近年、女優として存在感を高め、実業家や映像プロデューサーなど、マルチに活躍しているMEGUMI。「40代になって落ち着くどころか逆に加速しています」と自分でもパワフルさに驚いているという。3Dアニメーション映画『ねこのガーフィールド』(8月16日公開)では、主人公のねこ・ガーフィールドの前に立ちはだかるボスねこ・ジンクス役の日本版声優を務め、力強い声で悪役を熱演。これまで経験した声優の仕事の中で一番難しかったと吐露するも、「難しいほうが燃える」というからたくましい。MEGUMIにアニメ作品や女優業への思い、活動の原動力、そして今後について話を聞いた。

  • MEGUMI

    MEGUMI 撮影:加藤千雅

本作は、飼い主のジョンに愛され幸せ太りな毎日を送ってきた家ねこのガーフィールドが、生き別れた父・ヴィックと再会し、悪いねこに追われているというヴィックに力を貸すために外の世界へ飛び出し、冒険を繰り広げる物語。ジンクス役の声を演じたMEGUMIは、ガーフィールドのアニメを息子と見ていたそうで、本作参加に大喜びしている。

「息子が小さい時に毎朝見ていた作品で、私たちの生活のルーティンの中にガーフィールドがあったので、私はご飯作って、子供はガーフィールドを見るという日常がよみがえってきて、とても感慨深いものがあり、感激しましたし、うれしかったです」

昨年公開されたディズニー&ピクサー映画『マイ・エレメント』でも声優を務め、息子から「いい仕事してんじゃん」と言われてうれしかったと舞台挨拶で話していたMEGUMI。本作への反応も楽しみにしているそうで、「今海外に行っているので、帰ってきたら報告したいなと。リアクションに期待しちゃいますね」とほほ笑んだ。

そして、アニメ作品への参加は、息子の存在がとても大きいと語る。

「アニメは息子が大好きで、私と息子の子育て人生の中に色濃く思い出として残っている時間だから、そういう作品に参加させていただけるというのは特別な思いがあります。息子にも自慢できる仕事で誇らしいなと。特にガーフィールドは毎日見ていたものだったので、本当にぐっときますね。この仕事をしていてよかったと思う瞬間でした」

  • 左:『ねこのガーフィールド』メインビジュアル 右:MEGUMIが声優を務めたジンクス

親子の絆も描かれる本作のストーリーにも親目線で感情移入できたという。

「私も息子がいるので、ある意味弱点というか、息子のことは自分以上に悩むし、感情が揺さぶられるという、親子は本当に特別な関係だなと。この作品はそんな親子の絆が描かれていて、ご家族で楽しめる作品になっていると思います」

ジンクス役を演じる際には特に抑揚を意識して演じたと振り返る。

「ダークな敵役ですが、いろんなことがあってこうなっているというところをちゃんと表現しなきゃいけないと思ったので、ただ怖いだけではなく、チャーミングさも出し、かなり抑揚をつけて演じました。基本ずっと叫んでいるから、酸素がなくなってふらふらに(笑)。この世界に入って一番叫んだ仕事かなと思います。フランス語で歌を歌うシーンもあり、とても難しかったですが、難しいほうが燃えるので気合が入りました」

さまざまな挑戦を続ける中で武将感がより強く

ジンクスの強さとは違うが、MEGUMIも強くてかっこいい女性というパブリックイメージがある。自分ではどんな性格だと捉えているのだろうか。

「『全部責任取るから!』というようにリーダーシップをとる武将感な部分と、すごく細かいことを気にするくよくよした部分と、 対局なものが共存していて、面倒くさいなと思います(笑)」

さまざまな経験をしていく中で武将感はより強くなっていると語る。

「もともと体育会系なので、できるかわからないことでも『できます!』と言ってしまって。年々、企画のスケール感が大きくなっていますが、やると言ったからにはやらないといけないから、そうやって自分を追い込んで達成し、強くなってきた気がします」

  • MEGUMI

いろいろな挑戦をする中で、「できないことはないんだな」という気持ちにもなってきたという。

「もちろんそのプロセスは超大変だし、くよくよした性格が出てくることもありますが、目標に向かって頑張るぞ! という感じはすごく好きだし、実際に達成していくことで、やればできるんだという気持ちになってきたと思います」

今回のジンクス役も、これまでやってきた声優の仕事の中でも「特別に難しかった」と苦戦するも、だからこそ成長を感じることができたと語る。

「難しいほうが悩むし、いろんなことを試すから、自分にとってはすごくいい時間だなと。それを乗り越えると、また筋肉がつくというか、チャレンジすること自体すごく好きですし、ジンクス役も大変貴重な経験になりました」