リクルートの観光に関する調査・研究、地域振興機関「じゃらんリサーチセンター」は7月15日、「じゃらん観光国内宿泊旅行調査 2025」の結果を発表した。調査は2025年4月10日~4月22日、全国1万5,586人の宿泊旅行者を対象に行われた。

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同調査は、観光などを目的とした宿泊を伴う国内旅行(出張・帰省・修学旅行などを除く)の実態を把握するために実施された。2024年度(2024年4月~2025年3月)の主な結果は以下の通り。

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香川県1位はスローな旅需要の兆しか

総合満足度1位の香川県は、日本人の延べ宿泊旅行者数が2024年度138万人(JRC推計値)で、前年度の149万人よりも減少しており、観光地としても決して規模の大きいエリアではない。一方、食と子どもが楽しめるスポットにおいてトップ10入りしており、この2つの観光資源が強みになっている。旅行費用も全国平均と比べて安く、お得感も後押ししていそうだ。

そして50代来訪者のシェアUPや、ひとり旅の増加、ホスピタリティ満足度の向上、「地域らしさを感じられるものを選ぶ」といった旅行者の地域志向の高まり等の結果が出ている。訪日外国人が増え、人気観光地を中心に混雑や物価高の影響を受けやすいなか、日本人が求めるスローでローカルな旅先として評価されたと考えられる。

有名な地域でなくても、地域らしさを軸に旅人を満足させることができる、新たな旅の可能性を示していると言える。