大谷翔平、鈴木誠也、山本由伸、菅野智之…日本人選手がメジャーリーグで大活躍!その理由を元木大介が解説
藤木直人、高見侑里がパーソナリティをつとめ、アスリートやスポーツに情熱を注ぐ人たちの挑戦、勝利にかける熱いビートに肉迫するTOKYO FMのラジオ番組「SPORTS BEAT supported by TOYOTA」(毎週土曜 10:00~10:50)。6月21日(土)の放送は、前回に引き続き、元プロ野球選手の元木大介(もとき・だいすけ)さんをゲストに迎えて、お届けしました。

(左から)元木大介さん、パーソナリティの藤木直人、高見侑里

◆バッターでは大谷翔平、鈴木誠也が大活躍!

藤木:今シーズン、MLB(以下:メジャー)での日本人選手の活躍が凄まじいですね!

元木:(個人成績の)ランキングで上位に何人も入ってくるなんて、考えたこともなかったです。

藤木:以前は“メジャーで日本人選手は通用するのか?”みたいなことを議論していたのに、今はメジャーでタイトル争いをしているという。

元木:すごいことですよ。

藤木:大谷翔平選手(ロサンゼルス・ドジャース)は毎年6月から大爆発して、アメリカでは“ジューンタニ”なんて言われていましたが、今年は5月から絶好調。“メイタニ”になって6月に入るまでに60得点、これはメジャー史上初の記録です。

元木:(打順も)1番を打っていますからね。

藤木:打点はドジャースの下位打線があまり出塁しないのもあって稼げていませんが、得点のほうはものすごいペースです。でも、これからピッチャーの復活があると、ちょっと打席数は減ってくるのでしょうか?

元木:減ると思います。

藤木:そうなると、やっぱりホームランや得点のペースというのも……。

元木:ちょっと落ちるんじゃないですかね、二刀流なので。

藤木:大谷選手以外で言うと、鈴木誠也選手(シカゴ・カブス)が大活躍しています。

元木:すごいですよね!「いろいろ自分で工夫している」と言っていましたし、彼もすごく練習する選手なんですよ。ただ、一昨年に話を聞いたときに「オフシーズンもずっと練習をしていたら、シーズン途中でバテてきたので、ちょっと変えました」と言っていて、「何を変えたの?」と聞いたら、体を休めるために10日間ぐらい野球のことを何もしなかったらしいです。

とはいえ、10日間ぐらいなんですけど「それだけでも違いました」と言っていましたね。それで、昨シーズンから打つようになってきていたので、またそれを続けているんでしょうね。トレーニングも必ずやる選手なので、もうメジャーの環境に慣れて、イイ感じになってきたんじゃないかなと思います。

藤木:ホームランの数も飛躍的に増えているので、(シーズンが終わる頃には)30本もしくは40本も……。

元木:40本120打点ぐらい打ってほしいですね。やっぱり、“100打点”というのはメジャーですごく評価されるので、120打点ぐらい打ってもらって「大谷だけじゃない、鈴木誠也もいるぜ!」というくらい頑張ってほしいなと思います。

◆ピッチャー陣も躍動!

藤木:ピッチャー陣も皆さん大活躍ですごいですね。

元木:山本由伸投手(ロサンゼルス・ドジャース)は当然やってくれるだろうという感じでしたけど。

藤木:ドジャースは先発陣、ブルペンも含めて故障している人が多いですし、結構打たれている先発投手も多いなか、彼がドジャースを支えていると言っても過言ではないですよね。

元木:もうエースですよ。

藤木:一方、今シーズンからドジャースに佐々木朗希投手が加わりましたが、若干まだメジャーのマウンドにアジャストしきれていないというか、制球が定まらない部分も多いような気がします。

元木:よくいう(日本とアメリカの)ボールの違いとかね。佐々木投手は、一つひとつを取ればどれも一流ですが、日本でも1年を通して(ローテーションを守った)経験がほとんどないなかで、違う環境に移ってやるのはちょっと大変じゃないかと思ってはいますが、いずれローテーションを守ってエースになれるピッチャーだと思います。

藤木:そして、千賀滉大投手(ニューヨーク・メッツ)! 日本ではストレートとフォークのイメージが強かったですが、アメリカに行ってからは、カーブやチェンジアップ、今シーズンからシンカーも投げているということで、多彩な変化球を投げるイメージになってきましたよね?

元木:もちろん、素晴らしいフォークを持っているんですけど、フォークが入らなかったときに、真っすぐだけでは勝負できないと感じたんじゃないですかね。

日本だと強気にいけるんですけど、(メジャーでは)それ以上に投げるピッチャーもたくさんいますし、3A(マイナーリーグの最高峰)でも160キロを投げるピッチャーもいっぱいいますから。そこを千賀投手も感じ取って、いろんな球種を増やして“三振を取る”だけでなく“打たせて取る”ことを覚えてきたんじゃないかなと思います。

藤木:そして、ここぞというときに“お化けフォーク”があるというのが、今の大活躍に繋がるので納得です。そして、巨人から菅野智之投手(ボルティモア・オリオールズ)が35歳にしてメジャー挑戦となりました。

元木:オールドルーキーで“どうだろう?”と思いましたが……想像以上でしたね!

藤木:素晴らしい結果を残していますよね。

元木:やっぱり、コントロールでしょうね。彼もアメリカではそこまでスピードが速いほうじゃないけれども、ストレートを速く見せる技術と“勝負するのか、ボール球で使うのか”というコントロールも持っていますし、変化球のキレやスライダー、フォークもいいので(メジャーの舞台でも)勝負できている。だから、彼を見ているとピッチャーってコントロールとキレなんだなと思います。本当に想像以上の活躍でうれしいですね。

<番組概要>

番組名:SPORTS BEAT supported by TOYOTA

放送日時:毎週土曜 10:00~10:50

パーソナリティ:藤木直人、高見侑里

番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/beat/

番組公式X:@SPORTSBEAT_TFM