フォーイットは、全国の20代~60代の男女673人を対象に、副業に関するアンケートを実施し、年代別の特徴をまとめた。

近年、働き方の多様化や収入への不安から、副業への関心が高まっている。企業が副業を解禁するケースも増え、個人のスキルアップやキャリア形成の手段としても注目されている。しかし、実際に副業を始める際、何を重視すべきか迷う人も多いのではないか。

そこで今回、「副業をしてみたい」「すでにしている」20歳~69歳の男女を対象に、副業をする上で最も重要なポイントについて調査を実施し、その結果をまとめた。

副業の最重視ポイントは「タイパ」

「副業をしてみたい」「すでにしている」と回答した20歳~69歳の男女を対象に、「もし副業をする場合、最も重要なポイントは何か?」というアンケートを実施した。その結果、最も多かった回答は「少ない時間でできるかどうか」で28.5%だった。次いで「収入を増やせる見込みがあるかどうか」が24.5%、「安定した収入を得られるかどうか」が22.1%となった。

20代は「低投資・高収入」を重視する傾向

年代別に見ると、20代では「収入を増やせる見込みがあるかどうか」や「初期投資の少なさ」「サポートがあるかどうか」を重視する傾向が強かった。

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」によると、20代の貯蓄額の中央値は10万円であり、30代の130万円、40代の180万円と比較すると大きな差がある。また、国税庁の「民間給与実態統計調査」によると、20代の平均年収は約330万円であり、30代の約448万円と比べて100万円以上低い。社会人経験が浅い20代は、初期投資を抑えつつ収入やキャリアの選択肢を増やすことに重点を置いていると考えられる。

参考
金融広報中央委員「令和5年(2023年)家計の金融行動に関する世論調査[総世帯]」(リンク
国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」(リンク

未婚者は「時短」「安定収入」、既婚者は「収入増」を重視

未婚・既婚別に見ると、未婚者は「少ない時間でできるかどうか」や「安定した収入を得られるかどうか」を重視する傾向が強かった。一方、既婚者は「収入を増やせる見込みがあるかどうか」と回答する人が多かった。

既婚者の場合、子どもがいる、もしくは将来的に子どもを持とうと考えている人が多いと推測される。そのため、本業に加えてどの程度収入を増やせるかを重視する傾向があると考えられる。

職業別の違い 会社員は「収入」、自営業は「時間」を重視

職業別に見ると、会社員・公務員は「収入を増やせる見込みがあるかどうか」や「スキルが身につくかどうか」を重視する人が多かった。一方、自営業・自由業は「少ない時間でできるかどうか」と回答する人が36.8%と最も多かった。

自営業や自由業の人は、収入よりもフレキシブルな働き方を重視する傾向にある。副業においても時間的な自由度を最優先し、タイムパフォーマンス(タイパ)を重視する人が多いことがうかがえる。

副業にはさまざまな種類があり、手軽さ、収益性、必要な初期投資などによって特徴が異なる。特にアフィリエイトは、パソコンやスマートフォンがあれば始められ、取り組み方次第で時間や収入に差が出る副業の一つである、としている。

調査概要

対象者
事前調査で「副業をしてみたい」「すでにしている」と回答した20歳~69歳の男女
サンプル数
673人
居住地
全国
調査方法
ネットリサーチ
アンケート実施日
2024年12月12日

質問:もし副業をする場合、最も重要なポイントは何か?

回答選択肢
安定した収入を得られるかどうか
収入を増やせる見込みがあるかどうか
少ない時間でできるかどうか
スキルが身につくかどうか
初期投資の少なさ
サポートがあるかどうか
楽しめるかどうか
リスクの少なさ
その他