視聴データを独自に取得・分析するREVISIOでは、テレビ画面に視線を向けていた人の割合がわかる「注目度」の週間番組ランキング(3月17日~23日)を発表した。
地下鉄サリン事件から30年…若い世代も注目『1995』
この週では、佳境を迎えたTBSのドラマ2作品が強さを見せた。『クジャクのダンス、誰が見た?』と日曜劇場『御上先生』が、それぞれコア視聴層・個人全体で2位と3位にランクインし、視聴者の熱い視線を集めている。
『クジャクのダンス、誰が見た?』は最終回を目前に急展開だった。広瀬すず演じる主人公・山下心麦に優しく接してきた赤沢京子(西田尚美)への疑惑が浮上。22年前の東賀山事件や父親の放火事件など複数の謎が未解決のまま、最終回へ突入する。
一方、松坂桃李主演の『御上先生』はついに最終回を迎え、第1話から張られていた伏線が見事に回収される展開に、視聴者からは驚きの声が上がった。隣徳学院、霞が関、永田町をつなぐ不正問題に生徒たちが巻き込まれる中、御上先生と生徒たちの最後の戦い、そして卒業という感動的な結末に注目が集まった。
また特筆すべきは、フジテレビの『1995~地下鉄サリン事件30年救命現場の声~』がコア視聴層で9位(58.3%)にランクインした点。事件から30年という節目に地下鉄サリン事件の救命現場をドラマ化した本作が、事件を知らない若い世代からも高い注目を浴びた。現代の社会不安を背景に、過去の悲劇を風化させず、記憶を継承することの重要性が再認識された結果と言えるだろう。
「ゴムに捕らわれた男」にくぎづけ
コア視聴層で4位(64.5%)という高い注目度を記録したのは、『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ)。今回はロッチの中岡創一がバングラデシュでカレンダープロジェクトに挑戦した。
まずは首都ダッカで、現地で人気を博すパフォーマー・マイケルさんのスナック販売スタイルを体験。続いて話題沸騰中の「YouTube村」へ移動し、中岡はチャドプル村の若者たちとボールゲームで対決し、苦戦の末に勝利を収めた。
さらに中岡は「ゴムに捕らわれた男」で村の若者・サダッムさんと対決。勝利するも、続く大柄なラドゥさんには敗れるという展開に、多くの視聴者がくぎづけになった。
特に視聴者の注目を集めたのは、料理動画で人気の「ビレッジグランパズ」こと、おじいちゃん4人との共同調理シーン。100kgもの牛肉と10種以上のスパイスを駆使した300人前のビーフビリヤニとカレー作りの様子は圧巻だった。
村の人々との交流や料理を通じた文化体験に、SNSでは「YouTube村のおじいちゃんたちにほっこりしました」といった温かい声が多数寄せられていた。