「へやすぽアシスト」を運営するPAPAMOは、「子どもの発達支援・療育に関するアンケート調査」結果を6月30日に発表した。同調査は2025年5月27日~5月31日の期間、全国の0歳から13歳の子どもを持つ保護者のうち、子どもの発達に何らかの悩みを抱えている2,500人を対象にインターネットを用いて行われた。

  • 子どもの発達への不安で最も多いのは「感情・行動面」(42.9%)、かんしゃくや落ち着きのなさに悩み

子どもの発達で気になることを聞いたところ、「感情・行動面」(42.9%)が最も多く、次いで「言語・知的面」(40.6%)、「運動・身体面」(33.2%)となった。

感情・行動面では、かんしゃくやこだわりの強さ、落ち着きのなさなどが主な不安要因として挙げられており、日常生活における子どもの行動コントロールに多くの保護者が悩んでいることが明らかになった。

次に、現在の発達支援サービスや療育(発達支援のための専門的な教育・訓練)の利用状況について尋ねたところ、「通っている」は31.0%に留まり、「通っていない」が69.0%と約7割を占めた。子どもの発達に不安を抱える保護者の多くが、専門的な支援を受けていない現状が浮き彫りになっている。

  • 発達支援・療育利用者の最大の不満は「支援内容が合わず、効果を感じない」で26.1%、8割以上が何らかの課題を抱えている

現在発達支援サービス・療育を利用している774人に、利用に関する困りごとや不満について聞いたところ、最多は「支援内容が合わず、効果を感じない」で26.1%、次いで「通所頻度が希望よりも少ない」が25.5%、「専門的な支援・知見が不足しているように感じる」が23.8%だった。

また、「特に不満や困っていることはない」は17.4%に留まり、8割以上の利用者が発達支援サービス・療育に対して何らかの課題を感じていることが分かった。

一方、発達支援サービス・療育を受けていない1,726人に、その理由を尋ねたところ、48.6%(839人)は希望しているにもかかわらず、適切な支援を受けられていない"療育難民"状態であることが判明した。

この「希望しているが通えていない」839人の中で最も多かった理由は、「療育が必要か分からない」で37.8%。専門的な支援の必要性を保護者が適切に判断できる情報提供体制の整備が重要な課題であることが明らかになった。次いで「金銭的に通えない」が17.5%、「住んでいる地域に選択肢がない」が16.0%となり、経済的負担や地域格差の問題が深刻であることも明白になった。また、「療育を希望して申し込んでいるが待機中」が7.3%となっており、施設不足による待機問題も顕在化している。

  • 約半数の保護者が支援を受けない事による困りごとを抱え、「子どもの将来への漠然とした不安」が最大の悩み

発達支援サービス・療育を受けていない1,726人に、困っていることや心配していることについて聞いたところ、最も多かった「特に困っている・心配していることはない」が52.3%で、約半数の保護者が適切な支援を受けないことによる何らかの問題を抱えていることが分かった。

具体的には「子どもの将来が漠然と不安」が22.8%で最も多く、次いで「保護者が感情的に怒ってしまう・手をあげそうになる」が9.0%、「保護者が仕事をセーブ・退職せざるを得なくなった」が8.4%となった。