マリオット・インターナショナルは7月7日、アジア太平洋地域における「ラグジュアリー・トラベル」に関する調査結果をまとめたレポート「The Intentional Traveler Report」を発表した。
調査期間は3月14日〜4月17日。調査対象は、主にレジャー目的で海外を頻繁に旅するオーストラリア、シンガポール、インド、インドネシア、韓国、日本、タイの富裕層1,750名(各国250名)。
レポートによると、アジア太平洋地域におけるラグジュアリー・トラベルは、目的意識、パーソナルなタッチ、そしてライフスタイルの本質的な変化によって、大きな転換期を迎えている。富裕層旅行者は、「どこへ」「なぜ」「どのように」といった旅の根本的な要素を見直しており、贅沢さや旅行の頻度よりもウェルビーイングや没入型体験、感情的価値、意図ある計画性を重視する傾向が強まっているという。
2025年には、旅行者の90%がウェルネス体験を旅行先選びの重要な決定要因として挙げており、前年の80%から大きく上昇。ラグジュアリー層は、従来のスパリトリートにとどまらず、森林浴や栄養プログラム、音響療法、睡眠改善セラピーなど、より包括的なウェルネス体験を求めている。
このように「ウェルネス」がラグジュアリー・トラベルの中心となる中、富裕層旅行者の72%が今後1年以内にラグジュアリー・トラベルへの支出を増やす意向を示している。中でもオーストラリア(85%)、インドネシア(81%)、シンガポール(80%)の旅行者は、プレミアムな旅行体験への投資意欲が特に高い。
また、ブランドに対する信頼も高まっており、認知度の高いラグジュアリーホテルブランドは、独立したヴィラやプライベートリトリートよりも高く評価されている。その背景には、一貫性や厳選された体験、より高水準のサービスへの期待の高まりがあるよう。
旅行先の選定に関しては、93%の富裕層旅行者が「すでにお気に入りの旅行先を再訪したい」と回答し、89%が「感情的なつながりを感じる場所には再訪したくなる」としており、再びその土地と深く関わり、地域コミュニティとの再接続や、家族・友人との思い出をもう一度味わうことを目的とした「意図ある再訪」を重視する傾向に。
一方で、アクセスの良さを兼ね備えた新たな旅行先にも注目が集まっており、バングラデシュ(26%)、ニュージーランド(24%)、カンボジア(23%)といった新興デスティネーションが急速に人気を高め、オーストラリア、日本、中国本土といった既存の人気目的地と並んで、2025年の「旅行予定先トップ10」にランクインしている。
また、短期旅行の平均宿泊数は従来の3泊から4泊に延び、旅程は数カ月前から緻密に立てられており、長期旅行では出発の2〜3カ月前、短期旅行でも1〜2カ月前には予約を完了させるケースが多い。旅行回数を抑えつつも、より深く、慎重に計画された旅を求める傾向が強まっているよう。
さらに、92%が自然との近さを旅の重要な要素として挙げており、「田舎での滞在」や「サファリ」など、没入型のアウトドア体験への関心の高まりがうかがえる。こうした旅行者は計画的に旅を進める傾向が強く、長期旅行では2〜6カ月前に予約する人が多く、9〜12カ月前から計画を立てる人もいることがわかった。
