日本テレビ系大型特番『24時間テレビ48-愛は地球を救う-』(8月30日18:30~31日20:54)のチャリティーランナーに、SUPER EIGHTの横山裕が発表された。7月31日、プロデューサー陣が取材に応じ、オファーの経緯や熱中症対策などについて説明した。

3歳の頃に両親が離婚してシングルマザーの家庭で育ち、中学を卒業すると家計の負担を減らすため、建設会社に就職して工事現場で働きながらタレント活動もスタートさせた横山。母の病気もあって「うち貧乏やったと思うんです」という経験をしたことから、同じような境遇にある子どもたちのために、今年のチャリティーマラソンは「マラソン子ども支援募金」を開設する。寄付金は全額、支援を必要とする子どもたちのために役立てられる。

  • 『24時間テレビ』(C)日テレ

    『24時間テレビ』(C)日テレ

きっかけは櫻井翔の特番

宮崎慶洋総合プロデューサーは、昨年の『24時間テレビ』でやす子がランナーとなって児童養護施設のために寄付金を募って走る「目的別募金」を導入したことを受け、「その部分を受け継ぎたいという思いがあって、今年も子どもたちのために走ってくれるランナーを探していました」と経緯を説明。

そんな中、櫻井翔がMCを務める同局系特番『人生で1番長かった日』(今年2月2日放送)で、横山が父親代わりとなって見守ってきた弟とのエピソードが紹介されたのを見て、「横山さんのことを知るにつれて相談してみたいという思いが強くなって、本人に気持ちを伝えました」とオファーした。

すると横山は「自分と同じ境遇も含めて、支援を必要としている子どもたちのことを少しでも知ってもらえるなら走りたいです」と快諾。メディカルチェックを経て、正式にランナーに決まった。

具体的な寄付先は明言できないとした上で、マラソン担当の上田崇博プロデューサーは「子どもたちの居場所や食、学びなどを支援しているような団体を考えています。もちろん児童養護施設にもその一部は行くのかなと思っています」という。

熱中症と安全確保の対策強化

酷暑の中でのマラソンについて、横山自身は「僕めちゃくちゃサウナ行くんで、サウナのほうが暑いっす(笑)。汗かくのすごい好きなんで」と冗談めかして不安がないことを語っているが、今年6月1日に改正労働安全衛生規則が施行され、職場での熱中症対策が義務化された。これを受けて、制作側はどのような対策を行っているのか。

マラソン担当の田中俊光プロデューサーは「『暑熱順化』という言葉がありますけれども、まずは暑さに慣れるということです。横山さんは元々走られてる方ですけれども、暑さの屋外でしっかり体を慣らしていくというのが、一つ大きいです。それを6月から一緒に専門のチームとやっております」と説明。

それに加え、厚生労働省が示した各項目について、「ランニングチームと確認しながら、しっかり守って挑戦ができるようにと準備をしています。具体的に言いますと、WBGT(暑さ指数)の値を横山さんのすぐ横で、一緒に走る専門のランナースタッフが常に測りながら、本人の体調も見ながらやっておりますので、問題なく挑戦できる環境を整えて当日を迎えられれば」と準備状況を明かす。

こうした対応は、概ね従来から行ってきたものだというが、「6月1日に示された項目を見て、“これもやろう”、“これはやってることだ”、“この頻度をもっと上げよう”と確認しています」と対策の強化を進めているという。それに加え、人気アイドルということで、昨年に比べて安全を確保するための体制も強化する。

走行距離について横山は、自身が影響を受けたという2014年の城島茂が走破した101キロを超えることを目標とし、SUPER EIGHTというグループ名を意識して「108キロ」という提案もしたことがあったそうだが、「今後練習で長い距離を走っていくことになるので、専門家のアドバイスを頂きながら適切な距離を決めていく形になるかと思います」(田中P)とした。