大阪・関西万博「大阪ヘルスケアパビリオン」のプレミアムパートナーを務める森永乳業は3日、都内で記者説明会を開催。ブースに出展するコンテンツをメディアに紹介した。テーマは『ビフィズス菌でスーパーヒューマン』で、人類の腸が進化した2050年の未来を描くという。ゲームを楽しみながら未来のビフィズス菌についても思いを馳せる、そんな展示になっているようだ。

  • 森永乳業が、大阪万博のコンテンツを紹介した

■どんなブースがあるの?

森永乳業がブースに出展するのは、VRゾーンの「VR腸内クエスト」、腸内チェックゾーンの「ワタシの腸内チェック」、ゲームゾーンの「腸音波」「振れ!スーパーシニアへの道」「スーパー美肌ブロック崩し」の全5コンテンツ。

  • 出展ブースのイメージ

VRを使った「VR腸内クエスト」は、腸内を舞台にしたシューティングゲーム。腸内に潜む悪玉菌を、手の動き、発声、脳波で攻撃してやっつける。

  • 手×声×脳波で戦う未来型シューティングゲーム「VR 腸内クエスト」

  • プレイ中のイメージ。年齢制限は7歳以上で、子どもの体験には保護者の同意が必要

会場で測定するPHR(パーソナルヘルスレコード)を活用して、約1億通りの腸内環境ステージを用意した。手を動かせば悪玉菌を攻撃できるほか、プレイ中に『ビフィズス菌!』と発声すると「ビフィズス菌爆弾」が投下される。また脳波状態を計測・解析することで必殺技が出る仕様にしたという。関係者は「ゲームを体験しながら、人それぞれ腸内環境が異なること、またビフィズス菌の働きについても理解を深めてもらえたら」と期待する。

  • 脳と腸が様々な経路で繋がっている「脳腸相関」という考え方。これにちなみ、ゲームでも脳波がトリガーになり必殺技が出る設計にした

「ワタシの腸内チェック」は大阪・関西万博の開催期間中に、最大4万人の腸内細菌検査の結果を展示ブースにて1人ひとりにフィードバックする試み。利用するには事前に検査キットを申し込んだうえで、会場を訪れる3週間前までに検体を指定の機関に郵送しておく必要がある。

  • ワタシの腸内チェック

  • 利用の流れ。まずは大阪ヘルスケアパビリオン公式アプリからキットを申し込む

検査には、ヘルスケアシステムズと国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所が共同開発した「腸内細菌抗体検査キット」が用いられる。森永乳業では、検査結果として得られる5種類の代表的な腸内細菌の割合と、それに基づくオススメの食材の提案など、1人ひとりに応じたアドバイスや情報提供を行う。2次元バーコードを読み取ることで、結果を持ち帰ることも可能。なお事前にキットの申し込み・検査をしていない来場者には、PHR(パーソナルヘルスレコード)とブースにおける簡単な質問から、ビフィズス菌の多寡と健康を維持するフィードバックを提供する。

  • 「腸内細菌抗体検査キット」を使えば、5菌類の割合、菌の特徴を知ることができる

ゲームゾーンの「腸音波」は、腸の音に反応する特殊なコントローラーをプレイヤーのお腹に当ててプレイする。腸の音を感知すると「抗がん剤&ビフィズス菌弾」が大砲から発射される仕組み。関係者は「ビフィズス菌で腸内環境を改善することで免疫力を高め、抗がん剤の効果を高めることで”がん”を克服していく、そんな未来を体験できる最新ゲームです」とアピールする。

  • ゲームゾーンの「腸音波」。お腹に特殊なコントローラーを当ててプレイする

  • がん細胞が生息する腸の中がゲームの舞台になっている

「振れ!スーパーシニアへの道」では、ゲームが始まると同時に自分の顔がどんどん老化していき、最終的には120歳の自分と向き合うことになる。そこでモニターの前でビフィズス菌の形をしたスティックを振ると、ビフィズス菌の摂取により健康寿命が延伸。アクティブな“スーパーシニア”に変身できた自分の姿をムービーで視聴できる。

  • ゲームゾーンの「振れ!スーパーシニアへの道」。ビフィズス菌を摂取してスーパーシニアを目指す

「スーパー美肌ブロック崩し」では、ビフィズス菌を摂取して“もちもち美肌”を手に入れたプレイヤーの顔が、ボールをはね返すバーとして表示される。コントローラーでバーを動かし、ブロックを崩して高得点を狙う。

  • ビフィズス菌を摂取して手に入れた“もちもち美肌”でブロック崩し

森永乳業 万博推進局長の湯谷太氏は「いよいよ大阪・関西万博が間近に迫ってまいりました。当社は50年以上にわたってビフィズス菌の研究を続けており、人にすむビフィズス菌に関する臨床研究論文数は世界一を誇ります。便通の改善、健康寿命の延伸、肥満改善、美肌、認知機能低下の防止、果ては抗がん剤の効き目をアップさせるなど、ビフィズス菌には様々な効果が報告されています」と紹介する。

  • 森永乳業 万博推進局長の湯谷太氏

  • 幅広いビフィズス菌の効果

「私たちのブースには『ビフィズス菌!ビフィズス菌!』と叫んでいる人たちがいたり、変わったスティックをお腹に当てている人たちがいたり、外から見たら異様な光景になると思います(笑)。お子さんから大人まで楽しめて、ビフィズス菌と腸内の素晴らしい未来についても考えてもらえる、そんな展示になると思いますので万博会場を訪れた際には、ぜひ森永乳業のブースにもお越しください」と湯谷氏。

このあと『VR腸内クエスト』の企画・開発を手掛けたワントゥーテンの津村大樹氏、および脳波技術の研究・開発に取り組むVIE 代表取締役の今村泰彦氏が挨拶した。ゲームをプレイする上で大きなポイントになるのが、脳波による必殺技。その測定のため、イヤホン型のデバイスを開発したと紹介する。そのうえで、今村氏は「プレイヤーに良い脳波を出してもらうため、ゲーム音楽の中に、聞くと良好な周波数が増える音も入れ込んでいます」と明かした。

  • ワントゥーテンの津村大樹氏(左)と、VIE 代表取締役の今村泰彦氏(右)

  • 「VR 腸内クエスト」には、有線接続の脳波イヤホンとリアルタイム脳波解析を活用した

最後に、1964年の東京オリンピックで金メダルを獲得した元女子バレーボール日本代表チームの松村好子さん(83歳)が登壇した。かつて「東洋の魔女」と言われたメンバーの1人で、大阪・関西万博では案内スタッフ「スーパーシニアアテンダント」を務める。

  • ビフィズス菌の特殊メイクと衣装で登壇してくれた松村好子さん。関係者によれば「おそらく世界最高齢の万博案内スタッフになる」とのこと

健康のために毎日欠かさず森永乳業の『ビヒダス プレーンヨーグルト』を食べています、と松村さん。「私の体質にビヒダスがバッチリ合っているんだと思います。あとは、息子が薦めてくれた森永乳業さんのプロテインも飲んでいます。1年前からジムのプールで歩いていて、筋肉もついてきました。今回、これも何かのご縁と思って、案内スタッフのお仕事を引き受けることになりました」と笑顔をつくる。大阪・関西万博の会期中には1日1時間程度、不定期で案内スタッフを務める予定だという。

  • フォトセッションの様子