旧新潟交通電車線の廃線後、旧月潟駅に保存していた通称「かぼちゃ電車」(モハ11号)など3両の修復完了と一般公開にあたり、記念式典を7月27日に開催することが発表された。

  • 旧月潟駅に保存された「かぼちゃ電車」

「かぼちゃ電車」に関して、旧新潟交通電車線が1999年4月に廃線となった際、地元および鉄道ファンの有志らから「電車線の貴重な資料として遺したい」と声が上がった。「モハ11」「モワ51」「キ116」の3両を旧月潟駅に静態保存することが決定し、ボランティア団体「かぼちゃ電車保存会」も発足。旧駅舎と車両の保存活動を25年以上行ってきた。

2022年10月、車両移動機「アント」で牽引する「かぼちゃ電車」に乗客を乗せて走るイベントが開催された。廃線後、23年ぶりに乗客を乗せて走るとあって大盛況となり、その後は「月潟大道芸フェスティバル」に合わせ、乗車イベントを毎年開催している。昨年は事前抽選制となるほどに「プラチナ切符」化したという。

  • 過去に開催された乗車イベントの様子

  • 旧月潟駅で7月27日に記念式典を開催

貴重な地域資源として再認識されたこともあり、新潟市による大規模な修復工事が行われることに。3両とも外観・内装を復元したほか、機能面でも大きく修復されたという。記念式典は、修復完了後の一般公開を祝し、旧月潟駅で7月27日10時から記念式典を開催。その後、修復された3両の車両内部を見学でき、修復内容の説明も聞けるとのこと。