1980年にDJ活動を開始してから今年8月で45周年を迎えるTRFのリーダー・DJ KOO。7月5日には、鈴木亜美との一夜限りのスペシャルライブ「Ami Suzuki - One-day Disco Night - with DJ KOO」を神奈川・横浜みなとみらいブロンテで開催する。明るくサービス精神旺盛な人柄でバラエティでも活躍しているDJ KOOにインタビューし、バラエティ出演が増えた転機やその背景にあった家族の応援について話を聞いた。

  • DJ KOO

    DJ KOO 撮影:加藤千雅

妻&娘からの助言「バラエティだよ!」に感謝

DJ KOOは、小室哲哉のプロデュースのもと1992年にTRF(当時はtrf)を結成し、1993年にデビュー。同じく小室プロデュースで1998年にデビューした鈴木亜美がデビュー27周年を迎える7月に、2人でコラボライブを開催する。

――バラエティでも大活躍ですが、出演が増えたきっかけを教えてください。

TRFが20周年を迎えた時からそれぞれソロでも活動していこうということになり、そこからバラエティに出演させていただくようになりました。奥さんと娘から「今、バラエティが来ていると思うから出てみたら?」「やっぱバラエティだよ!」と言われて出始めて、最初はかっこつけていたんですけど、かっこつけている方がかっこ悪いなと思って、一生懸命予習しながら出るようになったら、芸人さんがいじってくれるようになったんです。「自分はいいや」ではなく、いじられるようにやりとりするようになったらどんどん楽しくなってきて、バラエティはチームワークだなとすごく感じました。

――奥さんと娘さんの助言があったのですね。

12年前ぐらいのことですが、娘は当時高校生で、主婦と高校生の「バラエティだよ!」という意見はありがたかったです(笑)

  • 妻と娘との3ショット DJ KOOのSNSより

ホリケンとの相撲をきっかけに“イジっていい人”に

――バラエティ出始めのかっこつけていた頃、奥さんと娘さんからアドバイスはありましたか?

「パパは自然でいいんだよ! 芸人さんじゃないんだから、面白いこと無理に言おうとしなくても」と言ってもらいました。そして、『24時間テレビ』の『しゃべくり007』に出演した時に、いきなりオープニングでネプチューンのホリケンさん(堀内健)が相撲を取りにきて、僕は体を張るなんてやったことがないからどうしようと思いましたが、いいやと思って取っ組み合ってわちゃわちゃして、それを番組内で3回ぐらいやって。そのあと、博多華丸・大吉さんのロケに呼んでもらった時に、華大さんが「僕ら90年代のKOOさんを知っているから、あの時キレるんじゃないかと思ったけど、キレずにわちゃわちゃホリケンと遊んでいるKOOさんを見て、芸人みんな『DJ KOOってイジっていい人なんだ』とわかった。それで今日もロケに呼ばせてもらったんです」と。そういうきっかけもありました。

――ホリケンさんから事前に相談はなく?

何もなかったです。

――きっと直感で「KOOさんなら大丈夫だろう」と。

そうだと思います。翌年も同じようなことをやって、休憩時間にホリケンさんが楽屋に来てくれて「KOOさん今年もいいっすね!」って。「恥ずかしいけど大丈夫なの?」と聞いたら、「大丈夫大丈夫! 僕もっと恥ずかしいことやっちゃいますから」と言っていて、そうしたらエンディングでホリケンさんは、屋上で変な人形とローションまみれになってプロレスしていて、それ見て「かっこいい!」と思いました。自分が恥ずかしいと思っていたら笑わすことなんてできないなと。楽しませるために全力になっている姿を見て、そのかっこよさだなと思いました。

――KOOさんもサービス精神旺盛で、むちゃぶりにも笑顔で応えている印象ですが、ホリケンさんからの刺激が大きかったのですね。

かっこつけず、楽しいことをしているほうが気持ちいいんですよね。一緒に楽しい空間にいられるというのがうれしいです。

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アンチの声も妻&娘の言葉「気にしないでやればいいよ」で気が楽に

――バラエティで活躍されている姿を見て奥さんと娘さんも喜んでいるのでは?

バラエティに出始めた頃、「DJ KOO仕事選べよ」「DJ KOO仕事なくなっちゃんじゃないの」というアンチの声が多くて、それを家族も見ているのでキツいなと思っていましたが、家族が「こんなのわけわからない人が書いているんだから気にしないでやればいいよ」「みんな笑っていて面白いんだから」と言ってくれて、すごく楽になりました。

――ご家族の応援、心強いですね。

一番近くで見てくれているので、すごくありがたいです。番組に出演する時にいつもアンケートを書きますが、最近のマイブームやおすすめの店を聞かれることもあって、そういう時に奥さんと娘に聞くと「新しいドーナツ屋さんができたよ」といった情報をたくさん教えてくれて、頼もしい戦力でした(笑)

――バラエティでの成功はご家族の存在が本当に大きかったのですね。

家族で取り組んだ感じはありますね。本当にありがたいです。

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■DJ KOO
1961年8月8日生まれ、東京都出身。1980年にDJ活動を開始。1992年にTRF(当時はtrf)を結成し、1993年にデビュー。「EZ DO DANCE」「BOY MEETS GIRL」をはじめ、数々のヒット曲を生み出し、トータル2200万枚以上のCDセールスを記録。2021年に大阪芸術大学客員教授、2022年に日本盆踊り協会特別芸術顧問に就任するなど、多方面で活躍している。