ロータス、エレトレとエメヤのラインナップを刷新|電動パフォーマンスの新時代を切り拓く

ロータスは、ピュアEVモデルであるハイパーSUV「エレトレ」とハイパーGT「エメヤ」のラインナップを刷新し、モデルイヤー2026より新たなモデル構成と名称体系を導入することを発表した。ブランドの電動化戦略を象徴する本刷新では、「600」および「900」という新モデル名を軸に、直感的で選びやすい体系へと進化。さらに、ロータスの歴史を彩ってきた「GT」「SE」「SPORT」などのグレード名も復活し、ラグジュアリーとダイナミズムを高次元で融合させた構成となっている。

【画像】モデルレンジの見直しが図られたロータス「エレトレ」と「エメヤ」(写真13点)

「600」は最大出力612psを、「900」は918psをそれぞれ表しており、パワートレインの性能がモデル名に明示されている点が特徴だ。両シリーズは、従来のカスタマイズ自由度を残しつつも、人気装備やオプションを組み込んだパッケージとしてあらかじめ構成されており、ユーザーは自身のライフスタイルや好みに合わせてより分かりやすく最適な仕様を選択できる。

「エレトレ」には、ベースとなる「600」に加え、「600 GT SE」「600 SPORT SE」、そして上位となる「900 SPORT」「900 SPORT CARBON」という計5グレードが用意される。一方の「エメヤ」も同様のトリムレベルを踏襲し、GTらしい上質な快適性とスポーツカー並みの動的性能を共存させた仕様に仕上げられている。

インテリアには新開発の「LOTUSWEAR パフォーマンスファブリック」を採用。「ジャスパー」と「クォーツ」の2種のテーマが用意されており、素材感と色調のバランスが美しく、視覚と触感の両面から質の高さを感じさせる。また、エレトレには「ゼニスホワイト」「アコヤホワイト」という専用ボディカラーも追加され、ユーザーの個性に応える選択肢が広がっている。

走行性能においても、両モデルはセグメントのベンチマークとなる存在感を放つ。「600」シリーズは612psの電動デュアルモーターと全輪駆動システムを搭載し、エメヤ600 GTが0-100km/h加速4.15秒、エレトレ600が4.5秒という実力を誇る。「900」シリーズでは918ps、2速トランスミッションを備えた高性能ユニットを搭載。エメヤ900は0-100km/h加速を2.78秒、エレトレ900は2.95秒で駆け抜け、最高速度はそれぞれ256km/hおよび265km/hに達する。

電動車としての実用性にも優れており、800Vアーキテクチャを採用することで高出力なDC急速充電に対応。エメヤは最大400kW、エレトレは最大350kWの充電器を使用することで、わずか14〜20分で10%から80%までの充電が可能となっている。航続距離もエメヤが最大610km、エレトレが600km(いずれもWLTP)を実現しており、ロングドライブにも対応する性能を有する。

さらに、両モデルにはロータスが提唱する空力哲学「ポロシティ(Porosity)」が貫かれている。車体全体に空気を効率よく流すことで、冷却性と空力性能を両立させるこの設計思想は、電動車としての性能を引き上げるだけでなく、デザインにも独自の存在感を与えている。

インフォテインメントシステムやアンビエントライト、インテリジェントなドライバーズコクピットなど、室内空間の快適性や使いやすさも徹底的に追求されており、ベンチレーション機能付きのマッサージシートやソフトクローズドアといった快適装備もトリムに応じて採用されている。

価格はエレトレ、エメヤともにベースモデル「600」が15,158,000円から。最上位の「900 SPORT CARBON」は22,638,000円とされており、パフォーマンスと快適性、そしてブランドの世界観を高次元で融合させた次世代EVとして、ロータスの新たな時代を切り拓く存在となるだろう。