「コミュニケーション能力が高い人」と聞くと、多くの人は“話し上手”をイメージするかもしれません。でも実は、“聞き上手”こそ真のコミュ力の持ち主。相手の話をしっかりと受け止め、心地よい会話の空間をつくれる人は、仕事でも恋愛でも友人関係でも信頼されやすい存在です。

そこで今回は、「聞き上手になるにはどうすればいいのか?」をテーマに、基本と上級テクニックに分けて14の実践ポイントを紹介します。

聞き上手な人とはどんな人?

  • 聞き上手とは

    聞き上手ってどんな人?

「聞くこと」は、ただ黙って相手の話を聞くという受け身の行為ではありません。聞き上手とは、相手の気持ちや意図にしっかりと寄り添い、共感や反応を通じて対話を深められる人のことです。聞き上手の人とのコミュニケーションは、「話していて心地いい」「自分を大切にしてくれている」と感じるため、自然と信頼関係が構築されます。

聞き上手になるには、相手の話に興味を持ち、反応や共感を示しながら聞く“傾聴力”を養うことが不可欠です。

聞き上手になるには? 基本のコツ7選

  • 聞き上手になる基本のコツ7選

    聞き上手になるには、まず基本から!

まずは、誰でも今日から取り入れられる聞き上手の基本をおさえましょう。

相手の気持ちに寄り添う

聞き上手な人は、相手の気持ちを察することに長けています。相手が言いたいことを推測するだけでなく、「なぜそれを言ったのか」「どんな気持ちで話しているのか」を読み取ろうとする姿勢が大切です。

適度な相槌を入れる

話しているときに相手が無反応だと、なんだか気まずい気持ちになったり不安になったりしますよね。「へぇ」「そうなんですね」「それは大変だったね」「すごいね」など、適切なタイミングで相槌を入れてリアクションをすることが、聞き上手になるためのポイントです。

話す割合は“相手7:自分3”を意識

人は誰しも「話を聞いてほしい」と思っています。聞き上手になるには、自分が話すのを控えてでも、相手にスペースを与えることが大切。自分の話が少ないくらいでちょうどいいと覚えておきましょう。

相手の話に共感する

相手がうれしそうに話しているときは笑顔で、「つらかった」と言うなら真剣な顔で。「共感してくれてる」と伝わるリアクションは、言葉以上に相手に安心感を与えます。

ノンバーバルコミュニケーションを活用する

ノンバーバルコミュニケーションとは、視線、ジェスチャー、声のトーン、姿勢や表情など、言葉以外で感情を伝えるコミュニケーションのことをいいます。聞き上手な人は、目線や姿勢、うなずき、声のトーンなども自然で心地よいもの。

「あなたの話をちゃんと聞いていますよ」というメッセージは、言葉がなくても伝えられます。

相手の話を遮らない

相手が話している最中に口をはさむのはNG。たとえ結論がわかっていても、遮らずに最後まで聞くのがマナーです。途中で話を奪ってしまうと、相手は「聞いてもらえていない」と感じてしまいます。

自分の話にすり替えない

「わかる、自分もさ…」と話を奪ってしまう人、意外と多いです。共感のつもりでも、相手が「まだ話したい」と思っているなら逆効果。まずは相手の話を最後まで聞いてから、自分の体験を重ねるようにしましょう。

聞き上手になるには? 上級テクニック7選

  • 聞き上手になるための上級テクニック7選

    基本ができたら上級テクニックも実践してみて

基本のコツに慣れてきたら、さらに会話の質を高める上級テクニックを取り入れてみましょう。

話しやすい雰囲気をつくる

相手が話しているときは、ちゃんと目を見て穏やかな表情でいることを忘れずに。スマホを操作したりよそ見をしたりすると、話す側は落ち着かず、「このまま話していていいのかな?」不安な気持ちになってしまいます。

相手が話しやすい雰囲気づくりを意識しましょう。

相手のトーンに合わせて話す

相手が静かに話しているなら落ち着いて聞き、相手が楽しそうにしていたら一緒に笑うというように、相手のテンポや感情に合わせることで、相手は安心して心を開いてくれます。

相手の話すことを復唱する

人は自分の話していることが相手に伝わっているか不安になるもの。「それってつまり〇〇ってこと?」と要点をまとめて返すと、相手は「ちゃんと理解してくれてる」と感じやすくなります。軽い復唱は聞き上手な人の定番技です。

会話の中に相手の名前を入れる

たとえ初対面だったとしても相手の名前をさりげなく会話に挟むというのも有効なテクニック。「〇〇さん、それ素敵ですね」のように名前を呼ばれると、名前を覚えてもらっているという嬉しさと安心感で、人は親近感を覚えます。

さりげなく相手を褒める

話しを聞きながら、「その考え方いいですね」「服の色がよく似合ってますね」など、気づいた点を自然に褒めると、相手のテンションは一気にアップします。大げさすぎず、本音で伝えるのがコツです。

質問で話を深掘りする

「そのとき、どう感じたの?」「具体的にはどんな場面だったの?」など、答えやすい質問を投げかけることで、会話はより深く、内容も豊かになります。相手に「もっと話したい」と思わせるのが理想です。

共感しつつ、建設的なフィードバックを加える

相手の気持ちに寄り添い共感しつつ、相手のためになるような助言をすることができたら、上級レベルの聞き上手。たとえば「それは大変だったね」と寄り添ったうえで、「こう考えると少し楽になるかも」と建設的な視点を添えると、相手にとって気づきになりますよ。

聞き上手になるには、心から相手を思う気持ちがカギ

  • 聞き上手になるには、心から相手を思う気持ちがカギ

    実践を積みながら会話のコツをつかもう

聞き上手になるには、小手先のテクニックだけでなく、「相手をもっと理解したい」「話を聞きたい」という思いやりが必要です。人間関係がスムーズになるのはもちろん、仕事での信頼、友人との絆、恋愛でもプラスになることばかり。

完璧にやろうとせず、ひとつひとつを意識して実践していくうちに、あなたもきっと「話しやすい人」になれるはずです。