JR京都駅から市営地下鉄で約6分。京都の中心部に位置し、東西南北どこへでもぱっと出かけやすい烏丸御池(からすまおいけ)駅から歩いてすぐの好立地に7月31日、「三井ガーデンホテル京都三条プレミア」が開業しました。
全国に施設を構える「三井ガーデンホテル」のなかでも“ワンランク上の上質なホテルライフを楽しむ”を謳う「プレミアシリーズ」が京都に初進出とあって注目を集めるこのホテル。このほどプレスツアーの機会で、ひと足早く滞在することができました。できれば帰りたくなかったほど、ゆったり快適だったホテルステイをたっぷりとレポートします。
趣ある街並みに寄り添う、シックな外観とエントランスが印象的な「三井ガーデンホテル京都三条プレミア」。ホテルが面している「三条通(さんじょうどおり)」は、平安京の「三条大路」に該当し、かつては皇族の御所や公家の邸宅が立ち並んでいました。江戸時代には東海道の西の起点となり、現代にいたるまで、京都の中心地を東西に通る歴史ある街道です。
三条通をはさんで目の前には、明治時代に建てられ、重要文化財に指定されている近代建築、京都文化博物館が。また、京都を代表する老舗喫茶店、イノダコーヒー本店や、モダンな建築と高感度ショップが集まる商業施設、新風館(しんぷうかん)なども歩いてすぐのエリアです。
エントランスからアプローチを抜けると、中庭をのぞむ開放的かつプライベートなロビー・ラウンジが。京都の“日常”に溶け込み、『三条通と出逢う「オモテ」、すまう「オク」』というコンセプトがさっそく感じられる空間が広がります。15時のチェックインを前に開催されたルームツアーで、まずはくまなく館内をぐるり。
全185室の客室の広さは平均で30平米以上、最もベーシックな「スーペリアツイン」(定員2名)のお部屋で30.2平米と、ゆったりした広さが確保されています。
水回りやセパレートタイプのバス・トイレは、お部屋のタイプを問わず、ほぼ共通の広さと仕様になっているそう。これは嬉しいポイントです。
落ち着いた室内のデザインは、京都伝統の着物・織物からインスピレーションを得た「かさねの色目」がテーマに。日本の伝統色である梅鼠色(うめねずいろ)で仕上げた壁紙や、シックな青鈍色(あおにびいろ)のカーテン、カーペットなど、色を重ねた空間を演出しているそう。客室や館内の至る所に設えられた、現代美術の作家による陶や木工、漆などを用いたアート作品も印象的です。
連泊や中長期滞在でも便利な、洗濯機付きの「スーペリアクイーン」のお部屋は、37室。共用スペースにもランドリールームが完備されていますが、お部屋で洗濯できるのはやっぱり快適ですよね。
筆者が宿泊した「スーペリアキング」は、ホテル全体で2番目に多いタイプのお部屋。デイベッドも付いて3名まで利用できます。32.4平米という数字以上の広さが感じられ、本当にゆったりと快適な空間。
ちなみに、京都の夏の風物詩と言えば「祇園祭」ですが、この日は「後祭(あとまつり)」とよばれる期間の真っ最中で、夜にはお囃子と共に歩く人たちの行列が。ホテルの目の前を通りゆく様子を部屋から見守って、得した気分に。これも京都の中心部だからこそ味わえた魅力です。
ホテルから歩いて5分ほどの御池通(おいけどおり)は、「祇園祭」の最大の見せ場である、「山鉾巡行(やまほこじゅんこう)」が行われる大通り。だいぶ気が早いですが、来年の「祇園祭」に合わせて京都旅行するなら、このホテルは間違いなしでしょう。
予約制のプライベートバスやフィットネスルーム、大浴場も完備
ルームツアーでは、客室以外にも数々の魅力を発見しました。
まず驚いたのが、地下フロアに位置する、完全予約制(有料)のプライベートバス。水着着用で楽しめて、窓から中庭をのぞむ浴場とリビングエリアがシームレスにつながるデザインになっている上、リビングエリアでは飲食も可能です。家族や友達と、日常を忘れてゆっくり特別な‟ホカンス”時間を楽しめそう。
同じく地下フロアには、ヨーロッパ最大級のフィットネスマシンメーカー、テクノジム社のダンベルやバイク等の機材が揃った本格的なフィットネスルームも。朝6時から24時まで、宿泊者のみ無料で利用できます。
宿泊者専用の大浴場も完備されています。ヒーリングミュージックが流れ、洞窟を彷彿とさせる雰囲気は、まるで海外のラグジュアリースパのよう。筆者も実際に利用しましたが、浴槽内に設置された大きな壁面によってプライベート感が保たれ、存分にくつろげました。
上質なバーにオールデイダイニング、京都市内初のフレッシュチーズラボラトリーも
すっかり日が暮れた頃、中庭を望むロビー・ラウンジへ向かうと、がらっと雰囲気が変わっていました。置かれている書籍やアートブックなどを自由に手に取って読みながら、落ち着いたムードの中で、のんびりとくつろげます。
このロビーラウンジからサブエントランスを路地に抜けると現れるのが「Y bar」。ホテルの敷地内にある、落ち着いた佇まいのこのバーは、地元・京丹後の「竹野酒造」と提携し、京都にいてもなかなかお目にかかれない希少な日本酒やウイスキーなどを揃えています。ホテルのバーというとハードルが高そうなイメージですが、こちらはとてもリラックスできそうな雰囲気。京都に行きつけのバーがつくれるかも、なんて、素敵ですよね。
昼間は人通りの多い三条通も、住宅街や老舗の飲食店、企業などが点在するエリアのため、夜になるととっても静か。通りに面した客室に宿泊していても、ぐっすり眠ることができました。
しっかり休めた翌朝は、1階に位置するオールデイダイニング「curd(カード)」で、季節のデリビュッフェと、併設された工房でつくられるフレッシュチーズがたっぷりの、贅沢な朝食を楽しみました。
京都市内初のフレッシュチーズラボラトリー「GOOD CHEESE LABORATORY」は、数々の受賞歴を誇るチーズクラフトマンが、自ら選び抜いた丹波の牧場から届く新鮮な生乳を使い、モッツアレラやリコッタ、ブッラータなどのフレッシュチーズを毎日つくっています。
つくりたてのチーズは、レストラン「curd」のメインプレートやデザートなどで味わえるほか、店頭で直売も行うそう。できたてってこんなにも美味しいのか! と驚かされた、ここでしか出会えないフレッシュチーズ、ぜひぜひ味わってほしいです。
街と中庭に面した開放的なダイニングレストラン「curd」は、地域の食材をベースに多国籍メニューを取り入れたイタリアン料理を提供。宿泊ゲストだけではなく、地元の人や三条通を訪れた人も、幅広い時間帯で利用できます。
カウンターやソファのボックス席、通りに面したテーブル席など客席タイプも豊富なので、一人でも大勢でも、美味しい食事がゆったり楽しめそう。
ホテルのチェックアウトは12時。朝食のあとも、お部屋でゆっくりとくつろげる時間があるのは嬉しいですよね。
ちなみに筆者は、時間まで仕事をしながら、客室内のアメニティとして置かれていたイノダコーヒーのドリップコーヒーと、ホテルから徒歩圏内の大丸京都店で購入した「仙太郎(せんたろう)」さんの「水無月(みなづき)」をいただきました。「水無月」は、平安時代から宮中の人々に親しまれてきた夏の和菓子。使われている小豆は邪気払い、三角形のかたちは暑気を払う氷のかけらや氷の角を表しています。
お盆休みにまだ間に合いそう! 朝食付きなど開業記念特別プランが登場
同ホテルでは期間限定・室数限定で、朝食付きの開業記念特別プランのほか、ゆかた姿で京都の街を散策できるプランや、完全予約制のプライベートバスが利用できる特別プランも提供中。いずれもホテルの公式サイトから手軽に予約が可能で、お部屋のタイプによっては、8月のお盆の時期もまだ間に合いそうです。
「史上最も暑い夏」と言われている今年の夏は、歴史と趣のある京都の街とプレミアムなホテルで、ゆったりのんびりリフレッシュ&パワーチャージしてみては。
■information
「三井ガーデンホテル京都三条プレミア」施設概要
所在地:京都市中京区三条通東洞院東入菱屋町45番1
開業:2024年7月31日
全185室/付帯施設:レストラン、フレッシュチーズラボラトリー、バー、大浴場、プライベートバス、フィットネスルーム