京成電鉄の新型車両3200形が登場。機関車の牽引で輸送され、7月15日の日中時間帯に武蔵野線など経由し、越谷貨物ターミナル駅へ向かった。京成電鉄は今年度、3200形を6両1編成導入し、2025年冬の営業運転開始をめざすとしている。

  • 京成電鉄の新型車両3200形は赤と青のカラーリングが特徴的

今回、輸送された3200形は先頭車3両(3204・3205・3201)・中間車3両(3206・3202・3203)の計6両。その両側に車掌車(ヨ8891・ヨ8632)が連結され、電気機関車EF65形2086号機に牽引された。3200形は車体側面に配した赤と青のカラーリングが特徴的で、「京成車両の伝統」を踏襲した車両デザインであることがうかがえる。窓に掲出された「京成パンダ」のイラストも確認できた。

京成電鉄は新形式車両3200形のコンセプトを「人や環境にやさしいフレキシブルな車両」と説明。2両単位でフレキシブルに編成車両数を変更可能とすることにより、輸送需要に見合った効率的な走行エネルギーを使用することで環境負荷の低減に努めるという。今回は車体前面を見られなかったが、連結運転時に常時通り抜けられる構造とするため、正面貫通扉を中央に配置したとのこと。

  • 3200形6両の両側に車掌車を連結。EF65形2086号機の牽引で輸送された

3200形は最新の半導体を使用したSiC-VVVF制御装置を搭載し、同社の3500形と比べて電力消費量を約69%削減。各車両に車いすスペースまたはフリースペースを設け、吊り手の高さを下げるなどバリアフリー設備を充実させ、各車両への防犯カメラの設置等で安全性の向上も図る。2024年度の6両1編成に続き、2025年度以降も継続して導入を予定している。