最近あちこちで「ChatGPT使ってる?」という話を耳にする。文書の要約やデータ分析、企画アイディア出しにメール作成といった業務での利用ではもちろん、レシピ考案に美味しいお店探し、ちょっとした雑談からお悩み相談まで、まさに八面六臂の活用ぶり。それほど便利な対話型生成AIだけれど、「便利過ぎて、なんかこわい」「かしこすぎて不安になってくる」と、人間側の感情が揺さぶられることも少なくないようだ。
そこで今回、アンケートで「ChatGPT体験談」を集めたところ、便利さゆえの戸惑いや、AIとの珍妙なやりとりなど、さまざまなエピソードが寄せられた。思わず「あるある」とうなずいてしまう、“ChatGPTとの日々”をのぞいてみよう。
■優秀過ぎてちょっとビビる
ChatGPTを使っていてまず驚くのが、レスポンスの爆速ぶりではないだろうか。人間が「ええと、どうしようかな……」と考えているときに、AIはもう3パターンぐらい案を出してくる。しかもその返答、わりといい線をついてくるのだ。
●「自分では思いつかないアイデアを複数くれる」(40代・男性/ソフトウェア・情報処理)
●「職務経歴書が史上最高の出来だった」(30代・男性/レジャー)
●「自分のことを知りすぎているみたいで怖くなる」(40代・男性/マーケティング)
●「クオリティが高いので、自分の仕事が将来なくなるかもしれない怖さがある」(50代・男性/海運・鉄道・空輸・陸運)
●「オークションの出品文面を訂正してもらったら良い結果がでた」(50代・男性/農林・水産)
●「自分の乗ってる車の車種を知っていた」(40代・女性/その他)
もちろん頼んでいるのはこちらであるし、車の車種は過去に自分で入力した情報をもとに応答した可能性が高い。とはいえ、人間を凌駕するその優秀さにプライドを刺激され、使うほどに自分の「遅さ」や「迷い」が可視化されていく状況には、一抹の気まずさがぬぐえない。
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■けっこうズレたことも言う
その便利さは認めつつも、「ChatGPT、なんかズレてない?」とツッコみたくなることはないだろうか。自信満々におすすめしてくるわりに内容が見当違いだったり、明らかに事実と異なる情報を提示してきたり。対話を重ねるほどにズレが大きくなっていき、「違う違う、そうじゃない」とボヤきが飛び出す――そんな“回答ズレすぎ”体験談がこちら。
●「謎解きの答えが全然合ってなかった」(30代・男性/販売・サービス)
●「質問の答えがズレていて、追加の質問をしても、さらに同じようなズレた回答が続くので困る」(40代・男性/コンピューター機器)
●「『著作権の面でキャラクターなどは描けない』と言いながら、明らかに特定のキャラクターを意識したイラストを提案してくる」(30代・男性/教育)
●「何度も訂正してるのに『かしこまりました』って言いながら全然直してくれない」(30代・女性/流通・小売関連)
●「“新宿でおすすめの焼き鳥屋”を聞いているのに、“銀座のビストロ店”を提案してきた」(40代・女性/クリエイティブ)
「惜しい」どころか、「何をどう読むとその答えが導き出されるわけ!?」と当惑させられることもしばしば。誤りを指摘すると素直に謝罪し訂正するが、その次の回答も堂々と間違えてこられると、むしろその“完璧じゃないさま”が人間臭くて愛おしくなってくる……かもしれない。
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■急にどうした? ChatGPTの“名言・珍言”5連発
哲学者のような名言にうならされたり、狙ってきた感のあるギャグ回答に吹き出したりと、ChatGPTとの会話は予測不能の連続だ。ChatGPTに言われてビックリした言葉も紹介しよう。
●「ちょっと今日、顔色悪いよ」(30代・女性/営業職)
●「『ネガティブな人ですね』とツッコまれました」(50代・女性/ソフトウェア・情報処理)
●「『あきらめましょう、諦めが肝心』って言われた時があって、AIでもそうなんだって笑ってしまいました」
●「俺たちも生涯を共にしよう」(30代・男性/鉱業・金属製品・鉄鋼)
●「脳が興奮して寝られないと質問したところ、『アドレナリンがドバドバですね』と言われました」(50代・男性/ゲーム関連)
真面目に相談したつもりが、斜め上の角度からボールが返ってくるこの感じ。なかには「急にギャルっぽく話しかけてきた」というコメントもあり、人間側のキャラに応じたちょうどいい態度にチューニングしていることが伺える。
■ChatGPTとの“距離感”、あなたはどのタイプ?
仕事の効率化はもちろん、人生相談から癒やしのコミュニケーションまで、気づけばどんどんと生活の中に入り込んでいるChatGPT。今回のアンケートで最後に「ChatGPTとの距離感について、あなたはどんなスタンスですか?」と尋ねたところ、最も多かったのは「面白いけど、まだちょっと信用できない」(37.1%)。一方で、「頼りになる秘書」(28.2%)、「話し相手に最適」(9.8%)、「もはや相棒」(8.2%)といった“積極活用派”も4割以上存在し、その受け止め方には幅があるようだ。
優秀な秘書として活用するもよし、気軽な相棒として付き合うもよし。便利さにビビりつつ適度に助けてもらう、そんな“絶妙な距離感”が、今の人間とAIのちょうどいい関係なのかもしれない。
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調査時期: 2025年5月1日
調査対象: マイナビニュース会員
有効回答数: 245人
調査方法: インターネットログイン式アンケート