いえらぶGROUPは9月25日、全国における賃貸マンションの市場動向を発表した。調査は2023年8月1日~8月31日と2024年8月1日~2024年8月31日、「いえらぶBB」に掲載された賃貸マンションの物件データ(有効サンプル数:約105万件)をもとに分析した。
東京都は上昇、千代田区では上昇率120%超え
シングルタイプの平均賃料は、全国で前年比90.4%と大幅に減少している。大阪府(92.2%)や福岡県(95.3%)、神奈川県(95.5%)などの主要都市で数値の低下が見られ、特に千葉県(84.7%)は全国で最も平均賃料が減少している。
主要都市の平均賃料が下がっている中、東京都は107.3%と上昇しており、東京23区のうち、19区で賃料の上昇が見られる。特に千代田区(126.0%)は上昇率が120%を超え、23区の中でも突出して平均賃料が伸びている。
カップルタイプ、平均賃料の上昇率トップ10に地方7県がランクイン
カップルタイプの全国の平均賃料は115.4%と上昇傾向にある。中でも、秋田県はシングルタイプ(110.7%・上昇率全国1位)、カップルタイプ(116.3%・全国2位)ともに平均賃料の上昇率が上位に入っている。
その他、カップルタイプでは山梨県(111.1%・全国3位)や島根県(107.8%・全国5位)など、地方の賃料上昇が目立っている。トップ10には、都市圏9県以外の地方から、7県がランクインする結果となっている。沖縄県のカップルタイプの賃料は110.6%(全国4位)と上昇しているが、ファミリータイプは86.2%と、全国で最も低い数値となっている。なお、主要都市である千葉県(95.2%)は、シングルタイプ同様最も低い数値となっており、上位の地方に比べ大幅な減少が見られる。
中国地方、全物件タイプで平均賃料が減少
地域別に見ると、中国地方ではすべての物件タイプで平均賃料が低下している。特に大型ファミリータイプは、中国地方全体で95.8%と、全国で唯一100%を下回っている。島根県はシングルタイプ、カップルタイプでは、平均賃料の上昇率が上位に入っているものの、ファミリータイプでは、全国すべての物件タイプで最も低い75.8%となった。また、広島県では、シングルタイプ95.1%、カップルタイプ98.7%、ファミリータイプ97.4%、大型ファミリータイプ99.2%と、すべてのタイプで100%を下回っており、全体的に減少傾向にある。