神戸市交通局は、市営地下鉄の西神・山手線と北神線において、2025年3月15日にダイヤ改正を実施すると発表した。「車庫体制の見直し」「ワンマン運転を見据えたダイヤ編成」を目的に改正するほか、平日の谷上発名谷行をすべて西神中央行に統一するなどの変更も予定している。
西神・山手線の車庫は2カ所あり、1977年の部分開業(新長田~名谷間)に合わせて建設された名谷車両基地に加え、同基地の車両収容能力が限界に達したことから西神車庫が建設され、1993年に供用開始した。2020年に北神急行電鉄が市営化され、北神線として西神・山手線と一体的運行を開始したことを受け、谷上駅の東側にある谷上車庫も取得している。
神戸市は今後、谷上車庫を改修し、運用車両の整理と車庫の統廃合を進める予定。西神車庫の用地に余剰地を創出し、地域の活性化に寄与する土地利用の検討を進めるという。これにともない、西神・山手線と北神線の車庫体制が見直しとなり、車両の出庫・入庫場所を変更する。通勤・通学需要の変化等があることも踏まえ、2025年3月のダイヤ改正で平日朝と土休日の朝および夕夜間の運転本数を変更することとなった。
ダイヤ改正後、平日朝は7時半から8時半にかけて名谷駅から新神戸方面の列車を現行の17本から2本減便し、15本に変更。一方、6~7時台にかけて谷上駅から新神戸方面の列車を現行の14本から3本増便し、17本とする。土休日は6~7時台に谷上駅から新神戸方面の列車を3本増便(現行8本、改正後11本)し、18~22時台に新神戸駅から谷上行の列車を3本増便(現行19本、改正後22本)する。昼間時間帯は平日・土休日ともに運転間隔の変更はないとのこと。
ワンマン運転の際に必要となる運転士の作業時間と、利用実態に即した乗降時間を確保するため、ダイヤ改正に合わせて駅停車時分も見直す。現在、西神中央駅から三宮駅までの所要時間は朝ラッシュ時間帯に約33分、昼間時間帯と夕ラッシュ時間帯に約31分となっているが、ダイヤ改正後はそれぞれ1分延長し、朝ラッシュ時間帯に約34分、昼間時間帯と夕ラッシュ時間帯に約32分で運転する。始発列車は現行通り、西神中央駅から三宮駅まで30分で運転する。
その他の改正点として、平日に運転される谷上発名谷行の列車をすべて西神中央行に統一。平日8時台に運転している三宮方面から名谷駅折返しの列車1本を西神中央駅発着とし、混雑の平準化も図る。なお、谷上駅における乗継ぎの利便性を考慮し、神戸電鉄も3月15日にダイヤ改正を行う。