2人の女性を主人公に描く2026年度前期のNHK連続テレビ小説『風、薫る』の主演会見が3日、東京・渋谷の同局で行われ、1月に発表された主人公・一ノ瀬りん役の見上愛に続き、もう1人の主人公・大家直美役を上坂樹里が演じることが発表された。2410人のオーディションを勝ち抜いて主演に決定した。
朝ドラ第114作となる『風、薫る』は、明治時代に看護の世界に飛び込んだ大関和(おおぜきちか)さんと鈴木雅(すずきまさ)さんという2人のトレインドナース(正規に訓練された看護師)をモチーフに描くバディドラマ。同じ看護婦養成所を卒業した2人が、患者や医師たちとの向き合い方に悩み、ぶつかり合いながら成長し、やがては“最強のバディ”になって、まだ見ぬ世界を切り拓いていく。大関さんをモチーフにした一ノ瀬りんを見上、鈴木さんをモチーフにした大家直美を上坂が演じる。
会見には、上坂、見上、制作統括の松園武大氏が出席。上坂は目に涙を浮かべ、「まさかもう1人の主人公を演じさせていただくとは思ってもいなくて、今この場に立たせてもらっていることがすごく夢のようです」と喜びを語った。
見上はキャスティングで決定したが、上坂はオーディションで選出。松園氏は「上坂さんは随所にとんでもない光を、輝きを放つ人でした。いろんな局面で上坂さんのお芝居に釘付けになる瞬間がありました。凛とした佇まいと、その奥底にあるたくましさ。それは、どんな苦境にあっても生き抜くことを諦めない大家直美という人物像と重なって見えました」と起用理由を述べ、「上坂さんが演じる直美の姿が自然と脳裏に浮かんで、そして、見上愛さんが演じる一ノ瀬りんとのバディを想像した時に、ものすごい胸の高鳴りを感じました。この2人だったら必ず風を起こせると確信しました」と説明した。