2019年10月に京都市に開館した福田美術館が今秋で開館5周年を迎えるのを記念して、10月12日より「京都の嵐山に舞い降りた奇跡!! 伊藤若冲の激レアな巻物が世界初公開されるってマジ?!」展を開催する。

開館以来、江戸時代から現代までの魅力的な美術品の収集にも力を入れてきた同館。中でもひときわ注目を集めているのが、伊藤若冲の《果蔬図巻》(かそずかん)。長年ヨーロッパ在住の個人が所蔵していたものが、昨年日本へ里帰りし、福田コレクションの仲間入りを果たした作品だ。

同展では、今から約240年前に 70代の若冲が描いた《果蔬図巻》を、若冲がが生まれ育った京都で、世界で初めて一般公開する。さらに今年5月に福田コレクションに加わったばかりの、若冲と大典が舟で京から大阪へ下る間に見た風景を版画で表現した巻物《乗興舟》も公開する。

  • 極彩色の「激レア」な巻物《果蔬図巻》の長さは約3m。描かれているのは50数種の色鮮やかな果物・野菜

さらに、2019年春に同館の開館直前に発見された、若冲最初期の作品《蕪に双鶏図》をはじめとする初期から晩年までの優品およそ30点を一堂に展示するとともに、若冲が影響を受けた中国人画家・沈南蘋(しんなんぴん)やその弟子の熊斐(ゆうひ)、同時期に京・大阪で活躍した画家・円山応挙や曽我蕭白(そがしょうはく)にも焦点を当てるという。会期は年10月12日から2025年1月19日まで。