
早いもので、初開催から5年目となる2025年2月16日(日)、第13回目の「Ralphs Coffee and Cars, supported by Octane」が開催された。会場は、都心のギャザリングイベントの会場としては定番スポットの代官山T-SITE。通常、カーギャザリングイベントでは、背が低く迫力のあるサウンドを響かせるスポーティーな車がテーマとなりがちだが、今回は一味違う。
【画像】ファッショナブルな都会派4WDが代官山に大集合。Ralphs Coffee and Carsの会場風景(写真122点)
主役となったのは、無骨なスタイルとアクティブな魅力を兼ね備えた「アーバン・ワイルド」な4WD。ラルフ ローレンの最新コレクション『DEFENDER』にインスパイアされた本イベントは、都会的な洗練とアウトドアのタフさが融合した独自の世界観を演出。ラルフ ローレンの『DEFENDER』コレクションはスポーツユーティリティという新たなカテゴリーのコンセプトであり、無骨なムードのなかにもエッジの効いたデザインやスポーツ・アクティブパフォーマンスウェアとしての側面も垣間見える。オリーブグリーンやブラックを基調とし、イエローやオレンジの差し色が映えるスタイリングは、まさにアーバンワイルドな雰囲気そのものだ。
当日は、ランドローバーをはじめ、メルセデス・ベンツ Gクラスやスズキ・ジムニーなど、多種多様なSUVが集結。特に注目を浴びた一台が、1996年式のランドローバー ディスカバリー1だ。オフロード仕様にカスタムされ、ルーフに取り付けられた「Camel Trophy」のプレートがよく似合う一台だった。
また、今回唯一の参加となったレンジローバー イヴォーク コンバーチブルも、参加者の熱い視線を浴びていた。SUVでありながらコンバーチブルというユニークな組み合わせは、まさにアーバンワイルドそのもの。フィールドを選ばず活躍できるイヴォーク コンバーチブルに魅了される参加者も多かったに違いない。
ランドローバー以外にも、メルセデス・ベンツ Gクラス、通称「ゲレンデ」が6台参加。バリエーション豊富なモデルが並ぶなか、特に2018年式のG65 AMG ファイナルエディションは迫力満点だった。AMGのV12エンジンを搭載し、世界限定65台という希少なモデルは、その存在感だけで会場の注目を集めていた。
さらに、ジャガー・ランドローバー・ジャパンも車両を持ち込み、1948年式のランドローバー シリーズ1といった貴重なクラシックカーや、現行のディフェンダーなど、参加者の目を惹く展示が行われた。
今回も来場者による人気車投票が実施され、ベストカーが選ばれたほか、ラルフ ローレンが選ぶベストドレッサー賞も選出された。
来場者によるベストカーに選ばれたのは、「ランドローバー ディフェンダー110」。欧州で150台限定のモデルで、「Nara Bronze」という奈良の大仏をイメージしたカラーリングが印象的な一台だ。オーナーの宗さんは、奥様とラルフ ローレンのアイテムを身につけ、愛犬と共に参加。
このディフェンダーは2012年モデルで、普段から愛犬と共にキャンプやオフロード走行を楽しんでいるそう。生涯乗り続けるつもりだが、家族が増えたことで新たな選択を考えていると語った。
また、今回のイベントではドレスコードとして「ラルフ ローレンのアイテムを1点以上取り入れたスタイリング」が指定され、参加者はそれぞれのラルフ ローレン・ファッションを楽しんでいた。
特にファッショナブルな参加者として、ラルフ ローレンがベストドレッサー賞に選出したのは、1993年式のクラシック レンジローバーで参加した宇野さんファミリー。
「普段はこの車でカヌーやキャンプを楽しんでいますが、今回は車に載せたカヌーとファッションがミスマッチかもと思いながらも、全力で来ました」と語った。
当日は奥様がコーディネートを担当したそうで、奥様は「いつも買い物はラルフ ローレンと決めていて、ブランドを着こなせるような人柄や振る舞いを意識しています。この車と生活する以上、車にふさわしいスタイルを心がけ、子供たちにも協力してもらいながら楽しませていただきました」と話していた。
さらに、奥様の耳元には、ご主人から誕生日に贈られた手作りのレンジローバーのピアスが輝いており、そのエピソードからも家族の絆の深さが感じられた。
会場には、お馴染みとなったラルフ ローレンのコーヒートラックも出店し、参加者は冬の朝の寒さを癒すホットコーヒーを堪能。英国を思わせる薄曇りの空の下、並んだ車とそのオーナーたちが織りなす光景は、まさに「都会の中のワイルド」を体現していた。普段は都心をクルージングしている都会派4WDオーナーたちが集い、愛車へのこだわりやライフスタイルを語り合う姿は、このイベントならではの魅力だ。
2025年の第一弾として、大盛況のうちに幕を閉じた「Ralphs Coffee and Cars, supported by Octane」。都会とアウトドアを自在に行き来する新たなカーライフの提案が体現されたイベントとなった。次回の開催は未定だが、どのようなテーマになるのか、ぜひ楽しみにしていただきたい。
文:オクタン日本版編集部 写真:尾形和美
Words: Octane Japan Photography: Kazumi OGATA