透明感がありながら、どこか影を感じるミステリアスな声質と、長いキャリアで培われた確かな演技力で、年代・性別問わず多くの人を魅了している声優・内山昂輝。
3歳で劇団ひまわりに入団した彼は、10歳の時に映画『A.I.』の日本語吹き替えで声優デビューすると、『キングダム ハーツII』のロクサス役で注目を集め、以降『機動戦士ガンダムUC』『僕のヒーローアカデミア』『ハイキュー!!』など数多くの人気作で活躍してきました。東京アニメアワード2015でアニメ オブ ザ イヤー声優賞を受賞するなど、特徴的な声質と高い演技力を活かし、幅広い役柄を演じてきた内山。そこで今回は、彼が声を担当したキャラクターの中で「最も好きなキャラクター」をマイナビニュース会員212人に聞きました。結果をランキング形式でご紹介します。
内山昂輝 キャラクターランキング
内山昂輝が演じた「好きなキャラクター」をマイナビニュース会員212人名に聞きました。
- 1位:鬼滅の刃(累)(10.8%)
- 2位:ハイキュー!!(月島蛍)(9%)
- 2位:機動戦士ガンダムUC(バナージ・リンクス)(9%)
- 4位:呪術廻戦(狗巻棘)(6.1%)
- 5位:【推しの子】(姫川大輝)(4.7%)
- 5位:ドラゴンボールDAIMA(グロリオ)(4.7%)
- 7位:僕のヒーローアカデミア(死柄木弔)(4.2%)
- 8位:バッテリー(原田巧)(2.8%)
- 8位:ブルーロック(糸師凛)(2.8%)
- 10位:池袋ウエストゲートパーク(安藤タカシ)(2.4%)
また、1位から10位までをアンケートのコメントと合わせてご紹介します。
1位:鬼滅の刃(累)(10.8%)
好きなキャラクターの1位に選ばれたのは、2019年にスタートしたアニメ『鬼滅の刃』に登場する「累」でした。吾峠呼世晴による漫画を原作とした同作は、人を喰らう鬼と鬼を狩る組織・鬼殺隊の戦いを描いた和風剣戟奇譚です。2024年にはアニメ第4期となる『柱稽古編』を放送。さらに劇場アニメの新作『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』を3部作で制作することも決定しており、未だ人気は衰えません。
内山が演じた累は「那田蜘蛛山編」に登場する小柄な少年の姿をした鬼。鬼殺隊の宿敵である鬼舞辻無惨が支配する"十二鬼月"の1人で、下弦の伍に数えられます。家族の絆に強く執着しており、配下に父や母、兄、姉を強制的に演じさせて疑似家族を形成していました。
アンケートでは、「キャラクターにあった声」「不気味で魅力的」「恐怖感が伝わってくる声質が抜群」などの評価が寄せられており、内山の影を感じるミステリアスな声質の良さが遺憾なく発揮されたキャラクターだったことが分かりました。「他の人がやるのは考えられない」との声もあり、はまり役だったことがうかがえます。
ユーザーコメント
- とてもキャラクターにあった声で魅力的と感じました。(50代男性)
- ミステリアスな声が不気味で魅力的(40代男性)
- 冷酷な役からひしひしと恐怖感が伝わってくる声質が抜群(40代男性)
- 他の人がやるのは考えられないと思うからです。(30代男性)
2位:ハイキュー!!(月島蛍)(9%)
2位には、古舘春一の漫画を原作としたアニメ『ハイキュー!!』に登場する「月島蛍」が選ばれました。同作は、小柄ながらも類稀なる運動能力を持った少年・日向翔陽と、"コート上の王様"の異名を取る天才選手・影山飛雄を中心に、バレーボールに情熱を注ぐ高校生たちの成長を描いた物語。アニメは第4期まで放送され、2024年には劇場アニメ『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』が公開されています。
内山が演じた月島蛍は、前のめりな性格が多い烏野高校1年のなかで異彩を放つクレバーなミドルブロッカー。状況の把握や分析に秀でたプレイヤーで、その冷静な判断力は対戦チームからも高く評価されています。皮肉屋で毒舌家な一面は、相手選手への精神的な揺さぶりにも一役買っています。
アンケートでは、月島の冷めた態度やひねくれたところのある性格に「低音で色気のある声がすごく合っていた」という声が寄せられていました。作品のファンからも「キャラクターらしさが出ている」「役にハマっていた」と太鼓判を押されています。
ユーザーコメント
- クールでカッコいいからです。声もピッタリです。(50代女性)
- 冷めた態度とひねくれたところのあるキャラと、低音で色気のある声がすごく合っていたと思う。(40代女性)
- キャラクターらしさがでている声と感じました。(50代女性)
- ゆるくてだるい感じなのにクレバーなところが合ってるなって思った(40代女性)
2位:機動戦士ガンダムUC(バナージ・リンクス)(9%)
同じく2位には、アニメ『機動戦士ガンダムUC』の主人公である「バナージ・リンクス」がランクインしました。"ラプラスの箱"と呼ばれる禁忌の箱を巡る激戦を描いた同作は、『機動戦士ガンダム』から続く"宇宙世紀"を舞台とした物語の新章として、作家・福井晴敏による同名小説を映像化したもの。2016年には、OVAシリーズをテレビアニメ用に再構成した『機動戦士ガンダムUC RE:0096』も放送されました。
内山が演じたバナージ・リンクスは、工業スペースコロニー"インダストリアル7"にあるアナハイム・エレクトロニクス工業専門学校に通う学生。謎の少女オードリー・バーンと出会ったことをきっかけに、"ラプラスの箱"を巡る事件に巻き込まれることとなります。
アンケートでは、「この作品で内山昂輝を知った」「この作品から注目するようになった」という声が多数寄せられており『機動戦士ガンダムUC』という作品の人気ぶりも感じる結果となりました。また、ガンダムの主人公らしい魅力的な少年役を演じていたこともランクインの理由のようです。
ユーザーコメント
- 知るきっかけになった作品で内気な主人公バナージの声にぴったり。(50代男性)
- バナージのキャラを活かした演技をされていた。(50代男性)
- 歴代のガンダム主人公に負けない魅力的な少年役を演じていた。(50代男性)
- この声優さんを最初に知った作品で印象深いから。とても上手くて作品にのめり込めました。(40代男性)
4位:呪術廻戦(狗巻棘)(6.1%)
4位には、2020年よりアニメシリーズが放送されている『呪術廻戦』から「狗巻棘」がランクインしました。芥見下々の同名漫画を原作とした同作は、人の負の感情から生まれる呪いと、それを呪術で祓う呪術師との闘いを描いた物語。2023年にアニメ第2期「懐玉・玉折/渋谷事変」が放送され人気を博したほか、2025年には「懐玉・玉折」総集編の劇場公開、加えて続編「死滅回游」の制作が予定されています。
内山が演じる狗巻棘は、東京都立呪術高等専門学校の2年生。自らの言葉を呪いの武器とする「呪言師」の末裔で、準1級呪術師です。術が持つ性質から、意図せず人を呪わないように語彙を縛っており、"おにぎりの具"のみを使って会話しています。
アンケートでは、限られた単語でキャラクターの感情を表現していた内山の演技力に評価が集まりました。「単語しか発声しないのが、逆にレアで待ち侘びてしまっていた」「キャラクターにぴったりの声だった」などの声も寄せられています。
ユーザーコメント
- たまに、しかもおにぎりの具の単語しか発声しないのが、逆にレアで待ち侘びてしまっていたから。(50代女性)
- 単語しかしゃべらないが、印象に残った。(40代男性)
- 大好きなアニメだしキャラクターにぴったりの声だったので(40代女性)
5位:【推しの子】(姫川大輝)(4.7%)
5位には、赤坂アカと横槍メンゴによる同名漫画を原作としたアニメ『【推しの子】』より「姫川大輝」が登場。同作は転生や恋愛、サスペンス要素などを組み合わせた異色のストーリーが人気を博し、2023年にアニメ第1期が放送されると大きな話題となりました。2024年にアニメ第2期が放送され、2026年には第3期が放送される予定です。
内山が演じる姫川大輝は、アニメ第2期から本格的に登場したキャラクターで、数々の受賞歴を持つ劇団「ララライ」の看板役者。2.5次元舞台『東京ブレイド』でも主人公を演じており、普段は無表情で気だるげな青年ですが、舞台では圧倒的な演技力を発揮します。
アンケートでは「キャラクターと声のニュアンスがピッタリと合っていると感じた」「天才役者を見事に演じていた」などの声があり、キャラクター自身も"役者"ということで、内山の実力が遺憾なく発揮された役柄だったのではないでしょうか。
ユーザーコメント
- 天才役者を見事に演じていた(40代男性)
- キャラクターと声のニュアンスがピッタリと合っていると感じたため(50代男性)
- クールな彼の声は最高(50代女性)
5位:ドラゴンボールDAIMA(グロリオ)(4.7%)
同じく5位には、日本を代表する漫画『ドラゴンボール』の完全新作アニメシリーズ『ドラゴンボールDAIMA』から「グロリオ」がランクイン。原作、ストーリー、キャラクターデザインを故・鳥山明が手掛けた作品で、ある陰謀によって小さい姿にされた悟空たちが、元の体を取り戻すため未知の世界"大魔界"で冒険を繰り広げる物語です。
内山が演じたグロリオは、小さくなった悟空たちの前に現れた物静かな少年魔神。悟空たちを大魔界へと誘う新たなキャラクターで、多くの謎を秘めたミステリアスなキャラクターです。
アンケートでは「キャラクターのイメージに合っていた」「一番かっこいいと思った」などの声が寄せられています。また、放送中のアニメということで「今まさに見ていて印象に残っている」「毎週、声を聞いていて馴染みがある」といったコメントも寄せられていました。
ユーザーコメント
- キャラクターのイメージにマッチしている印象です(50代男性)
- 一番かっこいいと思ったから(40代男性)
- まさに今放映されているアニメだから(40代男性)
7位:僕のヒーローアカデミア(死柄木弔)(4.2%)
7位には、2016年よりシリーズが続くアニメ『僕のヒーローアカデミア』より「死柄木弔」がランクインしました。同作は、世界累計発行部数1億部を突破した堀越耕平の同名漫画を原作とした作品。総人口の約8割が何らかの超常能力"個性"を持つ世界で、"無個性"に生まれた主人公が人々や社会を"個性"を使って助ける職業・ヒーローを目指す物語です。
内山が演じる死柄木弔は、"個性"を悪用する犯罪者集団・敵(ヴィラン)連合のリーダー。"全てを壊す"という信念をもっており、主人公・緑谷出久の最大の宿敵として立ちはだかります。幼少期に家族を"個性"で殺した過去を持ち、オール・フォー・ワンに後継者として育てられました。
アンケートでは、「ヒーローアカデミアのまとめ役ですね。この音でまとまります」「気持ち悪い感じの声がでている」と声質を高く評価するコメントが寄せられていました。「悪役の美学を感じる」という意見もあり、主人公に相対する名悪役を魅力的に演じていることが分かります。
ユーザーコメント
- 悪役の美学を感じる。(40代男性)
- ヒーローアカデミアのまとめ役ですね。この音でまとまります(20代男性)
- 気持ち悪い感じの声がでている(30代男性)
8位:バッテリー(原田巧)(2.8%)
8位には、2016年に放送されたアニメ『バッテリー』より「原田巧」が選ばれました。あさのあつこによる同名小説を原作とした同作は、山あいの街・新田市を舞台に、抜群の野球センスを持つピッチャー原田巧とその全力投球を受け止められるキャッチャー永倉豪の2人が、バッテリーとして成長してく姿を描いた作品です。
内山が演じる原田巧は、ピッチャーとして恵まれた才能と努力を惜しまないストイックさを兼ね備えた同作の主人公。他人への関心が薄く冷たい人物と思われがちで、プライドの高さから周囲と衝突することも多い人物です。
ユーザーコメント
- とても記憶に残っているから(40代女性)
- とても熱血な内容だったので覚えている(40代男性)
8位:ブルーロック(糸師凛)(2.8%)
同じく8位には、2022年にスタートしたアニメシリーズ『ブルーロック』から「糸師凛」がランクイン。金城宗幸とノ村優介による同名漫画を原作とした同作は、世界一のストライカーを育てる"ブルーロック(青い監獄)"プロジェクトに招待された300人の高校生FW(フォワード)たちが、日本代表になる権利をかけて試合をするデスゲーム風の作品です。
内山が演じている糸師凛は、得点力はもちろん、サッカー選手に必要な能力が全てが高水準なトッププレイヤー。クールな雰囲気をまとった人物で、強気なプレーや言動が目立つ超エゴイストですが、他選手の能力を見極めてコンビネーションプレーを行える冷静さも持っています。
ユーザーコメント
- キャラクタのクールな部分をうまく声で表現していたから(50代男性)
- いい声だと思ったから(40代男性)
10位:池袋ウエストゲートパーク(安藤タカシ)(2.4%)
10位には、2020年に放送されたアニメ『池袋ウエストゲートパーク』から「安藤タカシ」がランクイン。石田衣良の連作短編小説集シリーズを原作とした同作は、東京の池袋西口公園近くにある果物屋の息子・真島誠が、"池袋のトラブルシューター"として次々と起こる難事件を解決する様子を描いたミステリー作品です。
内山が演じているのは、池袋西口最大勢力のカラーギャング"Gボーイズ"のヘッドである安藤タカシ。抜群のカリスマ性でストリートの不良少年少女をまとめ上げており、チームからはキングと呼ばれ崇拝されています。常にクールな人物で、時として非常に冷酷な姿をみせます。
ユーザーコメント
- 存在感がある声だと思ったから。(50代男性)
- キャラクターに合う好みの声だから。(30代男性)
まとめ:主人公から名悪役まで…様々な役を演じる内山昂輝に注目!
長いキャリアの中で、代えのきかない魅力的な声質と高い演技力を武器に、様々な作品で人気キャラクターを演じてきた内山昂輝。今回のアンケートで3位までにランクインしたキャラクターを見ても、冷酷で残忍な美少年、皮肉屋で毒舌家な高校生、内向的な雰囲気が漂う主人公と、演じてきたキャラクターの幅の広さに驚かされます。
そして、どの作品に対しても「ピッタリだった」「はまり役だった」「他の人の声は考えられない」といったコメントが寄せられており、キャラクターの魅力を引き出す能力の高さを感じさせられました。近頃は、明るい性格のキャラクターを演じる機会も増えているという内山。これから、どのような役柄で物語を盛り上げてくれるのか、今後の活躍にも注目したいと思います。
調査時期:2025年2月6日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女合計212人
調査方法:インターネットログイン式アンケート