国土交通省は2日、都市鉄道の混雑率調査結果(2023年度実績)を公表した。都市部の路線における最混雑区間の混雑率も公開しており、前年度に続いて日暮里・舎人ライナー(東京都交通局)が最も混雑率の高い路線となった。

  • 日暮里・舎人ライナーの開業当初から使用される300形(2015年撮影)

通勤通学時間帯における鉄道の混雑状況を把握するため、国土交通省は都市鉄道の混雑率調査を毎年度実施している。2023年度、3大都市圏の平均混雑率は東京圏が136%(2022年度は123%)、大阪圏が115%(2022年度は109%)、名古屋圏が123%(2022年度は118%)。いずれもコロナ禍前の2019年度には及ばないものの、通勤通学時間帯の混雑が増していることをうかがわせる調査結果となった。

都市部の路線における最混雑区間の混雑率を見ると、2022年度に混雑率150%以上だった路線は日暮里・舎人ライナー(混雑率155%)と西鉄貝塚線(混雑率154%)の2路線のみだったが、2023年度は東京圏を中心に複数の路線で混雑率150~160%台となっている。

2020年度から混雑率ワーストが続いている日暮里・舎人ライナーも、最混雑区間(赤土小学校前駅から西日暮里駅まで)における2023年度の混雑率は171%(7時30分から8時30分まで、輸送力4,788人に対し、輸送人員8,187人)。4年連続の混雑率ワーストとなった。