第62回ギャラクシー賞(主催:放送批評懇談会)の贈賞式が2日、都内ホテルで行われ、テレビ部門大賞にNHK連続テレビ小説『虎に翼』が選ばれた。
脚本・吉田恵里香氏が語る「はて?」誕生秘話
伊藤沙莉演じる主人公・寅子が不条理にぶつかった時に発する「はて?」と言うセリフが生まれた経緯について、脚本の吉田恵里香氏は「企画打ち(合わせ)の段階の物語を作る前から、日々の怒りをしゃべっていて、その中で湧き出たものをどうやって皆さんと対話したり、分け合っていけるかということで自然と出てきたのが、少し柔らかで力強い言葉として浮かびました」と紹介。
次に朝ドラ脚本を執筆するとしたら、「その時に一番怒ってることを書くと思うんですけど、できれば同じスタッフがなるべく集結して作れたら、パワーアップして帰ってこれるんじゃないかなと思います」と意気込みを見せた。
続編・スピンオフは「私が責任を持って整えて頑張れたら」
ヒロインの伊藤沙莉について、制作統括の尾崎裕和氏は「伊藤さんがやってくれたらすごい寅子になるだろうなと思っいたのを超えていくようでした。収録に1年間かかるんですけど、本当に素晴らしい寅子をやり抜いていただいたと思います」と感謝。
演出の梛川善郎氏は、現場の雰囲気について、「伊藤さんも含めて全員おしゃべりで、とにかくみんな何かしゃべってました。このドラマはいろんなテーマを扱っているので、“このことについてどう思うのか”ということをしゃべってしゃべって、それを芝居とかキャラクターに落とし込んでいくということをやっていました」と紹介。
同じく演出の橋本万葉氏は、寅子たちのダンスが印象的なオープニングタイトルについて、「半年を通して何を描いていくかというのをみんなで考えていた時に、チーフ(演出)の梛川の“これは地面を歩いている人の話なんだ”という一言があって、寅ちゃんが法服を着て、その周りでいろんな人がダンスをして、みんなで一体となって歩いて行こうよというメッセージを込めました」と明かした。
続編やスピンオフについて、尾崎氏は「チーム内では本当にやりたいと思ってまして、“こんなことできたらいいな、あんなことができたらいいな”と話したりしてるんですけど、いろんなことを私が責任を持って整えて頑張れたらいいなと思ってます」と意欲を示した。