「虹のコンキスタドール 10th Anniversary LIVE ~すべてが虹になるサマーっ!~」埼玉公演の様子。

虹のコンキスタドールの結成10周年を記念したワンマンライブ「虹のコンキスタドール 10th Anniversary LIVE ~すべてが虹になるサマーっ!~」が、7月15日に埼玉・戸田市文化会館で行われた。虹コンは予科生メンバーを含む総勢16人でステージに登場。メドレーを含め合計40曲、グループの10年間を凝縮したような濃密なパフォーマンスを繰り広げた。

虹コンと言えば!の夏曲連発

夏に結成された虹コンは、この10年の間に多数の夏曲をリリースしてきた。ライブ直前の7月10日にも最新の夏曲「すべてが虹になるサマーっ!」を発表したばかり。10周年ライブは2020年の夏曲「サマーとはキミと私なりっ!!」で華々しく幕を開け、彼女たちはそこからギラギラの太陽を感じさせるアッパーな「愛をこころにサマーと数えよ」「限りなく冒険に近いサマー」、切なく清涼感のある夏を描いた「in(door) the Summer」とバリエーションに富んだ夏曲を畳みかけた。

「ずっとサマーで恋してる」まで計5曲の“サマー”を一気に届けた虹コンは、ひと呼吸置いて1人ひとり自己紹介。埼玉出身の的場華鈴は「虹コン10年やってきて、初の埼玉凱旋なんですー! やったー!」と大喜びで、同じく埼玉出身の桐乃みゆは「みゆの地元じゃーん! 埼玉魂で今日もがんばりまーす!」と意気込みを伝えた。また今年4月に予科生として加入したばかりの一宮ゆいは、自己紹介のフレーズを初披露。「ゆいち沼って?(なーにー?)推してくれたらわかるかもね。ゆいちこと一宮ゆいです」と、虹コンだいすきマン(虹のコンキスタドールファンの呼称)との初めてのコール&レスポンスを楽しんだ。

虹コン10年史を凝縮!メドレー&マッシュアップ

この日のライブはCSテレ朝チャンネル1で生中継されており、メンバーは会場の観客のみならずカメラの向こうの視聴者にも笑顔をアピール。そして「テレビの前のみんなも、ここにいるみんなも、最高の夏にする準備……できてますかー?」という隈本茉莉奈の煽りから、またも夏曲「マイレージラブサマー」でライブを再開すると、ここからメドレー形式で怒涛のステージを展開する。「Waiting Wedding」「やるっきゃない!2018」ではメンバーが客席通路に飛び出し、虹コンだいすきマンたちの目の前でパフォーマンス。初期のファンクナンバー「↓エイリアンガール・イン・ニューヨーク↑」では大和明桜がステージ中央で白目を剥き、アイドルファンに広く愛される代表曲「トライアングル・ドリーマー」では虹コンだいすきマンのひときわ大きなコールがホール内に響く。メドレーの最後は新たな夏曲「すべてが虹になるサマーっ!」で締めくくられた。

およそ45分におよんだノンストップメドレーを終えると、虹コンは公開されたばかりの「すべてが虹になるサマーっ!」のミュージックビデオについて大盛り上がり。MVは恒例となっている水着バージョンのほかに、学園を舞台にしたストーリーを演じるドラマバージョンも制作されており、メンバーはそれぞれに見どころを熱弁した。生中継の視聴者にもしっかりとMVの宣伝をしたところで、ライブは後半戦へ。計8曲をぎゅうぎゅうに詰め込んだマッシュアップで10年の歴史をこれでもかと詰め込み、さらにライブの着火剤と言える熱いナンバー「戦場の聖バレンタイン」でホールの熱気をさらに引き上げる。ここで場内は暗転し、メンバー16人は横一列に。現在唯一の結成時からのオリジナルメンバーである中村朱里が「虹コン、10周年。ここまで走ってこれたのは、ここにいる皆さんと、今までの歴史の中で出会ったたくさんの大切な人たちのおかげです」と感謝を伝える。続けて的場が「たくさんの人と過ごしてきたこの10年間で、虹コンは今、どんなにきついことでも、そしてどんなに楽しいことも、すべて味方にできる強いグループになったと思います。これからこの10年以上にいろんなことがあると思いますが、また皆さんと楽しい空間を共有できるように、作り続けていくことを虹コンは約束します」と10周年の先への思いを語った。

過去も未来も全部全部宝物

そして、8月17日に行われる10周年ライブ大阪公演をもって神田ジュナとともにグループを卒業することが決定している岡田彩夢は「今日ここまでライブしてきて、めっちゃ楽しいなと思いまして。こういう時間を、今の仲間たち、過去の仲間たち、そして一緒にいるみんな、テレビを観ているみんなと一緒に築いてこれて……これから手に入れようと思ってもなかなか手に入れることのできない経験をさせてもらって。虹コンにいられてよかったなと思いました。これから先、私とジュナ、虹のコンキスタドールはそれぞれ別の道を歩んでいきますが、最高の未来を目指せるように、それぞれ走っていきます」と誓いを立てた。岡田の言葉を受けるようにここで16人が歌ったのは、虹コンが特別な場面でのみ歌い続けてきた「心臓にメロディー」。そこから隈本と的場のアカペラから始まる「ココロPRISM」へとつなぎ、場内はエモーショナルな空気に満ちた。「響け!ファンファーレ」で再び明るく華やかに盛り上げると、最後は「10周年という特別な日をみんなと迎えることができてとてもうれしいです。今まで歩んできた過去も、これから進んでいく未来も、全部全部大切な宝物です。これからもその一瞬一瞬を胸に刻んで歩き続けたいと思います」という神田のメッセージから「おやすみタイムマシン」でフィニッシュ。16人はさわやかな笑顔でステージをあとにした。

アンコールでサプライズ、川端優が本科生に昇格

盛大なアンコールを受けた虹コンは、客席後方の通路や2階席に散らばって姿を現し、「夕暮れグラデーション」を歌いながら再びステージへと集まっていく。この間はスマートフォンを使用しての動画撮影が許可され、虹コンだいすきマンたちは笑顔をふりまくメンバーの姿をスマホに収めた。ステージに集合した16人は続けて「BE MYSELF」を披露。ミラーボールの下で激しいダンスを踊った。客席をバックに記念撮影を行ったのち、虹コンは「ここでお知らせがあります!」と10周年を記念したアニバーサリーブック「Rainbow Memories」が8月9日に発売されること、7月26日より実施されるテレビ朝日主催の“バーチャル文化祭”「メタメタ大作戦」のスペシャルアンバサダーに就任したこと、秋のライブツアー「レインボウパルス」の開催が決定したことを報告した。さらに、昨年末から予科生として活動してきた川端優が、この日より本科生に昇格したことが発表されると、客席では大きな歓声が湧き上がり、川端は涙を流して大喜び。虹コンは赤、紫、青、緑、藍色、橙色、黄色と7色のカラーでチーム分けされているが、清水理子から川端へ黄色い花束が手渡され、彼女が黄組に属することも併せて発表された。黄組の先輩である的場は川端を抱きしめ、川端の虹コン加入前からの憧れであり“推しメン”である鶴見萌も「優ちゃん……もう一緒やな」と肩を抱いて本科生昇格を歓迎した。涙を拭った川端は「これから虹コンの黄色担当として、虹の1色を背負えるようにがんばります!」と意気込みを語った。

祝福ムードの中、ライブは2021年の夏曲「世界の中心で虹を叫んだサマー」で終了。声出しが制限されていたリリース当時とは異なる大声援の中、16人の虹コンは元気いっぱいにパフォーマンスした。

セットリスト

「虹のコンキスタドール 10th Anniversary LIVE ~すべてが虹になるサマーっ!~」2024年7月15日 戸田市文化会館

01. サマーとはキミと私なりっ!!
02. 愛をこころにサマーと数えよ
03. 限りなく冒険に近いサマー
04. in(door) the Summer
05. ずっとサマーで恋してる
06. マイレージラブサマー
07. ジャポニジフェス
08. Waiting Wedding
09. やるっきゃない!2018
10. ふたりのシュプール
11. 奇跡100%
12. パウダースノーランデブー
13. ぴくしぶおんど
14. ↓エイリアンガール・イン・ニューヨーク↑
15. バスルームマジック
16. 君がいて良かった!了解です。
17. 君のこと好きなのバレてます!?
18. 終末でーと部!
19. じゃんぷ!
20. パラドキシカル・コンプレックス
21. 勝手に最高!ディスティニー
22. キョーリョク・パートナー
23. トライアングル・ドリーマー
24. すべてが虹になるサマーっ!
25. マッシュアップ(chaos and creation~ミライ上々!!~大キライでした。~Love makes me run~初めて虹を見つけた日のことを今でも覚えていますか~にじいろフィロソフィー~パラダイスな片思い~僕はキミだけのおばけちゃん♡)
26. 戦場の聖バレンタイン
27. 心臓にメロディー
28. ココロPRISM
29. 響け!ファンファーレ
30. おやすみタイムマシン
<アンコール>
31. 夕暮れグラデーション
32. BE MYSELF
33. 世界の中心で虹を叫んだサマー

ミュージックビデオ

公演情報

「虹のコンキスタドール 10th Anniversary LIVE ~すべてが虹になるサマーっ!~」大阪公演

2024年8月17日(土)大阪府 NHK大阪ホール

虹のコンキスタドール LIVE TOUR2024 「レインボウパルス」

2024年10月20日(日)東京都 Spotify O-EAST
2024年11月16日(土)大阪府 GORILLA HALL OSAKA