい」というもう一つの本音を引き出した翼。回を追うごとに頼もしく見えてくる。
親になることへの不安を感じる芽衣
一方で、栗原芽衣(莉子)の妊娠が発覚。子どもが好きで保育士になったはずなのに、たくさんの家族を見てきてしまったがゆえの不安。虐待する親と普通の親の差は「たったドア1枚」だと言う野良信子(小林きな子)の言葉が実に具体的で、ドキッとさせられた。
そして芽衣に対して、「子どもは思い通りにはならない」「試行錯誤と挑戦」「自信がないのは正解でちゃんと向き合っているということ」――なんとさまざまなアドバイスが飛び交うのだろう。この環境の中であれば、芽衣も不安を感じることなく、いい子育てができるのではないかと思う。
そんな芽衣を見て、「ここで子どもたちと触れ合ってきた経験は、かけがえのない財産になっているはず」と言う蔵田。いい言葉で締めくくられるはずなのに、翼の「どうしたんですか? カッコつけちゃって」という絶妙なツッコミ。お決まりのデコボココンビが、今回も最後にはクスっとさせてくれた。






