誠文堂新光社は6日、全国に現存する、もしくはかつて存在した鉄道のスイッチバックを紹介する書籍『スイッチバック大全』(江上英樹、栗原 景 編著 / B5判変判、256ページ / 4,950円)を8月17日に発売すると発表した。

  • 鉄道のスイッチバックを分類して解説する『スイッチバック大全』が刊行される

スイッチバックは、勾配を克服する鉄道技術のひとつとして知られるシステム。同様の意図を持つループ線やラック式と比べて、とくに日本で特徴的に用いられ、大小含めるとかつて国内に140カ所以上存在したという。しかし、現在は技術の進歩や土木車両性能の向上により、国内のスイッチバックは絶滅の危機に瀕しているとされる。

『スイッチバック大全』は、スイッチバック研究の「決定版」として、豊富な写真とデータ類で魅力を紹介する1冊となる。これまでに存在した全国のスイッチバック約140カ所を網羅し、その歴史や、著名な鉄道写真家による現役時代のスイッチバック写真を紹介する。独自の7分類法により、各スイッチバックの形態も解説。精緻な配線略図と詳細な空中写真により、それぞれの構造や歴史による変化の様子も説明している。

  • 現役当時のスイッチバックの写真を多数掲載

  • 『スイッチバック大全』表紙

それぞれの施設の廃止後や現状に関してのガイドも掲載。Google mapにリンクするQRコードも掲載し、廃線巡りの旅に役立つようにした。付録として「海外編」も収録し、日本のスイッチバックの特徴がわかるように構成している。