ニールメッドは2025年2月18日、「花粉症対策」に関する調査の結果を発表した。同調査は2025年1月30日~2025年2月4日、医師/耳鼻科医を対象にインターネットで実施した。

  • 花粉症患者が増え始める時期

はじめに、「花粉症患者が増え始める時期はいつですか?」と質問したところ、「2月」(33.1%)と回答した人が最も多く、次いで「3月」(28.4%)「4月」(14.4%)「1月」(7.7%)となった。

一般的にスギ花粉の飛散が始まる『2月』から『3月』にかけて花粉症患者が増加する傾向があるようだ。

近年、環境の変化や生活習慣の変化により、花粉症患者が増えているとの指摘もあるが、花粉症患者が増えていると感じる人はどの程度いるのだろうか。

  • 花粉症患者は増えていると思うか・患者の症状

「花粉症患者は年々増えている傾向にあると感じますか?」と質問したところ、約8割の方が「非常にそう感じる」(32.3%)「ややそう感じる」(50.1%)と回答した。

花粉症患者が増えていると感じている割合は高いことがわかった。

花粉症の症状は多岐にわたるが、どのような症状が多いのだろうか。

「花粉症患者の症状に多いものは何ですか?(複数回答可)」と質問したところ、「鼻水」(61.2%)と回答した人が最も多く、次いで「鼻づまり」(56.0%)「鼻のかゆみ」(45.5%)「繰り返すくしゃみ」(43.3%)となった。

特に、鼻に関連する症状が多く、これらを軽減するための治療や対策が重要であることがうかがえる結果になった。

花粉症の対策には薬の服用が一般的だが、その他の対策も必要だと思う人はどのくらいいるのだろうか。

  • 薬以外の対策が必要だと思うか・推奨する対策

「花粉症対策として、薬の服用以外で出来る対策なども必要だと思いますか?」と質問したところ、約9割の人が「必要だと思う」(40.8%)「ある程度必要だと思う」(48.2%)と回答した。

薬だけでなく、生活習慣の工夫や環境対策なども重要視されているようだが、薬の服用以外で自身でできるおすすめの対策は何なのだろうか。

「患者が自分自身で出来る対策として推奨するものは何ですか?(複数回答可)」と質問したところ、「マスクの着用」(62.9%)と回答した人が最も多く、次いで「部屋の空気清浄」(49.3%)「鼻うがい」(44.0%)「外出時の眼鏡やサングラスの着用」(41.2%)となった。

この調査結果から、多くの人が物理的なバリア(マスクや眼鏡)と環境管理(空気清浄)を重視していることがわかる。特に「マスクの着用」(62.9%)が最多となり、基本的な花粉対策として定着していることがうかがえる。

一方で、「鼻うがい」(44.0%)も高い割合を占めており、花粉を洗い流す対策への関心が高まっていることが示された。

では、患者に鼻うがいを推奨したことがある人はどの程度いるのだろうか。 前の質問で『鼻うがい』と回答した人にうかがった。

  • 患者に鼻うがいを推奨したことはあるか。期待できる効果

「鼻うがいを患者に推奨したことはありますか?」と質問したところ、約9割の人が「頻繁に推奨している」(34.6%)「時々推奨することがある」(51.7%)と回答した。

大多数の人が、患者さんに鼻うがいを推奨したことがあると回答したことから、鼻うがいは医療従事者の間でも一定の評価を得ている対策のようだが、実際にどのような効果が期待できるのだろうか。

「鼻うがいの効果として期待できるものは何だと思いますか?(複数回答可)」と質問したところ、「鼻づまりの改善」(70.7%)と回答した人が最も多く、次いで「花粉などアレルゲンの除去」(62.2%)「鼻水の減少」(55.7%)となった。

『鼻づまりの改善』や『花粉などアレルゲンの除去』『鼻水の減少』が上位に挙がり、花粉症の症状軽減に役立つと考えられていることがわかった。

自身でできる対策のひとつとして鼻うがいを推奨する人がいることがわかったが、使用することに抵抗を感じる人もいるのではないか。

「鼻うがいが苦手だという患者からの悩みを聞いたことがありますか?」と質問したところ、約9割の人が「よくある」(42.3%)「たまにある」(43.5%)と回答した。

鼻うがいが苦手だという声を聞いたことがある人は非常に多く、鼻うがいが患者にとってハードルの高い対策であることがうかがえる。

では、鼻うがいをしたくない理由としてどのようなことが多いのだろうか。

  • 鼻うがいをしたくない理由・推奨するタイミング

「患者が鼻うがいをしたくない理由として多かったものは何ですか?(複数回答可)」と質問したところ、「痛みや刺激を感じそうだから」(73.6%)と回答した人が最も多く、次いで「鼻うがい製品の使用方法が面倒だと思うから」(47.0%)「液体が喉に流れる感じが嫌だから」(30.4%)となった。

痛みや刺激といった使用感に対する不安が大きな障壁となっているようだ。 また、使用方法が面倒だったり、効果を実感できないと思ったりすることも鼻うがいをしたくない理由として多いことがわかった。

では、鼻うがいをどのようなタイミングで使用するといいのだろうか。

「鼻うがいを花粉症患者に対してどのようなタイミングで使用することを推奨しますか?(複数回答可)」と質問したところ、「花粉症の症状が強く出たとき」(60.0%)と回答した人が最も多く、次いで「花粉が多く飛散している日」(57.7%)「外出後や帰宅直後」(43.5%)となった。

鼻水や鼻づまりなど花粉症の症状が強く出たときや花粉の飛散が多い日、帰宅した際などに使用することを推奨する方が多いことが示された。

今回の調査で、耳鼻科医や医師が推奨する花粉症対策などが明らかになった。

花粉症患者が増え始める時期は、スギ花粉の飛散が本格化する「2月」から「3月」が多く、耳鼻科医、医師ともに花粉症患者は年々増えていると思う方が非常に多いようだ。

花粉症の代表的な症状として「鼻水」「鼻づまり」「鼻のかゆみ」「繰り返すくしゃみ」が上位を占め、特に鼻に関連する症状が多いことが示された。

薬の服用以外の花粉症対策が必要だと思う人は多く、「マスクの着用」「鼻うがい」「部屋の空気清浄」「外出時の眼鏡やサングラスの着用」が上位に挙がった。

患者に鼻うがいを推奨している人は多いものの、鼻うがいが苦手だという患者の声は多く、痛みや刺激といった使用感、使用方法が面倒といったことが大きな障壁となっていることが浮き彫りになった。

また、鼻うがいを使用するタイミングについては、「花粉症の症状が強く出たとき」や「花粉が多く飛散している日」「外出後や帰宅直後」が上位になり、鼻うがいを適切なタイミングで行うことで、症状の軽減や予防が期待できることがわかった。