現在放送中の日本テレビ系土曜ドラマ『なんで私が神説教』(毎週土曜21:00~)で、広瀬アリス演じる教師・麗美静が担任を務める2年10組の生徒・綿貫陽奈を演じている清乃あさ姫。前クールのTBS系金曜ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』でも印象的な演技を見せていた清乃が「念願だった」という学園ドラマ出演への思いや、女優を志したきっかけ、さらには今後抱いている夢などを語った。
『なんで私が神説教』は、訳ありで、2年間実家でニート暮らしをしていた広瀬アリス演じる麗美静が、いきなり高校教師として社会復帰。まったくやる気もないなか始めた教師生活のなか、問題児ばかりの生徒たちに巻き込まれ、したくもない“説教”をしながら、いまの子どもたち、教師たちのリアルを描くエンターテインメント作品だ。清乃はクラスのなかでいわゆる“一軍”と呼ばれるグループのリーダーで、常に自分が中心でいないと気が済まないプライドの高い女子高生・綿貫陽奈を演じている。
「これまでのドラマで登場しているようなクールな一軍女子とは違って、明るくて楽しいことも好きだし、友達も多いのですが、度が過ぎてしまい、周りから見たらイジリではなく、いじめじゃない? みたいに思われてしまう感じの子。どこの集団でもいそうな、とてもリアルなキャラクターだなと思いました」。
学園ドラマでは多くの生徒役の俳優たちと同じ時間を長く過ごす。しかも、清乃が演じる陽奈は、物語をかき回すような役どころだ。
「最初に台本をいただいたとき、とても大事な役どころだったので、正直めちゃくちゃ不安でした。どうしようと思って現場に入ったのですが、プロデューサーさんも監督さんも、ちゃんとこちらが不安に思っていることを聞いてくださって、そのなかで『こういうものを作っていきたいんです』と説明してくれたので、すごく安心しました。現場に行く回数を重ねるたびに、いいものが作れているという実感があります」。
2023年に大河ドラマ『どうする家康』で女優デビューを果たした清乃。その後も『366日』『全領域異常解決室』『クジャクのダンス、誰が見た?』とドラマへの出演を重ねてきたが、学園ドラマに出演するのは大きな夢だった。米倉涼子が35歳という設定ながら高校に通う生徒を演じた学園ドラマ『35歳の高校生』が強く印象に残っているという。
「絶対にいつかやりたいなと思っていたんです。本当に念願でした。現場でも同世代の俳優さんが集まってみんなで『この芝居どうしようか』と真剣に話し合っている。それがすごく楽しくて、充実しています。もちろんみんなライバルでもあるのですが『負けないぞ』という気持ちよりは尊敬に近いというか。どちらかというと自分も頑張らなければ……と思わせてくれる存在。とてもいい影響を受けています」。
現場では学ぶことが多いという清乃。なかでも太田璃子役の新井美羽の芝居には衝撃を受けたという。
「友達を守るシーンで、美羽ちゃんが泣くシーンがあったんです。本番一発で決めたのですが、見ていても泣こう、泣こうとしている涙じゃなく、本当にすごいなと思いました。毎日刺激を受けています」。
清乃は教師役の広瀬とバトルするシーンもある。過去に広瀬とは共演経験があったので、どんなにぶつかっていっても受け止めてくれるという安心感があったという。
「とても信頼している先輩なので、こちらも思い切り全力で向かっていけました。ものすごく激しい言い合いをしています。そしてめちゃくちゃ近い距離で怒鳴られています(笑)。だからこそ、こちらも感情的になれました。これまですごく感情を高ぶらせるお芝居って苦手意識が強かったのですが、少し殻を破れたような、ふり幅が広がった気がします」。