漫画・アニメ『ジョジョの奇妙な冒険』第4部『ダイヤモンドは砕けない』のラスボス・吉良吉影は、平穏を愛し争いごとを嫌う善良な人間に見えますが、殺人衝動が抑えられず多くの女性を手にかけてきました。常軌を逸した行動が多いものの、穏やかな生活を望む吉良の言葉には共感できるものもあります。
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そこで、今回はマイナビニュース会員の男女300名を対象に漫画『ジョジョの奇妙な冒険』に登場する吉良吉影の名言についてアンケートを実施。特に印象に残った名言・名セリフをランキング形式で紹介します。
吉良吉影の名言ランキング
吉良吉影の名セリフの中で印象に残っているものを聞いてみたところ、ランキングはこのような結果になりました。
1位「質問を質問で返すなあーっ!!」(16.7%)
2位「うらやましいな…ヒマそうで……」(7.6%)
3位「大事をとって『殺しとく』か」(7.1%)
3位「『命』を『運』んで来ると書いて『運命』!……フフよくぞ言ったものだ」(7.1%)
5位「わたしは常に『心の平穏』を願って生きてる人間ということを説明しているのだよ…」(6.1%)
6位「激しい『喜び』はいらない…そのかわり深い『絶望』もない…『植物の心』のような人生を…そんな『平穏な生活』こそ私の目標だったのに…」(5.6%)
7位「人前で『目立った行動をすること』…それはこの吉良吉影が最も嫌うことだ…」(5.1%)
7位「『思い込む』という事は何よりも『恐ろしい』事だ……しかも自分の能力や才能を優れたものと過信している時はさらに始末が悪い」(5.1%)
9位「人は自分の心の底を『他人』に隠したまま生活している しかし……永遠に誰にも『自分の本性』を隠したまま一生をすごせるものだろうか?」(4.5%)
10位「この吉良吉影がきり抜けられなかった物事など一度だってないんだッ!」(4.0%)
11位「わたしは人を殺さずにはいられないという『サガ』を背負ってはいるが…… 『幸福に生きてみせるぞ!』」(3.0%)
11位「わたしには勝ち負けは問題ではない…わたしは『生きのびる』……平和に『生きのびて』みせる」(3.0%)
13位「ひとつの『闘い』に勝利する事は簡単だ…だが次の『闘い』のためにストレスがたまる……愚かな行為だ」(2.5%)
14位「その傷穴から向こう側の景色が見えそうだぞ……」(2.0%)
14位「寝る前にあたたかいミルクを飲み 20分ほどのストレッチで体をほぐしてから床につくとほとんど朝まで熟睡さ……」(2.0%)
14位「このカツサンドのカツもあげたてでサクサクしてるんだよ」(2.0%)
17位「あの目は……『肥えだめ』で溺れかけてるネズミみたいに絶望しているぞ」(1.0%)
吉良吉影の名ゼリフ一覧
ここからはランクインした名言や名セリフを詳しく説明していきます。
「質問を質問で返すなあーっ!!」
理想の手を持つ女性を尾行し自宅に乗り込んだ吉良が、彼女に名前を尋ねても答えが得られなかった際に言い放った名言です。このとき、吉良は川尻浩作へと姿を変えたばかりで、抑えられない殺人衝動に必死で耐え、ストレスを抱えていました。
平穏を好む吉良にしては珍しく声を荒らげる姿に、尋常ではない苛立ちが感じられます。シリアルキラーには似合わない正論ですが、汎用性が高く記憶に残る名言でネットではミーム化しています。
【このセリフを選んだ理由】
・「真剣すぎてユーモラスに見えるのがシュール!」(45歳女性)
・「吉良吉影が殺しの衝動が抑えられなくなっていたことがよくわかるセリフだから」(35歳男性)
・「汎用性があって面白いと思った」(47歳女性)
・「私も実生活で相手に対してこのセリフを言ってみたくなるときがあるからです。実際に言ったらスカっとするとは思うのですが、相手におかしな人と思われてしまうので言えません」(45歳男性)
・「他人とのコミュニケーションで重要だと思うから」(41歳男性)
「うらやましいな…ヒマそうで……」
東方仗助たちの始末に躍起になっているときに下着泥棒の疑いをかけてきた男性に対して、吉良はこの言葉を返しました。仗助とのシリアスなバトル直前、男性がややコミカルに散っていく姿も印象に残るシーンとなっています。
理不尽な言いがかりや不合理な出来事に苛立ちを感じた際、心の中で呟けば怒りが鎮められるとの理由で、ネット上でも目にする名言です。アンガーマネジメントの一つとして覚えておくといいかもしれません。
【このセリフを選んだ理由】
・「嫌味がカッコいいから」(45歳男性)
・「とても印象に残っているセリフだったので」(49歳女性)
「大事をとって『殺しとく』か」
能力不明で、自身に害があるか判断できないスタンドの対処に迷って出たセリフです。平穏を脅かす可能性のある存在を前に、「始末する」という選択肢が最初に浮かぶ考え方が連続殺人鬼らしい思考と言えるでしょう。
極端すぎるこの「迷言」は、日常生活で使う場面はありません。しかし、殺人を繰り返しながら穏やかに暮らす生活を諦めない吉良吉影らしいインパクトがあり、多くのファンから支持されています。
【このセリフを選んだ理由】
・「短いフレーズでもとても心に刺さる」(49歳男性)
・「一番キザで『ジョジョ』らしいメッセージだから」(48歳男性)
「『命』を『運』んで来ると書いて『運命』!……フフよくぞ言ったものだ」
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川尻早人が吉良を倒すために持ち出したストレイ・キャットのおかげで、逆にピンチを脱したことで出た名言です。正体がバレたうえに、仗助・虹村億泰も駆けつけ吉良は追い詰められますが、予期せぬ形で戦力が上がり形勢逆転となります。
不運が続いていても、思わぬタイミングで幸運が舞い降りることもあるでしょう。いつも運に味方されていると感じていた吉良が急に生き生きとする姿も印象的な名シーンでした。
【このセリフを選んだ理由】
・「うまいこと言うな~と思った」(46歳男性)
・「共感できたので心に残りました」(40歳女性)
「わたしは常に『心の平穏』を願って生きてる人間ということを説明しているのだよ…」
バトル直前、吉良にプロフィールや生活習慣を事細かに説明され困惑する重ちー。そんな彼を前に、吉良はこの言葉で自己紹介を締めました。
正体を隠し、目立たないように生きてきた吉良が自身の情報をここまで詳細に語る姿から、強い殺意が見て取れます。猟奇的な殺人犯であるにもかかわらず、あまりにも理想的な生活を送っていることが露呈したシュールさも相まって人気のワンシーンです。
【このセリフを選んだ理由】
・「人間らしさを教えてくれる名言」(48歳男性)
・「彼の性格をよく表している端的なセリフだから」(45歳男性)
「激しい『喜び』はいらない…そのかわり深い『絶望』もない…『植物の心』のような人生を…そんな『平穏な生活』こそ私の目標だったのに…」
仗助に、川尻浩作の正体が吉良吉影だと見破られた際に発した名言です。吉良が殺人鬼であることを除けば、共感できる人生観といえます。
「出世したい」「夢を叶えたい」と思う人がいる一方で、「そこそこの収入で穏やかに暮らしたい」と思う人もいるように、考え方は人それぞれ。多くは望まないかわりに、嫌なことやトラブルのないストレスフリーな生活を重視する現代人のような名言です。
【このセリフを選んだ理由】
・「読むたびにとても共感できる」(46歳男性)
・「まさに私が目指す人生そのものだから」(41歳男性)
「人前で『目立った行動をすること』…それはこの吉良吉影が最も嫌うことだ…」
広瀬康一のスタンド・エコーズの影響による奇行で、注目を集めてしまった際のセリフです。陰に潜むように暮らしてきた吉良にとって、1秒でも早く回避したい非常事態であることがわかります。
称賛されるならまだしも、周囲から変な目で見られて喜ぶ者はいないでしょう。「変に目立ってバカにされたくない」と考える方も多いはず。吉良の人間らしい部分がほんの少しだけ伺えると同時に、プライドの高さも感じられる名言です。
【このセリフを選んだ理由】
・「自分の行動もそうだから」(46歳男性)
・「このキャラクターの性格を示す一言だから」(45歳男性)
「『思い込む』という事は何よりも『恐ろしい』事だ……しかも自分の能力や才能を優れたものと過信している時はさらに始末が悪い」
キラークイーンの能力を深く考察しなかった仗助に対して、吉良は教訓めいたこの言葉を発しています。仗助はクレイジー・ダイヤモンドの力で、キラークイーンの爆発を防ごうとしますが失敗し、負傷してしまいました。
この名言は、普段の生活にも通じるものがあります。自信を持つのは悪くありませんが、過信し準備を怠ると本来の力を発揮できないだけでなく、重大なミスにつながる場合もあります。余裕が生まれたときこそ思い出したい名言です。
【このセリフを選んだ理由】
・「日常生活の中でも当てはまることが多々あるから」(49歳男性)
・「聞いたときに確かにと思った」(43歳男性)
「人は自分の心の底を『他人』に隠したまま生活している しかし……永遠に誰にも『自分の本性』を隠したまま一生をすごせるものだろうか?」
殺人衝動を必死で抑えながら暮らしているときの自問自答です。吉良はこれまで大勢の女性を手にかけながら、サラリーマンとして一般的な生活を送っていましたが、衝動を隠し通せるのか不安を抱き始めてもいました。
欲望の内容は別として、誰しも他人には見せない一面を持っています。意外な趣味や特技を秘密にしているが、知ってもらいたい気持ちもある――。そんな複雑な感情に共感できる人は、思いのほか多いのかもしれません。
【このセリフを選んだ理由】
・「共感できる言葉だったので印象に残ったから」(42歳女性)
・「考えさせられた深い言葉」(49歳女性)
「この吉良吉影がきり抜けられなかった物事など一度だってないんだッ!」
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仗助とのバトル終盤、追い詰められた吉良は思わず声を荒げていました。殺人を繰り返している杜王町を決して離れず、無害な一般人を装い理想の生活を守ってきた自負があるからこそ、どうしても勝利を諦められなかったのでしょう。
能力を成長させながら戦い、自身の理想を貫き通そうとする姿はヴィランそのもの。どう考えても一発逆転が望めない場面でありながら、絶対に諦めない強い心にラスボスにふさわしい信念が感じられます。
【このセリフを選んだ理由】
・「冷静な吉良吉影が冷静ではいられなくなった象徴のセリフだからです」(45歳男性)
・「負けず嫌いな所が垣間見れて好きだから」(44歳男性)
平穏に暮らしたい男・吉良吉影とは
ジョジョ4部のラスボスである吉良吉影は、自身の爪を収集したり、殺害した女性の美しい手を持ち歩いたりするサイコパスです。決して目立たず、スタンド能力で証拠を消し完全犯罪を繰り返していましたが、空条承太郎らに正体が知られたことで他人の川尻浩作になりすまし、一度は逃げきりました。
その後、吉良は川尻浩作として社会に溶け込みますが、浩作の息子・早人に違和感を持たれたことをきっかけに、再び承太郎や仗助に追い詰められることとなります。
吉良のスタンド「キラークイーン」は、手で触れたものを爆弾に変えることが可能。また、キラークイーンの左手には、熱を自動追尾する分離型の爆弾「シアーハートアタック」があります。これにより、吉良が現場にいなくても爆破が可能です。
さらに、追い詰められた吉良は新たに、爆破+時間の巻き戻しが可能な第三の爆弾「バイツァ・ダスト」の能力も得ました。平穏を守るため、正体に近づく人物や殺人の形跡を徹底的に抹消する吉良らしい執念が感じられる成長を遂げています。
『ジョジョの奇妙な冒険』とは
荒木飛呂彦氏による漫画『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズは、国内外問わず多くのファンに支持され、累計発行部数は2016年時点で1億部を突破している大人気シリーズです。原作はTVアニメ化、映画化、実写化、ゲーム化、舞台化と多種多様なメディア展開をしています。2025年4月には同作の7部『スティール・ボール・ラン』がアニメ化されることも明らかになり、ジョジョファンを歓喜させています。
同作品は「人間讃歌」をテーマに描かれており、世代交代を繰り返すたびに主人公や舞台が大きく変わる構成はジョジョシリーズならではの特徴です。シリーズが変わるごとに新たなキャラクターや、その人固有の超能力「スタンド」が登場することで、常に新鮮な気持ちで作品を楽しみ続けられるでしょう。
また、少年漫画の枠を超えた綿密な構成、独自の設定や世界観、能力の相性を考慮する頭脳戦など、さまざまな要素によって奥行きのある作品となっています。
吉良吉影の名言や名セリフをランキング形式で紹介しました
吉良吉影の名言ランキングの上位には日常でも使えるセリフが選ばれました。また、サイコパスな部分から目を逸らせば、意外と共感できる名言も多く残しています。
殺人を繰り返しながらも平穏に暮らすという吉良の理想は、本来であれば成立しません。しかし、どちらの欲望も捨てず、自信過剰なまでに遂行を確信していた吉良には、野心や野望のために戦ったほかのラスボスとは異なる強さがありました。
どんな状況でも決して砕けない信念があるからこそ、同情の余地もない悪なのに多くのファンから支持されているのでしょう。
調査時期: 2025年3月27日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女合計300人
調査方法: インターネットログイン式アンケート
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