鉄板焼きって、どんなイメージですか。
ホテルの上層階にあるような高級店? それとも下町のお好み焼き屋?
お祭りの屋台の焼きそばを思い浮かべる人もいるかもしれません。
札幌に新たにオープンした「鉄板酒場てっぱち」は、そのどれでもない、全く新しいスタイルの店。7月31日開店に向けたプレオープンでひと足先に体験してきました。
居酒屋のテーブルに鉄板がついた?
場所は大通南2条西3丁目。狸小路の1本北側、恵美須商店の2階です。目印はギラギラの赤いネオン管の看板と、デジタルサイネージ。
階段を上がると「ヘイ、いらっしゃいませ」と威勢のいい掛け声が迎えてくれました。
店内には大きな鉄板を組み込んだテーブルが並んでいます。
一見、お好み焼き屋さんのような雰囲気ですが、やっぱり居酒屋。まずはドリンクの注文からです。
生ビールはもちろん北海道限定のサッポロクラシック。
ほかにもサワー系や焼酎、日本酒、ワインとアルコールは豊富な品ぞろえ。60分、90分の飲み放題コースも用意されています。
メニューには「出汁がこだわりのもんじゃ」、「カリふわ お好み焼」のほか、ステーキや縞ホッケ焼き、鉄板でつくるおつまみなど、多種多彩。
いずれも「北海道の食材にこだわっていること」、「よそにはないオリジナリティがあること」が特徴です。
たとえば、もんじゃ焼き。「悪魔的ブラックイカ墨もんじゃ」は、見た目がまっくろ。
一瞬ひるみますが、思いがけない旨みが口の中に広がり、箸がとまらない中毒性を持った、まさに悪魔的な味です。
ほかにもベビースターラーメンが具材になった「てっぱちオリジナルもんじゃ」、スパイスが効いている「シーフードカレーもんじゃ」など、どれもおいしそう。
「美味しいもんじゃの作り方」を書いたシートが備え付けられているので、自分たちで好きに焼いてもいいし、スタッフに頼んでもOK。
できたてを、みんなでハフハフ言いながら頬張ります。
うどんのお好み焼きって斬新!
もんじゃと同様、お好み焼きも独創性あふれるラインナップです。
通常お好み焼きに合わせるのは中華麺ですが、「トリュフ香るもちもちうどん玉」は、なんと、うどん!
甘じょっぱいソースは塗らずに、マヨネーズと大葉でいただきます。
ふわふわ食感なので、お好み焼きだと思って口に入れると、一瞬「ん?」とバグるものの、これがまたおいしいから箸が止まりません。
一方「ゴロゴロ海鮮ミックス玉」は、ホタテ、イカ、エビがたっぷり乗っかっていて、北海道らしさ満点。こちらはソースをたっぷり塗っていただきます。
粉もんだけじゃない、豪華ステーキも
もんじゃやお好み焼きなど庶民の味だけではありません。牛ステーキや、ホタテやカキなどの海鮮焼きも味わえます。
目玉メニューの「道産和牛のロックステーキ」は、十勝産ハーブ牛のイチボ。
250gの塊肉を鉄板に乗せ、一面ずつじっくり焼き色をつけ、5分蒸らしてから切り分けてくれます。
ロゼ色のミディアムレアに焼き上がったお肉は、脂身が少ない赤身で、しっとりやわらか。ステーキソースやガーリックチップ、岩塩を混ぜたわさび塩などでいただきます。
もちろん味は絶品、しあわせの一言に尽きます。
スタッフとのコミュニケーションも魅力のひとつ
この日、テーブルでステーキを焼いてくれたのは、この店を運営するSMILE SOLの代表取締役、藤原哲也さん。
店名の「てっぱち」は、哲也さんの哲と鉄板の鉄、8月8日生まれの誕生日とオープン時期を掛けあわせて名づけたそうです。
同社は「大衆串横丁てっちゃん」「北海道大衆居酒屋さぶろう」「北海道イタリアン食堂ビビデバルデムーン」「発酵ミルクバター本舗」などを展開する飲食チェーン。
社名の通り「太陽のような笑顔で働く」を企業理念にしています。どおりでスタッフもみんな明るい笑顔が印象的。
コテを自在にあやつるスタッフの手さばきに見とれつつ、もんじゃやお好み焼きが焼けるまで、楽しくおしゃべりできるのも魅力のひとつかもしれません。
鉄板を通じて日本の食文化を広げたい
「てっぱち」の営業時間は、昼12時から深夜24時まで。
昼間から気兼ねなく飲めるのもポイント。休日くらいは昼から飲んじゃっていいですよね。鉄板を使ったおつまみもいろいろあるので、二次会で立ち寄るのもアリです。
客の目の前で食材を調理し、焼きたてを味わってもらう、日本の鉄板焼き。
しかも食材は新鮮で高品質な北海道産。きっとインバウンドの観光客にも喜ばれるに違いありません。
アツアツの焼きたてをふうふう言いながらシェアして食べる日本のスタイル、海外の人にも広まったらうれしいですね。
●information
「北海道×鉄板 てっぱち」
北海道札幌市中央区南2条西5丁目1−2F