くふう生活者総合研究所は1月16日、節分・恵方巻に関する調査の結果を発表した。生活者への調査は、2025年1月8日~1月11日、全国の9,631名を対象にインターネットで行われた。スーパーマーケット・コンビニエンスストア計16社を対象にした調査は2025年1月に行われた。
2025年の節分の日はいつ?
今年2025年の節分は2月2日。節分の日付は地球の公転周期(約365.2422日)と暦(365日)のズレを補正するため、年によって変動する。124年ぶりに節分が2月2日となった2021年に続き、4年ぶりに「2月3日でない節分」となるが、アンケートではその認知率は35%。6割の人が「2月3日」だと思っていることがわかった。
2025年2月2日は日曜日。土曜日だった昨年2024年に続く週末の節分は、家族や友人と季節の行事を楽しむ人が多そうだ。
恵方巻を食べる人は約7割
今年の節分に「恵方巻を食べる予定」と回答した人は66.3%。3人に2人が食べる予定であり、全国的に節分の風習として定着していることがわかる。恵方巻をどのように用意するかをたずねたところ、「スーパーで購入する」(66.7%)が最多で、「手作りする」(17.1%)、「専門店で購入する」(6.7%)、「コンビニで購入する」(6.2%)と続く結果となった。
恵方巻を食べる理由としては回答者の半数以上が「縁起物だから」(67.7%)、「毎年恒例だから」(54.4%)を挙げ、季節の行事として楽しまれている様子がうかがえる。用意に際して「どのサイズが適切か悩む」(35.0%)、「どの具材を選べばよいか迷う」(23.5%)、「手作りするか購入するか迷う」(23.5%)などの悩みが挙げられた。
恵方巻の予算は1本平均777円
恵方巻を購入すると回答した人に1本あたりの予算を聞いたところ、もっとも多い価格帯は「500円以上1000円未満」(58.4%)であり、1本あたりの平均予算は777円となった。
恵方巻を購入する際にもっとも重視することは「具材の種類」(30.5%)、「おいしさ」(28.1%)、「価格」(27.9%)で回答がわかれる結果に。価格だけではなく、内容が重視されていることがわかる。
最近の市販の恵方巻に感じること
最近の市販の恵方巻については「見た目が華やかで魅力的である」(39.5%)と回答した人がもっとも多い結果となった。「季節のイベントとして盛り上がりやすくなった」(21.9%)と節分を象徴する食文化として受け入れられ、「ユニークな具材や味付けが楽しい」(25.1%)「種類が豊富なのでいろいろな味を家族でシェアして楽しみたい」(18.1%)と、その多様化を楽しむ人が多いことがわかる。
一方で、「内容に対して価格が割高だと感じる」(37.1%)という声もあり、さらに具材が豪華になることで「ボリュームがありすぎて食べにくい」(21.1%)と感じている人もいるようだ。
スーパー・コンビニの恵方巻を調査
スーパー13社、コンビニ3社の2025年恵方巻商品(予約受付商品のみ)を調査した。
多様化している恵方巻の具材。豪華な海鮮が主流ではあるものの、牛肉を使った肉の恵方巻も見られる。王道の具材の恵方巻は予約商品にはないスーパーも。複数の具材を食べることができるセット商品もほとんどの店で用意され、「いろいろな味を家族でシェアして楽しみたい」というニーズに応えている。
「変わり種」とカウントした商品は韓国風のり巻き「キンパ」が多く、具が海苔のサイズよりかなり長い「はみだし恵方巻」、ご飯の量を減らした「具を食べる恵方巻」もトレンドとなっている。有名店監修の恵方巻も大手スーパー、コンビニでは定番に。他には神社で御祈祷された海苔を使うなど、各社特徴を出している。
具材が豪華になる一方、アンケートでも挙がった「ボリュームがありすぎて食べにくい」という問題にも各社で工夫が見られる。巻き寿司1本は長さ約18cmが多いが、ハーフサイズや一口カットなどの多様なサイズ展開があり、予約チラシでは長さや直径のサイズをわかりやすく図示するスーパー・コンビニもみられた。
購入しやすい500円前後の価格帯から用意しているスーパー・コンビニが多いが、海鮮恵方巻が主流であり、2~3本をセットにした商品も多いため1,000円を超える商品が大半だった。
恵方巻といえば「廃棄ロス」が毎年話題になるが、スーパーやコンビニでは廃棄ロスを減らすために事前予約を推奨している。予約特典としては、割引やキャンペーンなどもあるが、多くはポイント加算を取り入れている。