そこまでやるか。そこまでやんのか、ココスよ。

ーーと、ブチギレる同業者もそろそろ出てくるのではないだろうか。ココスは10月1日から期間限定メニューとしてオムライスの販売を始める。これがもうハッキリ言ってやりすぎ。容赦なく仕上がりすぎていて、オムライス専門店の嫉妬を買うのではないかと心配になるレベルなのだ。

今回は一足先にこれを食べることが叶ったので、さっそくその味をレポートさせていただきたい。

▼「あふれるチーズと濃厚ビーフシチューのふわとろオムライス」を実食!

ココスが「今月のグルメ~10月~」として販売するオムライスは2種類。「濃厚ビーフシチューのふわとろオムライス」(1,199円)と「あふれるチーズと濃厚ビーフシチューのふわとろオムライス」(1,419円)である。

意外にもココスのレギュラーメニューにオムライスはなく、今回は割と久々の登場となるようだ。

このメニュー表を見るだけでウマさがヒシヒシと伝わってくるが、ここに「あふれるチーズ」のチーズソースもはっきり映っているのがおわかりになるだろうか?

「生の卵黄もトッピングされているんだな」と思った人も多いかもしれないが、実はこの"割れた生の卵黄っぽい部分"こそがチーズソースなのだという。チーズソース=白いというイメージがあるが、なぜこんなに黄色いのかというと、チェダーチーズをふんだんに使っているから。そう理解したうえでメニュー表の写真を見直してみると、より一層美味しそうに映るというものである。

それではそろそろ実物をご紹介しよう。はい、どうぞ。

  • 「あふれるチーズと濃厚ビーフシチューのふわとろオムライス」(1,419円)

うわぁ……。

ヤバい……。

マジでチェーン店っていうことを忘れそうになるんだよな、ココスって。どう見てもオムライス専門店が作ったオムライスでしょ。艶めいてるというか、自信に満ち溢れてる感じあるもんな~。メニュー表の写真より実物のほうがウマそうなんだけど、これって地味にスゴいことじゃないか。

そうだ、メニュー表といえば生卵黄のようなチーズソースがあったっけ。どうやらあれはこのふわふわ系の卵の下にセットされているようだ。よし、それじゃあ景気よく真ん中からスプーンを入れてみますか。

うおぉ~、出た~! 生卵黄のようなチーズソース出た~! ガチで生卵黄のようだ。見るからに濃厚っぽい感じがたまらんぞ……ゴクッ。

それじゃあ、さっそく食べてみよう。いただきます!

……………………………………………………ウマッ………。ヤバい。呼吸を忘れてしまうくらいウマいんですけど……。普通、ここまでやるか? ここまで仕上げるか? いやこれスゴいぞ。思った2倍はウマい。マジでウマ~……。

チェーン店でここまでちゃんとオムライスの卵をふわふわ&とろとろに仕上げるのもスゴいと思うんだけど、やっぱりこのチーズソースですわ。このチーズソースがエグいんですわ。どうエグいかというと、超~濃厚なんですと。想像の3倍は濃厚だった。

なんとチーズソースはゴーダ、モッツァレラ、ステッペン、チェダーといった4種類のチーズを合わせて作っているらしい。さらにオムライスの上にはグラナパダーノチーズも乗っているので、計5種類ものチーズのハーモニーが楽しめるというわけだ。

配合のバランスがどうなっているかまではわからないが、この濃厚さは相当なもの。チーズの風味が"ふんわり香る"とかいうレベルではなく、"がっつり味がする"っていう感じ。全体の量として見ればさほど多くないのに、口の中に入った途端にその場を支配してしまう……その破壊力はさしずめ海鮮丼でいうところのウニやイクラ的存在。誰もが認める絶対的エースである。

そしてこのビーフシチューも絶品なんよ。コアなファンはうすうす勘付いていたかもしれないが、実はこれ、ココスの看板メニューのひとつ「濃厚ビーフシチューの包み焼きハンバーグ」のビーフシチューを使っているのである。最高かよ~!

「いったい何時間煮込めばこうなるんだ」と問いただしたいほど濃厚でコク深く、品があるのに力強くもある。チーズソースとのマリアージュも最高。とろとろ卵、ケチャップライスとの相性も文句なしに抜群で、むしろ最初からこのオムライスのために作られたシチューなのではないかとさえ思えるほどぴったりハマっている。

ゴロッと入ったビーフも相変わらずウマウマ。ものすごく柔らかく、噛むとじゅわ~っと牛肉の旨味が滲み出る。本当に、いったい誰が何時間煮込めばこうなるのだろうか。

やはりこの「あふれるチーズと濃厚ビーフシチューのふわとろオムライス」は完全にオムライス専門店のレベル。それも、かなり人気店の域である。オムライス専門店のみなさんや洋食屋のみなさんは、これを食べてどんなリアクションをするのか。「くっ……ファミレスでここまで本格的なオムライスを作れるんか~い!」と歯ぎしりしてしまう人もいてもまったく不思議ではない。

マジで一回食べてみてほしい。このチーズソースとビーフシチューの邂逅に立ち会わないのはもったいないぞ~!