俳優の杉野遥亮が主演を務めるカンテレ・フジテレビ系ドラマ『マウンテンドクター』(毎週月曜22:00~※初回15分拡大)が、あす8日にスタートする。今作は、杉野演じる主人公の整形外科医・宮本歩が、山岳医療の現場に放り込まれ、様々な思いを抱えた先輩山岳医や患者と触れ合って成長していく姿を、長野県松本市を舞台とした壮大なスケール感とリアリティで描くオリジナルの山岳医療ドラマ。

今回は杉野に、山岳医を描くドラマの見どころや、役作りをするうえで準備をしたこと、そして現在考えている“自分らしさ”、“芝居のプロ”として現場に臨む思いを聞いた。

  • 杉野遥亮

    俳優の杉野遥亮 撮影:宮田浩史

山岳医を伝える責任感じた作品

――今作の印象を教えてください。

今までドラマではあまり扱われてこなかった山岳医という題材を、こういうものだと皆さんにお伝えする責任を感じて、これは大変な作品だと思いました。医療シーンに加えて山で撮影したり、ヘリが出てきたり、救助の特訓をしたり、もちろんキャラクターの心の機微や背負っているものも繊細に演じていかないといけないので、総合力が問われるドラマだなと感じています。

――山岳医について知って、驚いたことはありますか。

山岳医は、医師としてのお仕事にプラスして、山岳救助や野草など、山のいろいろな知識が必要になってくるので医師のなかでも特に専門的だと思います。昨今は登山者の増加や、山での事故が多発していると聞いて、改めて存在意義の大きさを感じました。ドラマではありますが、できる限りリアリティをもって挑みたいです。

  • 杉野遥亮

  • 杉野遥亮

――役作りのために、登山やロッククライミングをされたとか。

山を登ることで生まれる感情や、難しいと感じること、喜びを知りたくて。プロデューサーさんと一緒に、神奈川県の大山に登ったのですが、やはり登山には相当な準備や知識が必要で、身をもって大変さを知ることができました。一方で、山頂ではピクニックをしている方がいて、これが楽しみになっているんだろうなと。五感でいろいろなことを感じられた体験でした。ロッククライミングも、一度、足がつりそうになって大変でした(笑)。山岳救助の練習でロッククライミング施設に通っていますが、足をかけやすい岩場を自ら見つけたりと、自分の咄嗟の判断で行動していかなきゃいけない緊張感を教えてもらっています。

――今回演じる、主人公の歩に共感できるところはありますか。

突っ走ってしまうところに共感できるので、全く違う人というよりは、どこか自分と似たところがあるキャラクターだと感じています。原作のない完全オリジナル作品なので、特にそう感じるのかもしれません。

  • 杉野遥亮

理解者・大森南朋がいる安心感

――そんな歩と共に山岳医療に携わる江守役を大森南朋さんが演じます。大森さんの印象を教えてください。

大河ドラマ『どうする家康』(23年、NHK)で1年間共演して、当時たくさん話したわけではないですが、自分が現場でどういう立ちふるまいをするのか見ていてくださっていたので安心感があります。現場で自分が自分らしくいるために、大森さんはとてもありがたい存在です。いろいろと思いを共有しながら、協力して作品を作っていけたらいいなと思っています。

――どんな思いを共有していきたいですか。

撮影が始まるときにお話しさせていただいたのは、「僕も楽しいのが好きだし、現場で笑っていたい気持ちはあるのですが、しっかりお芝居をするために、ちょっと静かになることや話さなくなることがあると思います」ということ。そしたら大森さんが「分かってるよ~!」と言ってくれたので、「良かった!」と安心しました。

――ドラマ発表時のコメントでは、大森さんが杉野さんを「すごくかわいい」と言っていましたが、どのあたりをかわいいと言われていると思いますか。

僕には分からないので、ぜひ大森さんに聞いてください(笑)。僕も知りたいです。笑顔かな?(笑)