『キングオブコント』準優勝など数々の賞レースで好成績を残し、毎年開催している単独ライブのチケットは即完売という実力派お笑いコンビ・さらば青春の光。2013年10月に設立した個人事務所「ザ・森東」の社長、副社長という顔も持つ。社長の森田哲矢は、コンビの仕事のみならず個人で番組MCを務めるなど幅広く活躍し、現在放送中のTBS系火曜ドラマ『まどか26歳、研修医やってます!』(毎週火曜22:00~)では、ベテランの入院患者・橋口健太役を演じている。森田にインタビューし、本作にまつわるエピソードや仕事に対する考え方、個人事務所成功の秘訣、相方・東ブクロへの思いなどを聞いた。
本作は、医師1年目の研修医・若月まどか(芳根京子)が、働き方改革で変わりゆく令和の医療現場で、同期の仲間たちと励まし合って人生と向き合う濃厚な2年間を描いた成長物語。森田が演じる橋口は、病院への通院・入院歴が長いこともあり、芳根演じる主人公・まどかをはじめとする新人研修医に温かい視線を向けるゴシップ好きなベテラン患者だ。
第1話では、まどかが橋口を相手に初めて患者に点滴をするシーンが描かれ、最初は失敗するも、なんとか成功。橋口は「やったなー! おめでとう! まどか先生」と一緒になって喜び、2人で盛り上がった。
研修医を優しく見守る役どころについて、森田は「難を抱える相方を横に置いているので、見守るのは得意かなと。寛大な心は持ち合わせていると思います」と笑いを誘う。
2月4日に放送された第4話に相方・東ブクロも出演。YouTubeのドッキリ企画としての撮影も行うため、森田は事前に知らされず、カットがかかるまで気づかなかったという。
「リハまではリハ用の役者さんがやって、本番でブクロがやるという。僕は本番が始まってもブクロって気づかず、カットがかかってから気づいて。あまりに想定してないことで、ドッキリとしてはリアクション弱めになってしまって、申し訳なかったなと思います(笑)。自分のことで精一杯でしたし、YouTubeが密着で来ているだけやと思っていたので」
ドッキリの撮影後、東ブクロは真剣に演技について監督から話を聞いていたという。
「本当にドラマに出るということで、ドッキリが終わってからブクロのほうが緊張していたと思います。めっちゃ真剣に監督の話を聞いていました。ちょうど芳根さんも奥田瑛二さんもいて、こんなしょうもないドッキリに付き合わせて申し訳ないなと(笑)。奥田瑛二さんまで仕掛け人にさせて」
「気が乗らないなと思う仕事でもやってみるように」
本作のビジュアルには「逃げないことだけ、決めてみた。」というキャッチフレーズが添えられているが、森田自身、これまでの人生で逃げない選択を取った出来事とは何だったのだろうか。
「相方のスキャンダルからは逃げないでおこうというのはありますね(笑)。あとは、個人事務所なので税理士からは逃げない。国税からも逃げない。1回国税が来るってなったとき、めっちゃ怖かったんですけど、逃げずに対応しました」
また、「人生から逃げているから俺らは芸人をやっている。9時~17時の仕事から逃げた結果がこれなので、ラッキーだなと思いますけど。ただ、芸人という仕事から逃げたらあかんなと思っています」と話した。
お仕事ドラマである本作にちなみ、働き方として大切にしていることを尋ねると「苦手だな、気が乗らないなと思う仕事でもやってみるようにしています」と回答。「やってみたら意外に周りが評価してくれるということがある」と言い、その一つがMC業だという。
「ピンで深夜枠のMCなどをやらせてもらうことがあるんですけど、自分的には人の番組に出てやいやい言うほうが楽しい人間で。でもやってみるとスタッフの方が評価してくれたり、また違うMCをやらせてもらったりしているので、こっちはこっちで需要があるのかなと感じています」