「『現代用語の基礎知識』選 2024ユーキャン新語・流行語大賞」の年間大賞を「ふてほど」が受賞し、2日、都内で行われた表彰式にTBSのドラマ『不適切にもほどがある!』から主演の阿部サダヲ、プロデューサーの磯山晶氏と天宮沙恵子氏、演出の金子文紀氏が登壇した。
自分たちで「ふてほど」と言ったことはない
今年放送された『不適切にもほどがある!』の略称として定着した「ふてほど」。ドラマ発の言葉が年間大賞に選ばれるのは、「じぇじぇじぇ」(NHK『あまちゃん』)、「倍返し」(TBS『半沢直樹』)が受賞した2013年以来、11年ぶりとなる。
まずトップテンに選ばれて挨拶に立った阿部は「いつもテレビで見てるところに来られてうれしいです」と喜びながら、「正直、“ふてほど”って自分たちで言ったことないんですけど、ドラマ全体が評価されたと思って光栄です」と打ち明ける。
また、司会者から「台本を読みながら(不適切だと)自覚があると思ったことはありますか?」と聞かれ、阿部は「いや、ないですね(笑)。普段は大人しく暮らしてるんで」と回答。さらに、「受賞の喜びを、不適切じゃない感じで一言」と振られると「何言ってるんですか?」と、ムチャぶりに反論して会場を沸かせた。
「私、“チョメチョメ”を聞きたくて…」
その後、年間大賞に選ばれて再び登壇した阿部は「どこ行っても“『不適切』面白いですね”と言われて、今まで演じた中で手応えが一番ありました。役者さんの中でも、出たいという方がたくさんいました」と振り返りながら、「不適切じゃない受賞の喜びって何だと思って」と、先ほどのムチャぶりを自ら掘り返した。
それでもめげない司会者は「“これは不適切だな”という発言をされた場合、上手にいなすにはどうしたらいいですかね?」と問いかけ、阿部は「難しいことを…」と困惑。すると司会者は「私、(劇中で阿部が何度も発していた)“チョメチョメ”を聞きたくていろいろ振ってみたんですけど、なかなか出てこなくて残念でした」と告白し、阿部は「チョメチョメ欲しがってたんですか? いやらしい方ですね(笑)」と笑顔を見せた。
最後に、降壇する受賞者たちに司会者が「『不適切にはほどがある!』のメンバーでした。皆さんありがとうございました」と紹介すると、阿部は「不適切“にも”です(笑)」と訂正。司会者は「大変失礼いたしました。私、不適切にもほどがありますね」と反省していた。
トップテンにはこのほか、「裏金問題」(受賞者:上脇博之神戸学院大学法学部教授)、「界隈」(毎日新聞デジタル報道グループ)、「初老ジャパン」(パリオリンピック総合馬術日本代表チーム)、「新紙幣」(深谷市)、「50-50」(大谷翔平)、「Bling-Bang-Bang-Born」(Creepy Nuts)、「ホワイト案件」(受賞者なし)、「名言が残せなかった」(北口榛花)、「もうええでしょう」(Netflixシリーズ『地面師たち』チーム)が選ばれた。
■「現代用語の基礎知識 選 2024ユーキャン新語・流行語大賞」ノミネート30語
・アサイーボウル
・アザラシ幼稚園
・インバウン丼
・裏金問題
・界隈
・カスハラ
・コンビニ富士山
・侍タイムスリッパー
・初老ジャパン
・新紙幣
・新NISA
・ソフト老害
・トクリュウ
・南海トラフ地震臨時情報
・猫ミーム
・はいよろこんで
・8版出口
・はて?
・BeReal
・被団協
・50-50
・ふてほど
・Bling-Bang-Bang-Born
・ブレイキン
・ホワイト案件
・マイナ保険証一本化
・名言が残せなかった
・もうええでしょう
・やばい、かっこよすぎる俺
・令和の米騒動
【編集部MEMO】
昨年の年間大賞は「アレ(A.R.E.)」。トップテンには、「新しい学校のリーダーズ/首振りダンス」「OSO18/アーバンベア」「蛙化現象」「生成AI」「地球沸騰化」「ペッパーミル・パフォーマンス「観る将」「闇バイト」「4年ぶり/声出し応援」を選出され、とにかく明るい安村の「I'm wearing pants! (アイム・ウェアリング・パンツ)」が、選考委員特別賞に選ばれた。