世界貿易センタービルディング(東京都港区浜松町)は7月22日、鹿島建設、東京モノレール、東日本旅客鉄道と共に推進している「世界貿易センタービルディング本館・ターミナル」の建替えプロジェクトについて、2027年に一部開業を迎え、以降順次開業することを発表した。

  • 世界貿易センタービルディング外観イメージ

2021年に先行開業した南館に加え、今後開業を迎える本館・ターミナルには、日本初進出のラグジュアリーホテル(ラッフルズ東京)、商業施設(アトレ運営予定)・ワールドメディカルセンター・カンファレンス・観光プレ体験施設といった国際性・観光機能の特色がある施設が整備される。また、浜松町駅と一体となった象徴的な広場や、JR・モノレール・地下鉄・バス・タクシー等の交通機関をスムーズに繋ぐステーションコア、隣接した旧芝離宮恩賜庭園と視覚的に繋がった屋上庭園なども整備する。

  • 浜松町駅西口再開発の全体像

浜松町駅西口エリアにはA街区、B街区、C地区にわたり約18万m2のオフィス、ホテル、商業施設、カンファレンス、医療施設、観光プレ体験施設、住宅、芸術センターといった多種多様な機能が整備される。

  • 配置図

再開発エリア全体で立体的なランドスケープ計画を行い、旧芝離宮恩賜庭園と対をなす庭園を作り出す。

  • 浜松町駅の改札を出ると、街の玄関口として人々を迎える空間が広がる

浜松町駅は鉄道(3駅5路線)・バス・タクシー等、建替え前から様々な交通機関が乗り入れる交通の要衝地だった。本プロジェクトでは、ステーションコアと呼ばれる吹き抜け空間を整備することにより、これらの交通機関相互のアクセス性を大幅に向上させるとともに、歩行者の憩いの空間も創出する。ステーションコアは浜松町に訪れた人々が様々な交通機関をスムーズに乗り換えられるよう、分かりやすい空間構成であると同時に、浜松町に宿るおもてなしの精神を感じられるデザインとなる。

  • 交通の乗り換え動線をスムーズにつないでいくステーションコア

  • 開発エリア一帯が駅の改札からシームレスにつながる動線計画

  • 多種多様な機能を備える次世代のビル計画(A街区)

本館7階には明るく開放的なオフィスロビーが、9階から34階は1フロア約850坪の最新鋭のオフィスが整備される。整形無柱のオフィスは、様々なワークスタイルにあわせた空間が実現可能。東京湾、東京タワー、旧芝離宮恩賜庭園など都心でも有数の景色を望むことができる。

  • オフィス

ターミナル7階には旧芝離宮恩賜庭園と視覚的につながった屋上広場を整備。中央部には、かつてこの地にあった大名屋敷・庭園の池泉形状をオマージュした大芝生広場を配し、多くの客人に親しまれてきた庭園の記憶を現代に再構築する。

  • 屋上広場

本館36階~46階には、欧州最大手のホテルグループであるアコーの最高級ラグジュアリーブランド「ラッフルズ」日本初進出となる「ラッフルズ東京」がオープンする。客室数は130室、ラッフルズのシグネチャーであるロングバーやライターズバーの他、各種レストラン、プール、フィットネス施設も完備。

ターミナル3~5階及びモノレール浜松町駅2,3階の商業施設は、アトレを運営会社として予定している。洗練性や利便性を高めるテナントで構成された商業空間を実現する。

  • 商業

ターミナル6階~7階には、国際会議に対応した大規模な国際ホール&カンファレンス機能(最大の部屋は800㎡)を整備する。

  • カンファレンス

本館5階には、健診施設および各診療科目(内科、眼科、歯科)を備えたワールドメディカルセンターを整備。本館2階には、陸・海・空の玄関口としての立地特性を生かし、日本各地の新たな魅力や楽しみ方を、訪日外国人旅行者や国内旅行者に対して発信する「観光プレ体験施設」を整備する。

  • 観光プレ体験施設