女優の山本美月が、4月26日に配信スタートするHuluのドラマ『おとなになっても』(毎週土曜最新話配信、全12話)に主演することが18日、明らかになった。栗山千明が共演する。

  • 山本美月(左)と栗山千明

このドラマは、『Kiss』(講談社)で連載されていた志村貴子氏の同名漫画が原作。様々な登場人物たちの群像劇の中で「おとなの女性同士の恋愛」をメインテーマに据え、既婚者の綾乃と朱里の恋模様が描かれる。結婚や義理の親との関係、職場でのしがらみなど、”おとな”に成長する過程で多く人々が経験したことのあるほろ苦い事柄や、読み進めるうちにドキッと核心を突かれるセリフも話題になった。

主人公の綾乃を演じるのは、出産後、初の単独主演ドラマとなる山本。綾乃は、小学校の先生で真面目だが、意外にも大胆さを持つ女性だ。柔らかな雰囲気を纏いながらも自分の考えを言葉でまっすぐと紡いでいくキャラクターを、原作ファンでもある山本が真摯(しんし)に愛らしく演じる。

山本は「高校時代から志村先生の漫画がずっと大好きだったので、まさか私が初めての実写化に呼んで頂けるなんて、信じられませんでした。一ファンとして絶対に、世界観を壊さず、実写化する意味のある素敵な作品にしたい」と意気込みを語った。

そんな山本と初共演の栗山は、綾乃の行きつけのダイニングバーで働く朱里役を演じる。朱里は女性が好きで、マイペースな綾乃に翻ろうされながらも一途に自分が信じる愛に向き合っていく女性。ツッコミセリフも多いキャラクターを生き生きと演じる。今回の出演に、栗山は「朱里があまりにも魅力的なので、私が演じさせていただいて良いのか、とても恐縮に、そして光栄に思う」と語っている。

コメント全文は、以下の通り。

■山本美月

――『おとなになっても』への出演が決まった時の感想

高校時代から志村先生の漫画がずっと大好きだったので、まさか私が初めての実写化に呼んで頂けるなんて、信じられませんでした。もちろん『おとなになっても』も大好きな作品の1つで、私が綾乃を演じることができるなんてとてもうれしかったです。一ファンとして絶対に、世界観を壊さず、実写化する意味のある素敵な作品にしたいと思い、挑ませていただきました。

――ドラマの注目ポイントと視聴者へメッセージ

この作品は恋愛ドラマですが、よくある恋愛ドラマとは少し違ったものに感じるかもしれません。まっすぐにハッピーエンドへ向かう恋愛ドラマではないと思います。たくさんの登場人物がいて、みんなそれぞれに想いを持っていて。それぞれの決断を正しいと思う人も、間違っていると思う人も居ると思います。でもきっと正解はなくて、それがとてもリアルだと思うのです。そんな人の曖昧で美しい想いを描いた作品です。きっと誰かに自分を重ねて観ていただけるのではないかと思います。自分の気持ちに正直になれない方の心にそっと寄り添える、そんな作品になっていたら嬉しいです。

■栗山千明

――『おとなになっても』への出演が決まった時の感想

朱里があまりにも魅力的なので、私が演じさせていただいて良いのか、とても恐縮に、そして光栄に思いました。志村先生や原作ファンの方々の作品への想いをきちんと汲み演じる事ができるのか、私が演じる朱里を受け入れていただけるか、不安も大きかったです。

――ドラマの注目ポイントと視聴者へメッセージ

重く描く事もできる内容だと思いますが、どこかポップで透明感のある綺麗な印象の作品になったと思います。それは登場人物それぞれが真っ直ぐに、誠実でありたいと思っているから生まれた世界観ではないかと私は思います。作品を通して、悩ましい感情や葛藤を少しでも前向きに捉えてもらえたら嬉しいです。

■原作:志村貴子氏

――実写ドラマ化のオファーを受けた時の感想

これまでにも実写化企画のお話はあったのですが実現したのは今作が初めてなのでなかなか実感がわきませんでした。今も正直「本当に?」という気持ちはあります。夢のようです。

――志村さんにとって『おとなになっても』という作品は、どんな存在ですか

年々親のような気持ちで漫画を描くことが増えたせいか子供の反抗期に立ち合ってるような不思議な感覚がありました。可愛くもあり、振り回されてめんどくさくもあり……。

――実写ドラマ化を楽しみにしているファンへのメッセージ

原作に忠実に丁寧に作っていただき、絶妙なアレンジを加えていただきました。漫画を再現してくださった部分や漫画と違う部分もあわせて楽しんでもらえたら嬉しいです。

(C)志村貴子/講談社 (C)HJホールディングス