レバレジーズは2月13日、「IT人材の資産形成とライフイベントに関する実態調査」の結果を発表した。調査は1月17日~20日、正社員として働く20歳~59歳のIT人材520名を対象にインターネットで行われた。
正社員として働くIT人材のうち、将来を見据えた資産形成に「取り組んでいる」と回答した人は59.8%。特に30代では68.6%と7割近くに達し、資産形成への関心の高さがうかがえる結果に。資産形成の手段については、「投資・資産運用」が最多の85.5%。中でも「NISA」(66.2%)を活用している人が多く、次いで「株式投資」(58.5%)、「投資信託」(50.8%)と続いた。
次に、NISA利用者(206名)に対しNISAの開始時期を聞いたところ、「2020年以前から」が48.1%と最も多く、「新NISA」開始前からNISAを利用していた正社員IT人材は実に約85%。また、つみたて投資枠での積立額について聞くと、「月9~10万円」(26.2%)が最も多く、上限に近い金額の積立をしている人が多いよう。
さらに、「近年の物価上昇や円安をきっかけに、新たに取り組んだこと」を尋ねたところ、半数以上が資産形成に乗り出しており、特に、「iDeCoやNISAの活用」(24.4%)が多かったほか、「定期的な貯金」(17.0%)、「投資信託」(14.1%)、「株式投資」(10.0%)など、様々な方法で資産を増やす動きが見られた。また、「副業」(6.4%)や「自己投資」(4.5%)、「転職」(3.5%)などを通じてキャリア形成を目指す動きも。経済環境の変化がIT人材の資産形成だけでなく、キャリア形成にも影響を及ぼしていることがうかがえた。
次に、キャリアに最も影響を与えたライフイベントを教えてもらったところ、「結婚」(28.9%)、「転居・引っ越し」(24.0%)、「子の出生」(18.1%)が上位に。キャリアに影響を与えた理由を聞くと、「結婚」でも「子の出生」でも、「経済的な理由」や「仕事と生活のバランスの必要性」が多くあがり、いずれのケースでもライフイベントが収入面や働き方に大きな影響を及ぼしていることが明らかに。
さらに、転職を経験した方に「転職を検討し始めたきっかけ」を尋ねたところ、「ワークライフバランスの改善」(20.0%)や「ライフイベントに備え、年収を上げる必要があった」(18.2%)が多く、結婚や子育てといったライフステージの変化が、柔軟な働き方の確保や経済的な安定を求める契機となり、キャリアの選択に影響を与えていることがうかがえた。