フジテレビ系ドラマ『明日はもっと、いい日になる』(毎週月曜21:00~ ※TVer・FODで見逃し配信)の第2話が、21日に放送された。
海沿いのある街の児童相談所を舞台に、そこに出向を命じられた所轄の刑事・夏井翼(福原遥)をはじめとした個性的な面々たちが、子供たちの純粋な思いに胸を打たれ、その親までも救っていく姿を温かく描く、ハートフルヒューマンドラマだ。
【第3話あらすじ】翼の幼なじみが児相を訪問
夏井翼のもとに、浜瀬市児童相談所が一時保護している安西叶夢(千葉惣二朗)と安西奏夢(小時田咲空)の母親・安西夢乃(尾碕真花)が現れた。翼につかみかかる夢乃。蔵田総介(林遣都)たちは、2人の間に割って入り、夢乃を落ち着かせようとする。さらに、蜂村太一(風間俊介)は、子どもを引き取るにはまず生活を安定させる必要があると説明する。
そんな折、相談課に育児相談を希望する電話が入る。蜂村の指示で、蔵田とともに相談者との面接に同席することになる翼。ほどなく、電話をしてきた相手・屋島美穂(富田望生)が児相にやってくる。美穂は、3歳になる娘の愛菜(永井花奈)のことで悩んでいるという。好き嫌いも多く他の子どもと比べて成長が遅いと言う美穂に、子どもの成長はそれぞれだから大丈夫だと伝える蔵田。相談を終え、帰ろうとしていた美穂から声をかけられた翼は、彼女が小学校時代の同級生だったことを思い出す。
少し休むことで気が付くことがある
翼が「刑事になってたくさんの人を助けたい」と言う気持ちを抱くきっかけとなった幼なじみの訪問。深入りするなと言っても無理だろう。子どもを虐待する親もいる中で、「この子のお母さんだけはちゃんとやろう」という強い意志を持っていても上手くいかないことはあるのだと、しみじみ感じる。そんなに頑張って子育てしている母親に「子どもの一時保護」の提案。「離れて暮らすことが本当に最善なのか?」と、思わず耳を疑ってしまった。
しかしそれが、最終的に親子が一緒に暮らすためには時には有効なようだ。翼が接触したことで、美穂が追い詰められてしまった可能性がある。親と子。児相の職員と相談者。誰もが感情を抱く中で、距離を置く選択は難しいが、少し休むことで見えなくなってしまっているものに気が付くこともある。「一時保護」の重要性は奥が深いと知った。
また、「ネグレクト」と聞くと子どもへの虐待を思い浮かべてしまうが、幼い子どもを置き去りにした時点で「ネグレクト」だという蔵田の言葉にはハッとさせられる。
蔵田が感情を露わに…
常に冷静沈着で「慎重に」家族と向き合ってきた蔵田。しかし今回、かつての蔵田の苦い経験が明らかになった。蔵田も翼のように、相談者に深入りしてしまった過去の失敗ゆえに、翼の行動に声を荒らげて怒ってしまう。それでも「こういう時どうしたらいいですか?」とさらに踏み込んでくる翼に、蔵田自身も「どうすればいいのか?」と考え、再び熱い思いがこみあげ、スイッチが入ったのだろう。翼と蔵田。「あなたのためじゃありませんから」と同時に言ってしまうシーンには、2人の距離が近付いてきたことを感じた。これからも少しずつ理解し合いながら、時には感情を露(あら)わにし、お互いに足りないパズルのピースを埋めて進んでほしい。
絶妙なパスを出す南野
そして、美穂に関わらないように指示されてしまった翼に、「しばらくここを手伝ってもらえないか」と、いいパスを出したのが南野だ。そこで翼が向き合った子どもたちは、毎日が違う。その感情の豊かさと無邪気さに、翼なら「自分ができることは何か?」と手を差し伸べずにはいられない。「子も親も一人ひとり違う。正解も1つではない」。これは子育てだけでなく、児相の職員にもあてはまる一言だなと納得する。