フジテレビ系ドラマ『Dr.アシュラ』(毎週水曜22:00~)の第5話(14日放送)が、FODで先行配信されている。

主人公は、命の最前線=修羅場で、どんな急患も絶対に断らない、そしてどんな手を使ってでも絶対に助けるスーパー救命医・杏野朱羅(松本若菜)。命を助けたい、その純粋な思いと卓越した技術で患者を救う姿を描いていく。

  • 松本若菜(左)と小雪=『Dr.アシュラ』第5話より (C)フジテレビ

    松本若菜(左)と小雪=『Dr.アシュラ』第5話より (C)フジテレビ

【第5話あらすじ】朱羅の不在中に現れたのは…

帝釈総合病院・救急外来の休憩室では救急科長の大黒修二(田辺誠一)がスマホでネットニュースを見ていた。元院長の不動勝治(佐野史郎)が逮捕されたのだ。この日は朱羅が学会で不在。九曜沙苗(結城モエ)と三宝加代子(阿南敦子)は朱羅がいない救急科を心配するが、大黒は梵天太郎(荒川良々)が仲間に加わったから大丈夫だと余裕の表情を見せる。

すると、大黒のPHSに初療室から連絡が入る。大黒たちが向かうと、梵天が患者を前にうろたえていた。患者は自転車で転倒し、耳は完全に取れてしまっていた。再接着には形成外科医の力が必要だが、あいにくオペ中で夜まで対応できないという。再接着のタイムリミットが迫り、「杏野がいてくれたら…」と大黒たちが嘆いていると、アメリカ帰りの形成外科医・六道ナオミ(小雪)が現れる――。

一緒に働かせようとする阿含の真意とは

救急科に突如現れたナオミは、アメリカから帝釈総合病院に呼ばれてきた。形成外科では全米トップの病院で働いていたというその経歴と鮮やかな手技に目を見張る救急科の一同。当の本人は挑戦的な笑みを浮かべて「アシュラ先生と働いてみたいって思った」と言い、「私のやり方でやらせてもらう」と早くも宣戦布告。天才同士の戦いの火蓋(ひぶた)が救急科で切られる。

治療を拒む患者に対しても、何とか説得しようと試みる朱羅と、患者の意思に反した治療は訴訟に及ぶと主張するナオミ。さらには労働時間を考慮するナオミには、休むことを惜しまない朱羅は自己犠牲としか映らない。

しかし、2人とも考え方ややり方や違うだけで、“患者を助けたい”という根底に宿る気持ちは同じはずだ。2人を救急科で一緒に働かせようとする阿含(片平なぎさ)の真意が知りたい。

  • 小雪 (C)フジテレビ

朱羅の姿を見て徐々に変わりつつある医師たち

患者の治療に関しても、あえて難しいと言われる手術を選ぶ朱羅に対して、リスクを考えるナオミは全く理解を示さない。しかしこれには訳があった。朱羅が助けたいのは命だけではなく患者のすべて。患者の希望をかなえ、人生そのものを助けたいのだ。

そのためにはリスクが伴おうと、あえて難しい手術を選ぶ。その必要はないと言うナオミに、すかさず大黒が、自分の息子の命を朱羅が救ったことを話す。そして息子の将来のためにあえて難しいオペを選んだことも。病院内での立場を気にし、降格だけは避けたいと朱羅を拒んでいた大黒だが、すっかり影響されたようだ。

はじめは朱羅に振り回され「ムリです」を連呼していた保(佐野晶哉)も、指示に対して迅速に動くようになり、必死について行こうとし始めた。少しずつ朱羅との距離を縮めようという努力も見える。患者を助けたいという強い想いも芽生えてきたようで、ついにはナオミに反論も。その姿は保の成長を感じ、頼もしくも感じられる。

一方で、救急科でやり直すことを決意した梵天。しかしそう簡単にはいかない。不慣れな救命救急になかなか対応できず、その表情はさえない。さらに、手術の失敗を恐れるがゆえに、リスクの高い手術に挑戦する朱羅には賛成などできない。だが、それでも挑戦する理由を知った時、梵天にも変化が…。

新院長を引き受けた多聞真(渡部篤郎)も、朱羅とナオミの2人が一緒に働く姿を見たいと思っていた。多聞はかつて朱羅が「師」と仰いだ人物。しかし帰院を待っていた朱羅にあっさりと救急科の閉鎖を告げてしまう。そうかと思うと、目の前の患者を放っておくことができずに朱羅の手術を手伝い、息をのむような阿吽(あうん)の呼吸を見せた。海外での経験で新たな目的を持って戻ってきた多聞だが、朱羅に「自分の目的のために目の前の命を見捨てる。あんただって同じじゃない」と言われ、心が揺れ動く。

決して言葉が多くはない朱羅。それでも、「私は目の前の命を見捨てることなどできない」という強い想いと姿勢に、徐々に影響を受け始め、変わりつつある医師たち。多聞が新院長として今後どのような手腕を振るっていくのか。そして朱羅とナオミの化学反応で、病院が変わっていくのを見たい。

  • (C)フジテレビ