エムティーアイは6月9日、「女性ホルモンと口腔内トラブルに関する意識・実態調査」の結果を発表した。調査は5月22日~26日、同社運営サービス『ルナルナ』『ルナルナ 体温ノート』『ルナルナ ベビー』を利用する女性3,791名を対象にWEBで行われた。

  • 女性ホルモンと、歯周病や歯痛など口腔内のトラブルに関係があることを知っていますか?

    女性ホルモンと、歯周病や歯痛など口腔内のトラブルに関係があることを知っていますか?

はじめに、「女性ホルモンと、歯周病や歯痛など口腔内のトラブルに関係があることを知っていますか?」と質問したところ、65.8%が「全く知らない」と回答。生理前後や生理中、妊娠中などはホルモンバランスが不安定になり、特に、生理前や妊娠中には、エストロゲンやプロゲストロンという女性ホルモンの分泌が増えることで口腔内の環境が変化し、口内炎や歯周病、歯茎の腫れ、歯の痛みといったトラブルが生じやすくなるという。

そこで、実際に生理前後・生理中、妊娠中に口腔内のトラブルに見舞われたことがある人はどのくらいいるのかを調査したところ、「ある」が17.1%、「わからない/覚えていない」が33.1%という結果に。また、タイミングとしては「生理前」(87.8%)が圧倒的に多く、次いで「生理中」(44.2%)、「生理後」(11.6%)と続いた。

  • 妊娠中に歯科健診を受信しましたか?

    妊娠中に歯科健診を受信しましたか?

次に、妊娠経験のある人に、妊娠中に口腔内のトラブルに見舞われたことがあるかを聞いたところ、21.3%が「ある」と回答。そこで、「妊婦初期は積極的に歯科健診を受診することが推奨されていることを知っていますか?」と聞くと、85.1%が「推奨されている理由まで含めて知っている」(46.1%)、あるいは「理由は知らないが推奨されていることは知っている」(39.0%)ことが明らかに。

しかしながら、妊娠中に歯科健診を「受診していない」妊婦の割合は3割(29.6%)を占め、受信しなかった理由として、「自覚症状がなかった」(30.0%)、「妊娠中の体調が不安定で行けなかった」(28.0%)、「忙しくて健診を受けられなかった」(23.4%)が上位にあがった。

  • 実際にどんな口腔内トラブルがあったのか

    実際にどんな口腔内トラブルがあったのか

次に、実際に口腔内のトラブルに見舞われたことがある人に対し、具体的にどんなトラブルがあったかを聞いたところ、生理前後・生理中の症状として多かったのは、「歯茎の腫れ」(50.2%)、「口内炎の発生」(40.1%)、「歯の痛み」(34.6%)。妊娠中のトラブルとしては、「歯茎の腫れ」(43.9%)、「歯茎の出血(歯磨き時の出血など)」(39.3%)、「歯の痛み」(32.6%)が上位に。妊娠中はエストロゲンやプロゲストロンの分泌が増えることで、口腔内が、歯周病の原因菌などの影響を受けやすい環境になるため、こうした症状が見られることがあるよう。

また、トラブルへの対処方法を聞くと、「歯科医院を受診した」が圧倒的に多く74.0%。次いで「フロスやマウスウォッシュなどで口腔ケアを強化した」(23.2%)、「歯みがきの回数や時間を増やした」(22.5%)と続いた。

  • 妊娠中の口腔ケアに関する知識を深めるためにどんな取り組みがあると良いか

    妊娠中の口腔ケアに関する知識を深めるためにどんな取り組みがあると良いか

最後に、妊娠中の歯科健診や口腔ケア、生理中の口腔ケアに関する知識を深めるためにどんな取り組みがあると良いと思うかを聞いたところ、妊娠中は、「母子手帳と一緒に歯科情報を配布」(65.3%)、「出産準備クラスや育児イベントでの説明」(41.3%)、「健診のタイミングで簡単な歯のセルフチェックや説明の実施」(39.8%)が上位に。

また、生理中については、「学校の授業での情報提供」(48.8%)、「健診のタイミングで簡単な歯のセルフチェックや説明の実施」(41.8%)、「歯科健診の補助制度や対象者の周知強化」(37.7%)が上位となった。