エムティーアイは3月18日、「子宮頸がんとヒトパピローマウイルスワクチンに関する意識・実態調査2025」の結果を発表した。同調査は、2025年3月6日~10日の間、女性2,611人を対象に調査したもの。
はじめに、子宮頸がんという病気の認知度を聞いたところ、「名前は知っている」(47.9%)、「名前だけでなく、病気についても知っている」(50.8%)という結果に。次に、子宮頸がんの原因を知っているかを尋ねたところ、「よく知っている(よく理解している)」「大体知っている」合わせて54.9%で、過半数が知っているという結果であった。
さらに予防方法についても聞いたところ、「よく知っている(よく理解している)」「大体知っている」を合わせて61.5%が知っていると回答した。約10年間で、子宮頸がんについては原因や予防方法も含めて理解が深まっていることがわかったという。
子宮頸がんの原因がHPVであることを知っているかを尋ねたところ、約7割が「知っている」と回答したものの、HPVがどのようなウイルスか知っているかという問いについては、「知っている」「なんとなく知っている」を合わせて43.5%で、HPVについてよく理解している人は比較的少ないという。
HPVワクチンについては、接種の積極的勧奨が差し控えられていた間に、定期接種の対象者がワクチン接種の機会を逃している状況があった。そういった人に向けて、再度公費でHPVワクチンの接種が可能な「キャッチアップ接種」が実施されている。
「キャッチアップ接種」という制度を知っているか調査したところ、「知っている」「なんとなく知っている」を合わせて50.7%で、約半数が認知している結果に。
HPVワクチンを接種したいかを質問すると、「すでに接種した」(26.2%)、「接種したい・接種する予定がある」(5.6%)、「どちらかというと接種したい」(11.5%)、「接種を迷っている」(9.3%)、「できれば接種したくない」(5.5%)、「接種する予定はない」(42.0%)であった。
「すでに接種した」と回答した人に、接種しようと思った理由を聞いたところ、「家族から接種を勧められて」(50.1%)が最も多い回答に。
同社によると「安全性について特段の懸念が認められないことが改めて確認されたことや、接種による有効性が副反応のリスクを明らかに上回ると認められたこと、公費として接種できて経済的に負担がかからないことなどが接種のきっかけとなっているのではないか」としている。
「接種を迷っている」と回答した人にその理由を聞いたところ、約7割が「接種後の副反応が心配だから」と回答。次いで、「接種の効果効用がわからないから」(34.9%)、「信頼できる情報がないから」(34.0%)と続いた。